2012/02/03

JBL 2360A(11)

指向性パターンについてさらに考えてみよう。
下の画像はALTECの米国特許4187926号に掲載されている図5である。

2.5kHzにおける指向性パターン。
MRシリーズの原型となったALTEC社の試作ホーンと従来の他社製ホーンとの比較。
試作ホーンのラインは符号40であり、他社製ホーンのラインは符号41。









この他社製ホーンについて、この米国特許公報には"that described in U.S.Pat. No.4071112(米国特許4071112号に記述されている)"としている。
これはEV社のHR6040だろうと思っている。
なお、EV社の古いホーンについてはこちらを。

上の図5は、その指向性の狭さから見て、おそらく水平指向性パターンではなく垂直指向性パターン。
ちなみにHR6040の2.5kHzは下のようなパターンである。

薄いラインで描かれているのが垂直指向性のパターン。
中央に表示されている60°は水平指向性の6dB落ちの範囲を示し、45°は垂直指向性のそれを示している。







図5のライン41と見比べてみると、側方(90°と270°)の方向に膨出している点が共通している。
EV社のグラフの方が整っているが、これは両社の測定環境の差と、好意的かどうか、の差だろう。






図5のライン41の側方への膨出を見て、"ウエストバンディング効果"という不思議な言葉を思い出したなら、あなたの記憶力は相当なものだ。
メタボ腹をベルトで締め付けると・・・たまらず贅肉が側方へ膨出する。
美しくない現象を美しくない喩えで説明する。
これがALTECのセンスである。

そして、この現象を抑えるためには"ベル部に平坦面を用いる"のが良い、と記述がある。
それはそうだろうと思う。
外側に徐々に広がる曲面なら、音波が側方に回り込みやすいというのが、なんとなくイメージできる。
これが曲面ではなく平坦面なら音波はホーンの側方に出かけてみることに興味を持たなくなる、ということだ。

このイメージは理解しやすい。
しかし、だからといってそんな安直なイメージによって"平坦面最高"などという単純な話にはならない。




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