2022/09/22
JBL Pebbles
2022/02/28
Audio-Technica ATH-M20x Professional Monitor Headphones (3)
2022/02/25
Audio-Technica ATH-M20x Professional Monitor Headphones (2)
2022/02/23
JBL Professional 305P Mk2 (4)
2022/02/22
JBL Professional 305P Mk2 (3)
2022/02/21
JBL Professional 305P Mk2 (2)
2022/02/17
JBL Professional 305P Mk2
2021/07/11
Green Book
2020/10/06
JBL 4349 Studio Monitor
JBL社から4349スタジオモニターが発売となりました。
大型ホーンと30cmウーファーを組み合わせた2ウェイ構成。
サイズは736.6mmx444.5mmx317.5mm、重さ37.7kg。
かなり重いですね。
30cm2ウェイは、モニタースピーカーシステムのひとつの理想形というか、新旧問わず日米欧のスタジオモニターでは王道です。
メーカーの実力というかスピーカーセンス?が問われる構成なので、スピーカー好きには大変気になるところです。
30cmウーファーの利点としては、38cmウーファーに比べて箱の容積を小さくできること。
そして、コンパクトな箱でありながら大口径ウーファーの特徴である面で押し出すような迫力ある低音再生が可能です。
さらに、クロスオーバー周波数を比較的高く設定できるため、ネットワーク回路による低音再生への悪影響を小さくすることができます。
この高めのクロスオーバー周波数はツィーターの選定を楽にすることにもつながります。
30cm2ウェイに使用するツィーターとしては、コーン型、ドーム型、コンプレッションドライバーを問わず、そのダイアフラム直径は5cm以下。
これ以上ダイアフラム径が大きくなると高域端の再生が難しくなるからです。
高めのクロスオーバー周波数は、許容入力の点でも有利です。
ツィーターの焼損を防止、高耐入力のネットワーク回路を安価に実現してくれます。
ウーファーユニットのJW300PG-8は1200Fe系のユニットだと思います。
JW300PG-8のT/Sパラメータは不明ですが、4428に使用されている1200Fe-8のmmsは97gと非常に大きな値です。
ミドル級のハードパンチャーというキャラクターかもしれません。
コンプレッションドライバーのD2415Kは以前簡単にご紹介しました。
このD2415Kが従来の2インチダイアフラムのJBLコンプレッションドライバーの後継機種に納まったということです。
価格差があるとは言え、4349のライバルは4312Gではないかと思います。
4349と4312Gは、いずれもリビングルームに置ける最大サイズ。
そして、いずれもマルチアンプではなくプリメインアンプで楽しめるシステムです。
肝心のウーファーユニットが同系統ですし、4349はホーンキャラクターがないと思うので、4312Gがいい勝負をするのではないかと。
比較試聴したいものです。
それにしても、こんな風に感じてしまうのは何故なのでしょうか?
4349は4312Gに対して非常に高価ですが、その価格差を納得させるような斬新なデザインを持っていない。
JBLのスタジオモニターの伝統を感じさせるものの、あまりにも後ろ向きすぎる。
特別な形状を有するホーンも、M2の発売からかなり経っているので新鮮な感じがありません。
JBLの商標には「!」マークがくっついている。
この意味をもう一度考えてもらいたい。
4349を見た最初の印象が「手を抜いている」というのが正直なところです。
厳しいことを言うのは、DD67000に新たに搭載された877Beが、とあるメーカーのOEMに思えるからです。
プロ用スピーカーユニットの世界を知らないシロート衆ならダマせますが、これはあんまりではないかと。
JBLファンとして裏切られた気分というか、ほんと失望しました。
現在のJBLの製品開発担当者には、今までのJBL!の歴史を大切にしてほしいような気がします。
2019/11/05
JBL 4315 Studio Monitor
グレッグティンバース氏のDIYスピーカーシステムについては以前触れました。
これはL250以降に製作されたシステムだと思います。
15インチウーファーに12インチのミッドベースの組み合わせ。
帯域分割について最低域と中低域の分離にはっきりした意識を持っていると、口径が近いものでも組み合わせることができます。
達人のなせる業。
このDIYシステムはマルチアンプ駆動です。
70HzでクロスさせていたL212は、若き日のグレッグ氏がそういう意味では本音で作ったシステムだったのだと思っています。
現在のグレッグ氏は、先のインタビュー記事によるとフルマルチアンプ駆動のDD67000を使用しているようです。
こうしてみると、8インチミッドベースの4315とL212とL250、10インチの4345、12インチのDIYシステム、そして変則的ではありますが15インチのDD67000と、ミッドベースに関してはすべての口径を試したことになります。
どの口径が適切だったのかは、グレッグ氏にきいてみたいような気がしますが、これは難しい質問だと思います。
マーケティングを考慮に入れるなら、例えば、18インチのシングルウーファー部や15インチダブルのウーファー部なら、12インチになるのでしょう。
