2010/12/26

Eighteen Sound 18NLW9000

18NLW9000Eighteen Sound社の18インチサブウーファー用ユニット。
5.3インチ(135mm)径のサンドイッチ型ボイスコイル、ネオジム磁気回路、カーボンファイバー混漉コーン等、先行して発売されている18NLW9600と同様の構成。
但し、9600は同社の特徴的なトリプルシリコンスパイダー(TSS)を装備し、9000はダブルシリコンスパイダーとなっています。









Eighteen Sound社は、18NLW9600をバスレス、バンドパス、ホーンロード用としし、18NLW9000をバスレフ、バンドパス用としています。
この関係は、21NLW9600と21NLW9000の関係に似ています。

詳しく見てゆくと、18NLW9600のMmsは261g、18NLW9000は218g。
一昔前の常識ではホーンロード用の9600の方を軽くすべきでは?という疑問がでます。
でも、現代的な折曲げ式のフロンロードホーンでパワフルな低音を得るためには大きめのMmsにする必要があるのでしょう。
このような理解にはプレシジョンディバイシズ社のPD184とPD1850を比較したここの説明が参考になります。

また、9600と9000は何れも5.3インチのサンドイッチ型ボイスコイルですが、9600が4層タイプであるのに対し、9000は2層タイプとなっています。
このためBL値も異なっており、9600が30であるのに対し、9000が27。
微妙に作り分けられているのがおもしろいなぁ。







18NLW9000

GENERAL SPECIFICATIONS
Nominal Diameter 462 mm (18 in)
Rated Impedance 8 ohms
AES Power 1800W
Program Power 3600W
Peak Power 10000W
Sensitivity 97 dB
Frequency Range 32 - 2500 Hz
Power Compression @ -10 dB 0.7 dB
Power Compression @ -3 dB 1.2 dB
Power Compression @ 0 dB 2.2 dB
Max Recomm. Frequency 300 Hz
Recomm. Enclosure Volume 120 ÷ 350 lt. (4.2 ÷ 12.4 cuft)
Minimum Impedance 6,7 ohms at 25° C
Max Peak To Peak Excursion 70 mm (2,75 in)
Voice Coil Diameter 135 mm (5,3 in)
Voice Coil Technology 2 layers copper clad aluminum wire
Suspension Triple Roll, Polycotton
Cone Straight Ribbed, Treated Paper

THIELE SMALL PARAMETERS
Fs 34 Hz
Re 5,5 ohms
Sd 0,1225 sq.mt. (190 sq.in.)
Qms 7
Qes 0,32
Qts 0,31
Vas 206 lt. (7.3 cuft)
Mms 218 gr. (0,48 lb)
BL 27 Tm
Linear Mathematical Xmax ±14 mm (±0,55 in)
Le (1kHz) 1,90 mH
Ref. Efficiency 1W@1m (half space) 96,1 dB

MOUNTING INFORMATIONS
Overall diameter 462 mm (18,18 in)
N. of mounting holes 8
Mounting holes diameter 8,5 mm (0,33 in)
Bolt circle diameter 440mm (17,32 in)
Front mount baffle cutout diameter 416 mm (16,38 in)
Rear mount baffle cutout diameter 422 mm (16,61 in)
Total depth 237,5 mm (9,3 in)
Flange and gasket thickness 26 mm (1,02 in)
Net weight 12,5 kg (27,6 lb)
Shipping weight 14 kg (30,9 lb)
CardBoard Packaging dimensions 482 x 482 x 257 mm (19 x 19 x 10,1 in)




HPを更新しました。



2010/12/24

B&C SPEAKERS 12BG100

12BG100は2010年後半に発表されたB&C社の12インチサブウーファー用ユニット。
4インチ径サンドイッチ型ボイスコイル、シリコン製のダブルスパイダー、ネオジム内磁型磁気回路搭載。
仕様を見ているとこれは15インチ版の15BG100と磁気回路を共用しているように思います。
Mmsは152gと平均的な15インチ以上という異常ぶり。
おかげで推奨箱の容積は40Lと超コンパクト。











12BG100

2000 W continuous program power capacity
100 mm (4 in) copper voice coil
40 - 1000 Hz response
93 dB sensitivity
FEA optimized Neodymium magnet assembly
Double silicone spider with optimized compliance
Ventilated voice coil gap for reduced power compression

