2010/09/21

DIY Speaker (9)

京粘土は乾燥すると非常に硬くなりました。
ホーンの隣の白い円板は厚さ4mm程度の京粘土の残りを乾燥させたものです。
かなり力を入れても折れません、というか素手では折ることができません。
これ以上の強度は必要ないです。




しかし新たな問題が発生。
それは粘土の乾燥による収縮です。
ホーンの軸方向におけるホーン面の収縮によりスロート口の厚紙と粘土の間に2.5mmから3mm程度の隙間ができています。
なお、この画像のホーンはひびが少ないため壊さなかった方のホーンです。







さらに、ホーンの円周方向におけるホーン面の収縮によりホーン面が内側に若干膨らんでいます。
円周方向の収縮が、ホーンの円周方向のサイズを小さくしてしまったのでしょう。
下の画像の赤線で示したようなホーン面の変形が生じています。





乾燥に伴う収縮への対応策としては、粘土が乾燥する前に一定の間隔を隔てて複数の溝を形成しておき、乾燥後、広がった溝を液状の粘土で埋める、という方法が考えられます。











粘土について調べていると、京粘土のような石粉粘土(正確には石塑粘土)は様々な種類があることが分かりました。
例えば、PADICOというメーカーからは、プルミエ、ラドール、ラドールプレミックスの3種類の石塑粘土が発売されています。






500gと一番重いラドールは収縮率が4.0%、一番軽い(300g)プルミエは収縮率が6.1%だそうです。
ラドールとプルミエの混合であるプレミックスは4.6%、重さも中間の400gです。

試してみないと分かりませんが、京粘土はラドールと似たような特性を持っていると思います。
重量は軽い方が良いのですが、京粘土は乾燥すると軽くなるため(おそらくラドールも)、それほど重量は問題にならないような気がしています。









石塑粘土に関しては人形製作のサイトが詳しく、下地としてクロスクレイという液状の粘土に4割ほど木工用ボンドを混ぜたものを塗布することが説明されていました。



2010/09/17

DIY Speaker (8)

京粘土はまだ完全に乾燥していませんが、一方が酷くひび割れてしまいました。
ネットで検索してみると、粘土をよく練らないとひび割れをしてしまうそうです。
確かに、ひび割れをおこしている方は、粘土を全く練らずにはりつけていました。






ひび割れ補修の練習でもしようかと思いましたが、ひび割れの酷い方を壊し、その内部を調べてみることにしました。
粘土をはがすと、カチカチに乾燥していた紙粘土と軽石の混合物までもが湿って柔らかくなっています。
う~む、湿気が抜けにくいというのはひび割れよりもかなり深刻。





そこで、紙粘土と軽石の混合物をやめにし、楊枝をバスケット状に並べてみました。
楊枝の両端は木工用ボンドで接着しています。





意外と手間はかかりません。
30分程度の作業です。




楊枝に京粘土を直接はりつければ、楊枝の隙間から湿気が外に逃げられる。





楊枝のほか、大きなホーンには業務用の割り箸なども使えそうな気がしています。
調べてみると、業務用の割り箸、5000本で5000円、1本1円ぐらい。
5000本の割り箸、さぞかし壮観なことでしょう。