そうしたウーファー部を望む人々は、そもそも低音の存在感を重視しているからです。
そうではなく、本音だと8インチになるのかな。
でも、10インチで2108のような70Hzぐらいまで使えるウーファー的要素も兼ね備えた強力なミッドベースは、比較的最近の2261H(FF)までなかったので、これは試しようがなかったのかもしれません。
それから2020Hというミッドベース専用の12インチもありました。
これなんかも面白そうなユニットだと思っています。
ユニットの口径と特性、そして、クロスーバー周波数、この2つの要素だけでもスピーカーシステムを構築する上での悩みというか闇?の深さは大変なものです。
2019/11/02
JBL 4315 Studio Monitor
グレッグティンバース氏の4345についてのコメントを読んでみると、市販のスピーカーシステムの開発は大変だなぁと思います。
最大のネックはパッシブクロスオーバーを使用して大口径ユニットをまとめるという点でしょう。
そうするとクロスオーバー周波数はせいぜい300Hzまでしか落とせません。
そうすると問題になるのがミッドベースユニットの性格を300Hz以上に絞って開発してしまうこと。
2122Hから2123Hにアップグレードした時に、その傾向が強くなります。
2360Aなどのラージフォーマットホーンと付き合っていると、100Hz以上300Hz未満をどうするか、という問題に突き当たります。
この帯域のみを再生すると、かすれたような歪っぽい音しかしませんが、この帯域が15インチから出ているか、それとも10インチから出ているかで、かなり違うのです。
10インチという口径が持つ明瞭さは、PAの世界で少しづつ広がっていきます。
JBL Professionalでは、キャバレーシリーズの10インチ4発という形で現れたのが最初ではなかったと思っています。
10インチという魅力のない、意味のない、ステルス性能抜群のこの口径は、その本当の姿をJBL大型モニターシリーズでも知ることができませんでした。
マルチアンプ用のスイッチを切り替えても 、バックチャンバーの容積が小さすぎて100Hzぐらいのクロスを試すことはとても無理です。
2019/10/30
JBL 4315 Studio Monitor
ランシングヘリテッジにグレッグティンバース氏の4345についての記述があったので翻訳してみました。
ご存じのように、4345の開発責任者もグレッグ氏です。
私はこの30年前のシステムに対する関心の高さを信じることができません。(4345スレッドの多数の書き込みに対しての謝意)
4345は、主にその大きなサイズのために、全生産期間にわたりあまり商業的には成功しませんでした。
たいていの人はもっと小さなスピーカーを購入すると思いますし、低音の分解能が十分ではないという評判もありました。
この点については、エンクロージャーの容積が十分に大きくなかったからではないかと思っています。
長い間、私はこのスレッドで取り上げられているようなことについて考えていませんでしたが、何度かコメントを求められているので、ここに私の意見を書いてみましょう。
JBLの大型の4ウェイシリーズの伝統的なサウンドをお好みならば、このシステムは今でも素晴らしいパフォーマンスを発揮すると思います。
その基本設計において、良い点と悪い点があります。
良い点は、非常にダイナミックな再生を得意としており、それはどのようなタイプの競合製品とも混同されるようなものではない点です。
あまりパワーを必要としませんが、必要に応じて高出力アンプによるハイパワードライブを余裕でこなします。
問題点は、いくつかあります。
最初の問題点は、10インチユニットとHL92ホーンとの間のタイムアラインに大きなずれがあることです。
これは、両ユニット間において、軸上の周波数レスポンス、指向性パターン、そして、ドライバーブレンディングの均一性にあらわれます。
二つ目の問題点は、ウーファの高域側と10インチユニットの低域側にパッシブクロスオーバーを使用している点です。
500Hz以下で設定されたパッシブクロスオーバーは、ウーファーユニットとエンクロージャーの組み合わせによる動的インピーダンスと作用し合い、好ましくない結果をひきおこします。
その結果、100Hzぐらいに相当なゲインを与えてしまいます。
パッシブシステムからゲインが生じることは、一般的に良くないこととされています。
ハイパスフィルターの場合、動的インピーダンスの極めて大きなピーク帯域に渡りパッシブネットワークを動作させることになります。
この動的インピーダンスのピークは、ウーファーのエンクロージャー内に設けられた10インチユニットの基本共振に起因してひきおこされます。
これは、10インチユニットの端子間に生じる実電圧が理想値よりも小さいことを意味します。
さらに、当時のマーケティング担当者はバイアンプ駆動を可能とするスイッチを要求したため、ネットワーク回路がより複雑なものになってしまいました。
このスイッチには、誤った設定を行った場合でもアンプやスピーカーに損害を与えてはならないという要求があったのです。
このような小さなことが積み重なり、ウーファーに追加的な挿入損失と、ダンピングコントロールのロスをもたらしました。
上記のような問題点の指摘は非常に厳格なものであり、ご存知のとおり、4345が正常に動作しないわけではありません。
最後の4344MkIIを含む大型4ウェイシリーズの私の印象は、それらが楽々とダイナミックに鳴り、色付けが極めて小さく、生き生きと鳴るということです。
正確なステレオイメージングという点については今日の標準的なシステムに比べると少し曖昧です。