Specification
Nominal Diameter 320 mm (12 in)
Nominal Impedance 8 ohm
Minimum Impedance 5.8 ohm
Continuous Power Handling 2000 W
Nominal Power Handling (AES) 1000 W
Sensitivity (1W/1m) 93 dB
Frequency Range 40 - 1000 Hz
Voice Coil Diameter 100 mm (4 in)
Winding Material Copper
Former Material Glass Fibre
Magnet Material Neodymium Inside Slug
Winding Depth 26.5 mm (1.05 in)
Magnetic Gap Depth 11 mm (0.43 in)
Flux Density 1.15 T

Parameters
Fs 39 Hz
Re 5.1 ohm
Qes 0.35
Qms 6.8
Qts 0.33
Vas 41 dm3 (1.45 ft3)
Sd 522 cm2 (80.9 in2)
EtaZero 0.7 %
Xmax +- 10.5 mm
Xvar +- 14 mm
Mms 152 g
Bl 23 Txm
Le 1.6 mH
EBP 111 Hz

Mounting & Shipping
Overall Diameter 319 mm (12.5 in)
Bolt Circle Diameter 299 mm (11.8 in)
Baffle Cutout Diameter 281 mm (11.1 in)
Depth 137 mm (5.4 in)
Flange and Gasket Thickness 13 mm (0.5 in)
Air volume occupied by driver 2.7 dm3 (0.09 ft3)
Net Weight 8.2 kg (18 lb)
Shipping Weight 8.9 kg (19.6 lb)
Shipping Box 340x340x170 mm (13.4x13.4x6.7 in)

Design
Surround Shape Roll
Cone Shape Radial
Magnet Type Neodymium Inside Slug
Spider Double Silicone
Pole Design T-Pole
Recommended Enclosure vol 40 dm3 (1.41 ft3)
Recommended tuning freq. 40 Hz








2010年、重量級オーディオ界の衝撃ニュースといえば、これはヨハネスさんのPCオーディオ開始でしょう。
アナログ方向に大きく傾いた直後だったのでビックリしたなぁ…

今までデジタルの音が悪いというのが暗黙の了解事項?だったような認識がありました。
だからあまり積極的になれなかったというのが正直なところです。
積極的にやるとしたらどんな風にしていけばいいのか。
勉強しないといけないな。











測定環境があまりにもお粗末なので、測定用マイクとUS-144mk2の導入を検討中です。
これにはDigital Out(同軸のSPDIF)がついているので、これをDCX2496に入力できる
この程度のものだとダメなのだろうか?
しかし、USBとSPDIFという極めてポピュラーなデジタルtoデジタルにコストの影響があるとも思えない。

MIDIのIn/Outのインターフェイスも付いている。
DCX2496等のデジタル機器のコントロールにMIDIをどの程度使えるのだろうか?

このようなD/Dコンバータを使用するのも一つの手なのだが、それ以外の手もある。
PCでソフトのチャンネルディバイダーを動かし、出力はHDMI。
これをAVアンプで受けるというやり方。


しかし、AVアンプのチャンネル数ではステレオ3way程度。
その程度の小規模なマルチアンプではスピーカー遊びを堪能するのは無理だ。
それにHDMIの出力カードが2枚挿しとか、そういうのがマトモに動くのかどうか。

ソフトのチャンネルディバイダーとしてはfoobar等があるが、ステレオ8wayというような出力ができるのだろうか?
それから、帯域別のEQがないようなソフトは困る。
それだとDCX2496超えられないというか、使いものにならない。
プロ用のデジチャンには遠く及ばない。
う~ん、まだまだなのかなぁ。

さらにDAWのプラグインソフトの中に使えるものがあるかもしれない。
チャンネルディバイダーというよりも、スピーカーマネジメントシステムとしての多機能性が必要だし、その機能はプロの現場で磨かれているものであってほしい。
この解決策が最も魅力的かもしれない。
しかし、せっかくのDAWも、プラグインの部分しか使わないというのはもったいない。

そうするとDCX2496の新型が出るまでやり過ごす、という選択肢が浮かび上がってくる。
世界中のPAの現場の声を反映した新型。
どうなるのかなぁ…



2010/12/23

RCF MB12N407

MB12N407RCF社の12インチ、ミッドベース用ユニット。
これも2010年後半に発売されました。
15インチのMB15N407の姉妹機種です。
但し、こちらのコーンにはコルゲーションがありません。
4インチ径サンドイッチ型ボイスコイル、ネオジム磁気回路を搭載し、耐入力は700W。







この手の超強力12インチミッドベースとしては、BMS社の12N820P.Audio社のFL-12MBがあります。
どれも魅力的なので迷ってしまいます。






下の画像はGenelec社のスタジオモニター1034B
12インチダブル、5インチ、1インチメタルドームという構成。
MB12N407とは関係ありませんが、12インチを使用したシステムとしてはこれが好きです。
浅いホーンというのも音がよさそう。

箱の容積は160Lと大きいです。
サブウーファーを足すなら、ミッドベースの12インチダブルにして小型化を図る、とか。





下の画像は18インチダブルの1036A
う~ん、カッコいい。






GenelecのスピーカーシステムにはPeerless、Seas、Vifaなどのユニットが使用されているようです。
しかし、市販品をそのまま使用しているのではなく、Genelecいわくテーラーメードだそうです
洋服の仕立てのように、Genelecの希望にかなうユニットになるよう、仕様やパラメータを変更してもらうのでしょう。
このあたりに彼らのノウハウがあるのでしょう。





MB12N407

Features
4-inch , fibreglass inside-outside copper voice coil
1400 Watt continuous program power handling
98 dB Sensitivity
40Hz – 2.0KHz Frequency range
Dual-forced air ventilation for minimum power compression
Triple-roll surround and exponential cone geometry
Ultra lightweight 4"

General Specifications
Nominal Diameter: 300 / 12 mm/inch
Rated Impedance: 8 Ω
Program Power: 1400 W AES
Power handling capacity: 700 W AES
Sensitivity: 98 dB
Frequency Range: 40 Hz ÷ 2000 Hz
Effective Piston Diameter: 260 / 10.2 mm/inch
Max Excursion Before Damage (peak to peak): 45 / 1.77 mm/inch
Minimum Impedance: 6.8 Ω
Voice Coil Diameter: 100 / 4 mm/inch
Voice Coil Material: Copper
Voice Coil Winding Depth: 19 / 0.75 mm/inch
Number of layers: 2
Kind of layer: inside/outside
Top Plate Thickness: 12 / 0.47 mm/inch
Cone Material: No pressed pulp
Cone Design: Curved
Surround Material: Polycotton
Surround Design: Triple-roll

Thiele/Small Parameters
Resonance frequency: 48 Hz
DC resistance: 5.1Ω
Mechanical factor: 6.2
Electrical factor: 0.20
Total factor: 0.19
BL Factor: 26.8 T · m
Effective Moving Mass: 88.5 g
Equivalent Cas air load: 50 liters
Effettive piston area: 0.053 m²
Max. linear excursion (mathematical): 6.5 mm
Voice - coil inductance @ 1kHz: 0.79 mH
Half-space efficiency: 2.8%

Mounting information
Overall Diameter: 303 / 12.0 mm/inch
Bolt Circle Diameter: 293.5-294.5 / 11.5-11.6 mm/inch
Bolt Hole Diameter: 5.5 / 0.21 mm/inch
Front Mount Baffle Cut-out: 284 / 11.18 mm/inch
Rear Mount Baffle Cut-out: 286 / 11.25 mm/inch
Depth: 115 / 4.53 mm/inch
Volume occupied by the driver: 2.6 / 0.08 liters/ft³
Net Weight: 4.5 / 9.9 kg/lbs

Shipping information
Shipping weight: 5.3 / 11.6 kg/lbs



 

2010/12/22

Suntory Hall The 533th Popular Series

読売日本交響楽団の第533回名曲シリーズのコンサートに行ってきました。






年末恒例のベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」。
指揮はヒュー・ウルフさん、独唱は木下美穂子さん(S)、林美智子さん(M-s)、高橋淳さん(T)、与那城敬さん(Br)。
混声合唱は新国立劇場合唱団。
迫力があり、大変素晴らしかったです。
独唱も混声合唱も本当に良かった。