また、混変調歪みは非常に小さいのですが、4ウェイ未満のよくできたスピーカーシステムに比べるとデティールの表現で劣ります。
もっとも、このような問題を一挙に解消するようなシンプルな解決策はなく、最高の結果をもたらすような設計手法も存在しません。
スピーカーの設計は妥協の連続とも言え、4345はそういう意味において、大変よくできた妥協の産物と言えると思います。
私は、このスレッドの最初の方にある2122Hに関するコメントに気付きました。
このユニットは本当に良い音声変換器です。
これまでもそうだったし、これからもそうだと思います。
このユニットの再生音は、極めてナチュラルに聴こえます。
2123は、2122Hよりももう少し優れていると思います。
スムースさという点ではやや劣りますが、ボーカルの再現に関しては2122Hよりもよりリアルな描写を行うことができます。
どちらのユニットも数百Hzから1500Hzあたりの重要な帯域の再現能力は大変優れていると言えます。
皆さんはシステムを最大限に活用するために多くのことについて話し合い、様々なことを試してきたと思います。
私が自宅にメインシステムとしてこのスピーカーシステムを持っていたと仮定した場合、私が行うであろういくつかの対策についてお話ししましょう。
・バイアンプスイッチを取り外します。
選択したモードの状態で実配線してください。
スイッチはそれほど良くないです。
・バイアンプ駆動ができるなら、そうしてください。
2245Hと2122Hの音は驚くほど変化するはずです。
2245Hのパッシブネットワークはオマケであり、標準仕様ではないということです。
2245Hと2122Hのクロスオーバー周波数付近のレスポンスはフラットではないので、バンドパスフィルターを適切にするために、チャンネルディバイダーの出力電圧を調整する必要があります。
・ネットワークの部品を新しいものにすることは、なかなか難しいと思います。
すべてのコンデンサーはフィルムコンデンサーに交換すべきだと思いますし、可能であれば空芯コイルを使用したいと思います。
たしか、4345はタップ付きの鉄心を使っていたと思います。
空芯コイルに交換すると、インダクタンスが変化してしまうので、ネットワーク全体を再設計しなければならなくなります。
あなたがネットワークに十分に精通していない限り、コイルに関してはそのままにしておくことをお勧めいたします。
・もしあなたが思い通りに改造できるなら、バッテリーバイアスドネットワークに変更すべきです。
その違いは信じられないほどです。
・リングラジエータ(2405H)は、パッシブネットワークを嫌います。
最高域における最大の改善は、2405を専用の小出力アンプで駆動することです。
必要な駆動電圧は3V乃至4V rms程度です。
2405は2.83 vで110dBを示します。
ネットワークでは、かなり減衰されて使用されています。
いずれにせよ、このような周波数帯域では実際のパワーはとても小さいのです。
アンプの電圧出力を知るだけでよく、パワーアンプの最大出力は無関係だと思ってください。
2405は約12オームで、電流をあまり必要としません。
私なら前段に二次または三次のハイパスフィルターを備えた小出力のオペアンプを使用します。
パッシブネットワークからリングラジエータ(2405H)を切り離し、2405に電流を直接送り込みます。
このため、使用するアンプのオン/オフ時においてDCの突入電流が生じないかを確認してください。
それはダイアフラムの金属疲労をひきおこします。
また、使用するアンプは、極めてローノイズのものでなければなりません。
そうしなければヒスノイズは極めて耳につくような大きな音量で再生されることになります。
以前、私は古いマランツの1030プリメインアンプで2405を駆動していたことがあります。
パワーアンプを分離することができ、そのツィーターの音はいつも素晴らしかったです。
・L型可変抵抗もそれほど難しくはありません。
好みのバランスが取れたら、抵抗の各脚部を測定し、固定抵抗に交換するのはかなり簡単です。
・多くのの写真から、スピーカーシステムがブロックなどで持ち上げられて配置されていることに気付きました。
ミッドベースのぜい肉を最小限にするために、2245を床から持ち上げることは非常に良い対策です。
将来売却することを考慮するなら、上記のような改造は可能な限り復元可能に行った方がよいと思います。
最後に、L250と4345の比較について簡単に言及します。
率直に言えば、私はL250の方が好きです。
LE14ウーファの低音の音質が好きです。
これまでもそうだったし、これからもそうでしょう。
2245は、専用のサブウーファーとして使用するのなら、これまでで最も音質の良いウーファーの一つと言えると思います。
スピード感、音程、パンチ力が見事に調和しています。
したがって、そういう観点からは、18インチの方が14インチよりも優れています。
しかし、残念なことに、18インチユニットはパッシブネットワークによる悪影響を14インチよりも受けやすいのです。
私は、L250の中域と高域の方がスムーズな音質で、ずっと見通しの良い感触を持っていますが、楽々とダイナミックなサウンドで鳴る点では4345の圧勝です。
上記の変更をすべてL250システム(UHFの独立アンプ駆動を除く)に施しましたが、その改善は非常に大きなものです。
4345についてはそのような変更をしたことはありませんが、L250よりも4345の方がこれらの変更によるメリットが大きいと思います。