オーケストラの背後に合唱団が配置されているため、ティンパニ等の打楽器群が上手に移動。
その場所にあったコントラバス群が今度は下手に移動。
第1第2バイオリンが両翼に展開し、内側の下手側にチェロ、上手側にビオラだったように思います。
木管群がその後ろ、その木管群を挟むように下手側にホルンとそれ以外の金管群が上手側に配置されていました。

第9はティンパニが大活躍の曲です。
いつもと違う場所に配置されたティンパニの音が全然ちがうので驚いてしまいました。
それにコントラバス群が離れた場所に配置されていたため、今回のオーケストラの音はずいぶんすっきりした印象でした。

この素晴らしい第9を聴きながら思ったのは、この後に続く作曲家は大変だっただろうなぁということ。
これを超える曲をと考えたとき…おそらく彼等はクラクラッとしたことでしょう。









wikiの初演、パリでの部分的再演、ワーグナーによる復活演奏などの項目を読むと、第9は演奏するのがともかく大変な曲だったようです。

中川右介氏の「世界の10大オーケストラ」によると、ウィーンで第9が完璧なかたちで演奏されたのは1843年3月19日のことだったそうです。
オットー・ニコライ指揮、ウィーンフィルハーモニーによる演奏。

このニコライの前任とも言えるフランツ・ラハナーはベートーヴェンの交響曲を満足なかたちで演奏したい、要するに自分自身が聴いてみたいという動機でベートーヴェンの交響曲の指揮を行ったのだそうです。
情熱的な話ですね。

現代では歴史的名演を格安のCDで聴くことができ、大規模なプロオーケストラの生演奏を聴く機会にも恵まれています。
ありがたいことです。

最近、古本の「ドキュメントサントリーホール誕生」を読みました。
ホール音響の詳しい話やその根底にある音楽観の話を期待したのですがダメでした…
う~む。




2010/12/21

RCF MB15N407

MB15N407RCF社の15インチ、ミッドベース用ユニット。
2010年後半に発売されました。






RCF社には15インチのミッドベースユニットとして、すでにMB15N401があります。
今回のMB15N407とMB15N401は、どちらもネオジム磁気回路、4インチ径サンドイッチ型ボイスコイルを搭載しており、あえて2機種必要なのでしょうか?
RCF社はミッドベース用の15インチが好きなのでしょう。

15インチのミッドベース、意外といいのではないかと思っています。
下を切って、上だけ使う。
白ホーンシステムでは100Hzから450Hzまでを15インチのALTEC3156に任せています。
100Hz以下はPeavey社のLomax18。
中低域は厚みがあって混濁せず、そして最低域はどこまでも深く足元がぐらりときます。








上の画像は今回のMB15N407、下の画像がMB15N401です。
ご覧の通り、MB15N407の方が華奢な感じです。
重さもMB15N407が4.9kg、MB15N401が7.5kgと2.6kgも軽量になっています。





RCF社とB&C社、何れもイタリアのメーカー。
どちらもスピーカーユニットのデザインが素晴らしい。
トスカニーニ、アバド、ムーティ、シノーポリ、ジュリーニの国、そう考えるといっそう興味が湧きます。



MB15N407

Features
4-inch , fibreglass inside-outside copper voice coil
1700 Watt continuous program power handling
99.5dB Sensitivity
40Hz –2.5KHz Frequency range
Dual-forced air ventilation for minimum power compression
Triple-roll surround and exponential cone geometry
Ultra lightweight 4"

General Specifications
Nominal Diameter: 380 / 15 mm/inch
Rated Impedance: 8 Ω
Program Power: 1700 W AES
Power handling capacity: 850 W AES
Sensitivity: 99.5 dB
Frequency Range: 40 Hz ÷ 2500 Hz
Effective Piston Diameter: 340 / 13.4 mm/inch
Max Excursion Before Damage (peak to peak): 40 / 1.57 mm/inch
Minimum Impedance: 6.4 Ω
Voice Coil Diameter: 100 / 4.0 mm/inch
Voice Coil Material: Copper
Voice Coil Winding Depth: 19 / 0.75 mm/inch
Number of layers: 2
Kind of layer: inside / outside
Top Plate Thickness: 12 / 0.47 mm/inch
Cone Material: No pressed pulp
Cone Design: Curved
Surround Material: Polycotton
Surround Design: Triple roll