もし両システムがほぼ同じレベルに調整されていたら、全体的な勝者を明確に決めるのは非常に難しいと思います。
しかし、私はより大きな可能性を持っているとして4345に傾くかもしれないと思います。
私の仕事に関心を持ってくれてありがとうございます。
私は非常に長い間私を優遇してくれた本当に素晴らしい職業に恵まれていました。
音や音楽を楽しむことは非常に個人的なことであり、あなたを幸せにすることは、他人を喜ばせるかもしれないし、そうでないかもしれないことを忘れないでください。
他人のことはほっといて、あなたが幸せで誰も傷つけないのなら、思うとおりにやってみなさい。
スピーカーシステムは虚構世界における存在ですから、解釈の余地は十分にあるということです。
I can't belive all the interest in this 30 year old system. It was never very successful during its life time primarily due to its size. Most people would get something smaller. It also had a reputation for less than detailed bass, which I have always thought was due to the enclosure not being quite large enough. I haven't thought about these things in years but since I have received a few requests for comments - here goes.
The system was and probably still is a stellar performer if you like the inherent sound of the traditional big JBL 4-ways. There is good news and bad news in the basic design. Good in that they are dynamic as hell and never get confused with intermodulation products of any type. They don't take much power to run and can swallow up a really big amp should you wish to do so. The weak areas of that type of design are several. First, there is a large time off-set between the 10" driver and the HL92 horn. This shows up in both the on-axis response, the directivity pattern and the homogeneity of the driver blending. The second problem is the use of a passive crossover between the top of the woofer and the bottom of the 10". Passive crossovers set to frequencies below about 500 Hz react badly with the motional impedance of the woofer/box combination and give substantial gain around 100 Hz. Gain out of a passive system is generally a bad thing. In the case of the High Pass, we have to work the passive network through a really large motional impedance peak resulting from the 10" fundamental resonance in the sub enclosure. This means that the actual voltage drive that occurs at the terminals of the 10" is less than ideal. There was the added complexity that the Marketing folks of that time required switchable bi-amp capabilities in which the incorrect setting of the switch was not allowed to hurt anything. These little things all add up to additional insertion loss for the woofer and loss of damping control. Now all of this sounds pertty bleak, but as you have no doubt noticed, no one told the 4345 that it can't work correctly so it does anyway.