Thiele/Small Parameters
Resonance frequency: 45 Hz
DC resistance: 5.0Ω
Mechanical factor: 7.7
Electrical factor: 0.21
Total factor: 0.20
BL Factor: 26.8 T · m
Effective Moving Mass: 106 g
Equivalent Cas air load: 120 liters
Effettive piston area: 0.091 m²
Max. linear excursion (mathematical): 6.5 mm
Voice - coil inductance @ 1kHz: 1.6 mH
Half-space efficiency: 5.05%

Mounting information
Overall Diameter: 388 / 15.3 mm/inch
Bolt Circle Diameter: 369-373.5 / 14.5-14.7 mm/inch
Bolt Hole Diameter: 5.5 / 0.22 mm/inch
Front Mount Baffle Cut-out: 364 1 / 14.33 mm/inch
Rear Mount Baffle Cut-out: 360 / 14.17 mm/inch
Depth: 150 / 5.91 mm/inch
Volume occupied by the driver: 3.4 / 0.12 liters/ft³
Net Weight: 4.9 / 10.80 kg/lbs

Shipping information
Shipping weight: 5.9 / 13.01 kg/lbs















2010年12月9日、上杉佳郎氏が死去されました。
心よりご冥福をお祈りいたします。


「結論から申し上げると、私が考えるマルチアンプシステムの魅力は前述のように「歪み感のない透明度の高い爽快な音」にある。
簡単に言えば「清潔な音」ということになろう。
その理由は簡単だ。
電力信号を扱い、かつ負荷インピーダンスが周波数の変動によって刻々と変化する部分に、コイルとかコンデンサー、そしてアッテネーターといったものが介在しないからだ。」


「マルチアンプシステムは、一般的に大変むずかしい、と言われている。
しかし、私はそのようには思っていない。
つながりのよいユニット群を探し出すことは、正直にいってむずかしいが、それにめぐり会えればその後は簡単である。」


「マルチアンプシステムの場合、位相調整とレベルの調整を行わなければならない。
これには、私はヴォーカルをテストソースに多用する。

まず、自然な音となるようにレベルを調整し、ついで位相を調整する。
これには、前述の位相反転スイッチと、低音用スピーカーの前後位置調整とを組み合わせて行う。
ピタリと定位がきまり、自然な音、自然な歌い方となるように調整するのである。

この調整作業に焦りは禁物だ。
レベル調整と位相調整を交互に行っていけば、自然にベストポイントに収斂していくはずである。

さらに、これらの調整に関しては、記録をとっておくと便利である。
これらの調整は、部屋を含めてのトータルでの調整であるので、どのような測定器よりも最終的には自分自身の耳で決定を下すことになるのはいうまでもない。」

(別冊STEREO SOUND マルチスピーカー・マルチアンプ大研究 上杉佳郎氏の解説より)




 

2010/12/20

B&C SPEAKERS 15BG100

15BG100は2010年後半に発表されたB&C社のサブウーファー用ユニット。
15インチ、4インチ径サンドイッチ型ボイスコイル、シリコン製のダブルスパイダー、ネオジム内磁型磁気回路搭載。
許容入力は1kwと、略同時期に発表された15SW100や15SW115よりも小さくなりますが、そのMmsは240gと超ヘビー級。
推奨箱の容積は160Lと大きく、また推奨ダクト共振数は29Hzと低いです。







こういう最低域を欲張った設定のユニットというのはパワーが入りにくくなります。
でもそれを承知でラインナップに加えるというのが、さすがB&C社です。









この手の15インチユニットとしてはJBL社の2256Gがありました。
2256Gを搭載していたのはVERTECのコンパクトシリーズのVT4881
その後、このVT4881はVT4881A(下の画像)へモデルチェンジします。
そのVT4881Aに搭載されたのは、なんと18インチの2269H
箱の大きさは同じ。







サブウーファーとして15インチか18インチかは迷うところです。
PAでは18インチが主流ですが、あなたはどっちを採る?