My sonic memory of the big 4 ways, the last of which was the 4344MkII, is that they are effortless, dynamic, pretty low in coloration and really "alive". They are a little vague by today's standards in terms of precise imaging and although they are very low in intermodulation effects, they are not as detailed as really good lesser way designs. There is no simple answer to any of this and no one design statement that is best. Everything is a series of compromises, and the 4345 has a very good set of complimentary compromises.
I noticed a comment earlier in this string regarding the 2122H. It is a really good voice transducer. It always has been and always will be. Things just sound really natural through it. Another one that might be slightly better is the 2123. It is a little less smooth but perhaps a little more realistic on voice. Either are really good for that critical range from a few hundred Hz to about 1500 Hz.
I imagine you guys have talked about and tried lots of things to get the most out of the system. I will mention a few things that I would do if I had a pair at home for my primary system.
•Get rid of the bi-amp switch. Hardwire it in which ever mode you want it. The switch is not that great.
•If you can work out bi-amping do so. The difference in the 2245H and 2122H will be amazing. The crossover will have to be non standard. Neither driver is flat around crossover so the voltage drives will need to be adjusted to get proper acoustic bandpasses.
•The network components should be updated and this isn't easy. All the capacitors should be polypropylene and you would want to use air core inductors where ever possible. I believe the 4345 used some tapped iron cores. Those are hard to replace with aircores because the surrounding network topology would have to change and all of the values have to be re-engineered. I would suggest leaving them alone unless you are really good at this stuff.
•If you can swing it, go to a biased network. The difference is unbelievable.
•The ring radiator hates passive networks. A major improvement in the upper range would be to drive the 2405 from its own little amp. You only need 3 or 4 v rms. The 2405 does 110 dB for 2.83v. It is padded way down in the system. There is little real power at those frequencies anyway. You only need to know the voltage output of the amp, power is irrelevant. The 2405 is about 12 ohms and won't draw much current. I would use some little chip amp with a 2ond or 3rd order low level highpass in front of it. Take off the passive network to the ring and just feed it straight. Make sure the amp doesn't make a DC thump on turn on or turn off. That will fatigue the diaphragm. The amp will also have to have really low noise characteristics as any hiss will be really loud directly into the ring. I used to use an old Marantz 1030 integrated amp to run my rings. I could separate out the power amp section and the tweeters always sounded really good.
•The L-pads aren't so hot either, particularly after all of these years. Once you have your preferred balance, it is fairly easy to measure each leg of the L-pad and replace it with fixed resistors.
•I notice from many of the pictures that the system is elevated on blocks. It is very good to get the 2245 up off of the floor to minimize midbass fatness.
For resale reasons, you should be very careful about doing as much of this as possible reversibly.
Before closing I should comment briefly about the 250 - 4345 comparison. Simply put, I prefer a 250. I like the bass quality of the LE14 woofer. Alway have and always will. The 2245 when used as a dedicated sub is one of the best sounding woofers ever. It has an amazing blend of speed, pitch and punch. So does the 14" but the 18" is better. Unfortunately the 18" dislike for passive networks hurts it more than the 14" is hurt by a passive network. I think the mid and high range on the 250 is smoother and much more open however the 4345 wins by a bunch in terms of effortless dynamic sound. I have made all of the above changes to 250 systems (except for separate amp on UHF) and the improvement is huge. I have not done so on the 4345 but I suspect that that system will benefit from theses changes more than a 250 would. If both systems were tweaked out to about the same level, I suspect it would be very hard to come up with a clear overall winner, but I think I might lean towards the 4345 as having the greater potential.
Thank you all for the interest in my work. I must admit I have been blessed with a really nice profession that has treated me well for a very long time. Remember that sound and music enjoyment are very personal things and that what makes you happy may or may not please others. Screw them. If you are happy and no one is geting hurt then go for it. No loudspeaker system even approaches real life so there is plenty of room for interpretation.
2019/10/27
JBL 4315 Studio Monitor
4350のプロトタイプとして有名な"Texas Bookshelf"(テキサスブックシェルフ)は、1971年のAESで展示されました。
2216が2発、2130、2392と2440、2405という4ウェイ。
サイズ等はわからないので、例の魚眼レンズで撮影された画像から描き起こしてみました。
Mr. Don McRitchieと、Mr. Steve Schellは、"The History and Legacy of JBL"の38ページ右欄に以下のようにこのスピーカーシステムについて説明しています。
Market Dominance of JBL Studio Monitors
If one looks carefully at the fisheye photograph at bottom left, one can spot a huge, unique loudspeaker system con-taining two 15" bass drivers mounted along a vertical axis, with a top section containing a 12" driver, horn/lens and slot radiator.