15BG100

Specification
Nominal Diameter 380 mm (15 in)
Nominal Impedance 8 ohm
Minimum Impedance 6 ohm
Continuous Power Handling 2000 W
Nominal Power Handling (AES) 1000 W
Sensitivity (1W/1m) 94.5 dB
Frequency Range 35 - 1000 Hz
Voice Coil Diameter 100 mm (4 in)
Winding Material Copper
Former Material Glass Fibre
Magnet Material Neodymium Inside Slug
Winding Depth 26.5 mm (1.05 in)
Magnetic Gap Depth 11 mm (0.43 in)
Flux Density 1.25 T

Parameters
Fs 36 Hz
Re 5.1 ohm
Qes 0.49
Qms 5
Qts 0.44
Vas 83 dm3 (2.93 ft3)
Sd 855 cm2 (132.5 in2)
EtaZero 0.8 %
Xmax +- 10.5 mm
Xvar +- 14 mm
Mms 240 g
Bl 23 Txm
Le 1.6 mH
EBP 73 Hz

Mounting & Shipping
Overall Diameter 393 mm (15.5 in)
Bolt Circle Diameter 374 mm (14.7 in)
Baffle Cutout Diameter 354 mm (13.9 in)
Depth 189 mm (7.44 in)
Flange and Gasket Thickness 24 mm (0.94 in)
Air volume occupied by driver 6 dm3 (0.21 ft3)
Net Weight 8.6 kg (18.9 lb)
Shipping Weight 10 kg (22 lb)
Shipping Box 420x420x200 mm (16.5x16.5x7.9 in)

Design
Surround Shape Roll
Cone Shape Radial
Magnet Type Neodymium Inside Slug
Spider Double Silicone
Pole Design T-Pole
Recommended Enclosure vol 160 dm3 (5.65 ft3)
Recommended tuning freq. 29


2010/12/18

RCF LF15N451

2010年度後半にRCF社はネオジム磁気回路を搭載したコーン型ユニット群を充実させました。
LF15N451は4.5インチ径ボイスコイルコイルを有する15インチウーファーユニット。
ボイスコイルはサンドイッチタイプであり、BL値は33.5と超強力。
シリコンでダンプされているスパイダーはダブル。






4.5インチ径ボイスコイルの15インチユニットは、最近増えつつあるコンパクトタイプのラインアレイと組み合わせるサブウーファー用が主な用途になるのではないかと思っています。
4.5インチ径ボイスコイルの15インチユニットはまだポピュラーではなく、他にはB&C社の15SW115とbeyma社の15G450/N(下の画像)ぐらいだと思います。
15G450/Nはフェライトマグネット磁気回路であり、LF15N451や15SW115に比べると許容入力が1ランク落ちます。






LF15N451

Features
4.5-inch fiberglass inside/outside copper voice coil
2600 Watt continuous program power handling
97 dB Sensitivity
35 Hz – 1.5 kHz Frequency range
Dual-forced air ventilation for minimum power compression
Dual spider designed with silicon based damping control
BL of 33.5 T/m to provide a faster and accurate low frequency

General Specifications
Nominal Diameter: 380 / 15 mm/inch
Rated Impedance: 8 Ω
Program Power: 2600 W AES
Power handling capacity: 1300 W AES
Sensitivity: 97 dB
Frequency Range: 35 Hz ÷ 1500 Hz
Effective Piston Diameter: 340/13.4 mm/inch
Max Excursion Before Damage (peak to peak): 64 / 2.51 mm/inch
Minimum Impedance: 7.4 Ω
Voice Coil Diameter: 115 / 4.5 mm/inch
Voice Coil Material: Copper
Voice Coil Winding Depth: 25 / 1.0 mm/inch
Number of layers: 2 Kind of layer: inside / outside
Top Plate Thickness: 15 / 0.6 mm/inch
Cone Material: No pressed pulp
Cone Design: Straight
Surround Material: Polycotton
Surround Design: Triple roll

Thiele/Small Parameters
Resonance frequency: 35 Hz
DC resistance: 5.1Ω
Mechanical factor: 4.2
Electrical factor: 0.19
Total factor: 0.18
BL Factor: 33.5 T · m
Effective Moving Mass: 171 g
Equivalent Cas air load: 125 liters
Effettive piston area: 0.091 m²
Max. linear excursion (mathematical): 8.7 mm
Voice - coil inductance @ 1kHz: 2.6 mH
Half-space efficiency: 2.64%

Mounting information
Overall Diameter: 393 / 15.5 mm/inch
Bolt Circle Diameter: 371-376 / 14.6-14.8 mm/inch
Bolt Hole Diameter: 6.5 / 0.25 mm/inch
Front Mount Baffle Cut-out: 354 / 13.9 mm/inch
Rear Mount Baffle Cut-out: 354 / 13.9 mm/inch
Depth: 157 / 6.2 mm/inch
Volume occupied by the driver: 3.8 / 0.13 liters/ft³
Net Weight: 9.9 / 21.7 kg/lbs

Shipping information
Shipping weight: 11.38 / 25 kg/lbs 



2010/12/16

B&C SPEAKERS 15SW100 and 15SW115

15SW10015SW115は2010年11月26日に発表されたB&C社のハイパワー用サブウーファーユニット。
何れも許容入力(AES)は1.5kWの15インチ、ネオジム内磁型磁気回路を搭載。
スパイダーはシリコン製のダブル。

15SW100はボイスコイル径が4インチ、15SW115が4.5インチであり、15SW115の方がよりハイパワー型である。
BL値は15SW100でも25.6もあり、15SW115にいたっては30にもなる。
Mmsも15SW100が176g、15SW115が200gとヘビー級。
15SW100の推奨箱の容積は120L、15SW115は90L。
この手のウーファーユニットはきちんと帯域分割をして最低域で使用すると実に深い音で鳴ってくれる。

下の画像は15SW100であり、15SW115の画像は残念ながら発表されていない。






下の図面は上が15SW115、下が15SW100。
15SW115の方が磁気回路がやや大きいことが分かる。
なお、15SW100の重量は9.5kg、15SW115は12kgもある。





15SW100

Nominal Diameter 380 mm (15in)
Nominal Impedance 8 ohm
Minimum Impedance 6.5 ohm
Continuous Power Handling 3000 W
Nominal Power Handling (AES) 1500 W
Sensitivity (1W/1m) 95 dB
Frequency Range 40 - 1500 Hz
Voice Coil Diameter 100 mm (4 in)
Winding Material Copper
Former Material Glass Fibre
Magnet Material Neodymium Inside Slug
Winding Depth 32 mm (1.26 in)
Magnetic Gap Depth 16 mm (0.63 in)
Flux Density 1.15 T

Fs 37 Hz
Re 5.4 ohm
Qes 0.34
Qms 4.8
Qts 0.31
Vas 110 dm3 (3.9 ft3)
Sd 855 cm2 (132.5 in2)
EtaZero 1.6 %
Xmax +- 12.5 mm
Xvar +- 13 mm
Mms 176 g
Bl 25.6 Txm
Le 2.2 mH
EBP 108 Hz
Overall Diameter 393 mm (15.5 in)
Bolt Circle Diameter 374 mm (16.7 in)
Baffle Cutout Diameter 353 mm (13.9 in)
Depth 190 mm (7.5 in)
Flange and Gasket Thickness 16 mm (0.63 in)
Air volume occupied by driver 6 dm3 (0.21 ft3)

Net Weight 9.5 kg (21 lb)
Shipping Weight 10.9 kg (24 lb)
Shipping Box 420x420x200 mm (16.5x16.5x7.9 in)
Surround Shape Triple Roll
Cone Shape Radial
Magnet Type Neodymium Inside Slug
Spider Double Silicone
Pole Design T-Pole
Woofer Cone Treatment TWP Waterproof Both Sides
Recommended Enclosure volume 120 dm3 (4.24 ft3)
Recommended tuning frequency 35 Hz





15SW115

Nominal Diameter 380 mm (15 in)
Nominal Impedance 8ohm
Minimum Impedance 6.5 ohm
Continuous Power Handling 3000 W
Nominal Power Handling (AES) 1500 W
Sensitivity (1W/1m) 96dB
Frequency Range 35 - 1500 Hz
Voice Coil Diameter 116 mm (4.5 in)
Winding Material Copper
Former Material Glass Fibre
Magnet Material Neodymium Inside Slug
Winding Depth 34 mm (1.33 in)
Magnetic Gap Depth 14 mm (0.55 in)
Flux Density 1.15 T