This was a seminal prototype that laid the founda-tion for JBL’s rise to market dominance in the studio moni-tor industry by the mid 70s.
The prototype was the brainchild of Walter Dick, the head of JBL’s Transducer Engineering Department.
This depart-ment title was a bit of a misnomer, since it had responsibil-ity for engineering all aspects of loudspeaker systems, both professional and consumer, including transducers, networks, enclosures, and overall system parameters.
In 1971, Walter decided that JBL needed a showcase to present at the up-coming Audio Engineering Society (AES) convention.
He set the parameters for a professional loudspeaker with an unparalleled combination of output and accuracy.
The system illustrated above utilized two 2216 bass drivers, which were the professional equivalents of the LE15B de-veloped for the L200.
The mid-bass unit was a 2130, while the mid- and high-frequency drivers were the 2440 and 2405, respectively.
The system was bi-amplified with sepa-rate amplifiers for the bass section and mid/high module and was affectionately nicknamed the “Texas Bookshelf.”
As intended, the system generated a high level of attention at the AES convention.
Walter Dick recognized that there was enough interest to develop the prototype into a production model.
While the prototype was not targeted at any specific market, he realized that a studio monitor developed from that concept made the most sense. As previously mentioned, rock music was at the center of the popular culture in the 1970s.
This genre placed ever increasing demands on playback levels for which the still widely-used Altec 604, and even the JBL 4320, were inadequate.
Google Translateで翻訳してください。
1971年のAESの大会に展示した時点では、このシステムは特定の使用目的を持っていませんでした。
しかし、このシステムはAESで注目を集めたため、これをベースにしてスタジオモニターである4350が開発されることになります。
スピーカーシステムの開発は、グレッグティンバーズ氏がインタビューで答えているように、技術者主導で行われているわけではないそうです。
"誰かのアイディア"をみんなで検討することからスピーカーシステムの開発が始まり、そのアイディアというのは、おそらく企業戦略やマーケティングや販売店で聞いた顧客の要望のようなものだと思います。
テキサスブックシェルフは、4320や604のような貧弱な低音の時代から新たな力強い低音の時代の到来を告げるためのデモ用であったため、低音を強調したシステム構成を持っています。
12インチや15インチのコーン型ユニットは、迫力と厚みのある音、すなわち"ウーファーの音"をそのキャラクターとして持っています。
この"ウーファーの音"は、8インチや10インチからは聴くことができません。
テキサスブックシェルフは新たな低音の時代をアピールする目的があったので、10インチではなく12インチのミッドベースが選ばれているように思います。
同じ4ウェイ構成ながら、すべての帯域に適切なユニットを分配した改造ALTECシステムに比べると、この4350のプロトタイプは低音を偏重した構成であることがよくわかります。
12インチのミッドベースは、"ウーファーの音"を感じされるので、このような構成の15インチシステムのミッドベースとしてはあまり適切ではありません。
そういう観点から同程度の低音再生能力を持つシステムで10インチのミッドベースを備えるモニタースピーカーを眺めてみると、4345モニターやWest Lake AudioのBBSM-15の意図がわかると思います。
2019/10/20
JBL 4315 Studio Monitor
ランシングヘリテッジの4430/4435を紹介するページに4315のことが記載されています。
「当時のJBLには、4350、4343、および4315(私が賞賛した製品)を含む、優れたスタジオモニター群がありました。
4343や4350は、特に4350は非常に大きかったこともあり、皮肉を交えて「日本のブックシェルフスピーカー」と呼ばれることもありました。」
"At the time JBL had a good line of studiomonitors including the 4350, the 4343 and the 4315 (a product I much admired).
The 4343, and especially the 4350, were very large and were sometimes referred to ironically as "Japanese bookshelf speakers"."
この文章を書いた人は、4430と4435の開発責任者だったDavid Smith氏です。
"the 4350, the 4343 and the 4315 (a product I much admired)."で、"products I much admired"という複数形にしていないことから、デヴィッドさんが、4315を気に入っていたことがわかります。
さらに、"2, 3 or 4 way?"というコラムを翻訳してみると、
「4430/35以前のスタジオモニターの多くは、3ウェイまたは4ウェイでした。
8インチの中低域用ユニットを追加すると、パワーハンドリングが確実に改善されると共に、ウーファーのエクスカーション(コーンの可動域における振幅運動)が顕著になるハイパワー駆動時でのサウンドもクリーンアップされます。」
"A lot of the systemsthat preceded the 4430/35 were 3 or even 4 way designs.