Fs 35 Hz
Re 5.2 ohm
Qes 0.25
Qms 4.4
Qts 0.24
Vas 110 dm3 (3.9 ft3)
Sd 855 cm2 (132.5 in2)
EtaZero 1.8 %
Xmax +- 13.5 mm
Xvar +- 13 mm
Mms 200 g
Bl 30 Txm
Le 1.8 mH
EBP 140 Hz
Overall Diameter 393 mm (15.5 in)
Bolt Circle Diameter 374 mm (16.7 in)
Baffle Cutout Diameter 353 mm (13.9 in)
Depth 193 mm (7.6 in)
Flange and Gasket Thickness 16 mm (0.63 in)
Air volume occupied by driver 7 dm3 (0.25 ft3)

Net Weight 12 kg (26.4 lb)
Shipping Weight 13.9 kg (30.6 lb)
Shipping Box 420x420x200 mm (16.5x16.5x7.9 in)
Surround Shape Triple Roll
Cone Shape Radial
Magnet Type Neodymium Inside Slug
Spider Double Silicone
Pole Design T-Pole
Woofer Cone Treatment TWP Waterproof Both Sides
Recommended Enclosure volume 90 dm3 (3.2 ft3)
Recommended tuning frequency 40 Hz










マーラーが好きな訳だ。
ちょうど100歳年下になる。
だからどうしたということでもないのだが、生誕150年というような理由は"つねに"ない。
つねに100年目の同い年。

しかし、来年はマーラーが死んでしまう年。
そういう意味で、もう少し真剣に生きてみたらどうか、とも思っている。

音楽に詳しくはないのだが、
何故マーラーの交響曲があのようになってしまうのか、何となく理解できる。
そうせざるを得ない、ということが理解できる。
能天気なテンシュテットの全集を聴きながら、
今年は暮れる。

もう少し、オーディオを真面目にやってみたらどうか、と思うようになった。


2010/12/09

DIY Speaker (20)

Peavey社が所有しているWaveguide hornの米国特許6059069号
しかし、この米国特許がWaveguideの基本特許というわけではない。






現在の業務用ホーンは定指向性ホーンからウェーブガイドホーンへ移行しつつある。
このウェーブガイドホーンは歪や指向性制御において優れている。
上の図5はウェーブガイドホーンの説明でよく見る。
外套膜みたいじゃなイカ。

このUS6059069号には、下のような比較グラフ(図4)が記載されている。
ウェーブガイドホーンとコニカルホーンとエクスポネンシャルホーンの広がり率の比較。









横軸がホーンの長さ方向、縦軸がホーンの広がり率。
ご存知のように、エクスポネンシャルホーンというのはホーンの長さ方向のどの位置においても広がり率は一定。

コニカルホーンは、ホーンのスロート口では非常に急速に拡大することになるため広がり率が大きい。
しかし、スロート口から離れれば離れるほど広がり率は徐々に小さくなってゆく。
このことは、コニカルホーンの音響抵抗がホーンの長さ方向において徐々に増加することを意味し、これがコニカルホーンの特徴となっている。

ウェーブガイドホーンでは、スロート口は略筒状となっているため、広がり率は極めて小さいことになる。
そして、スロート口から離れていくと徐々に広がり率が大きくなり、曲面部分が終わる位置において広がり率が最大になる。
上の図5において符号42で示されている部分が曲面とコニカル面の接合している部分になるが、その部分に対応するホーン長位置での広がり率が、図4のホーンの広がり率の最大値となっている。
そして、そこから先はコニカルホーンになるため、広がり率が徐々に小さくなる。








Behringer社の新しいパワーアンプシリーズ
iNUKEというシリーズ名。
Nukeは核兵器とか核爆弾という意味。
NU1000、3000、6000と、DSP付きのNU1000DSP、3000DSP、6000DSPの6機種。
Class-D、スイッチング電源。

コンバータは24bit/96kHz。
DSPはディレイ、クロスオーバー、EQ(8パラメトリック、2ダイナミック)の機能を有する。
こうしたDSP付きが主流になっていくのだろうか?

オーディオ的な使い方をする場合、デジタルチャンネルディバイダーを使用する方が使いやすいような気がする。
設定のメモリーをデジタルチャンネルディバイダーで一括して管理できるからだ。
でもPCオーディオが主流になると、今度はPCと各アンプをUSB等で接続しそれら設定を一括管理できる。
やはり将来はこうした方向になっていくのかもしれない。