Adding an 8” lower midrange would certainly improve power handling and also clean up the sound at high levels where the woofer’s excursion gets significant."
という文章が出てきます。
10インチや12インチではなく、わざわざ"8インチ"と記載していることからも、4430/35の開発にあたりデヴィッドさんの念頭にあったのは4315だったのでしょう。
2019/10/11
JBL 4315 Studio Monitor
4315の"意味のないミッドベース"というのは、12インチウーファーと5インチミッドハイの間に挟まれた8インチの2108のことです。
2108は4315のために開発されたユニットなのですが、12インチクラスのウーファーの磁気回路をそのまま8インチに適用したようなユニットです。
当時は、15インチ、12インチ、10インチ、8インチの各口径のユニットの特徴を把握していなかったので、この8インチというミッドベースユニットがどういう役割を持っていたのかが理解できませんでした。
この疑問がきっかけになり、口径による音の違いに注意しながらスピーカーと接していくようになります。
当時のJBLの8インチといえば、LE8Tが代表作。
比べてみるとこんな感じです。
2108は、3インチ径の銅ロングボイスコイル。
このユニットは、比較的小さな箱に入れると低域側がフラットになるように設計されているように思います。
ちなみに4315では2.83Lの密閉箱に入れられていました。
一方、LE8Tは、2インチ径のアルミショートボイスコイル。
当時のフルレンジのお手本というべきユニットで、密閉なら28L、バスレフ箱なら85L(ダクトは8平方インチ、長さ4インチ)がカタログ(LE8TH)で推奨されています。
LE8Tに比べると、2108の化け物ぶりが理解できます。
グレッグティンバーズ氏の狙いがどのようなものであったかは想像するしかないのですが、おおむねこんな感じだったのではなかろうかと思っています。
"4315は小型モニターであるから、12インチウーファーでいく。
12インチウーファーはウーファーとしては小口径だけれども、"ウーファーの音"がするから、ミッドベースが必要。
ミッドベースとしては10インチと8インチが候補になるけれど、12インチウーファーなら400Hzまでカバーできるので、8インチでいこう。
この8インチはキラーユニットでなければならない。
クロスオーバー回路もきっちり作りこむ…"
L212に搭載するために、2108は手直しされて民生版の112Aが誕生します。
4315での2108の受け持ち帯域は400Hzから2kHzでしたが、L212の112Aは70Hzから800Hzになりました。
TSデータを見ると、低域側の再生能力を重視したパラメーターになっていますが、基本的な性格はあまり変わらないようにも思います。
これも想像の域を出ないのですが、4315を開発して後、もっとクロスを低くした方が良いのではないか、それならマルチアンプだ、というような思惑があったように思います。
しかし、この思惑通りにはいかなかった。JBLらしい"ウーファーの音"を失ってしまったから。
結局、L250では400Hzクロスに戻しています。
なお、SFG磁気回路に変更された2108Hと112Hは、型番のみ異なる同一ユニットです。
2019/10/09
JBL 4315 Studio Monitor
4315に"新しいプロフェッショナル用"を感じたのは、三菱の2S-305のイメージがあったからだと思います。
プロフェッショナルというより仕事用というか"裏方用"。
見ていて全く面白くないというか、魅力がない。
でもまあ、そういうものなんだと、仕方がないことなんだと、それは理解できた。
だから、4320はスタジオモニターとしてストンときたけど、4341や4350は違和感があって無理だった。
もともと秋葉原の街は、キラキラした要素がない地味な街だった。
整然と分類された目立たない部品が、店を違えても全く同じように並べられており、その得体のしれない整列がそれこそ無限に続くという訳の分からない街だったから。
その街で育った感覚は、"裏方用"を嗅ぎ分けることができた。
地味なら裏方用、というわけでもない。
フォスターのユニットなど論外だった。技術のないメーカーの単なる安物という印象しかなかった。
4315は、"意味のないミッドベース"を備えていた。
2S-305は2ウェイで、4315は4ウェイ。
どちらも3ウェイではない理由が"裏方用"であるから、それを無言のうちに語っていた点で共通するものがあった。
閑話休題。XPL200との比較で4315についてグレッグ氏自身が語っている文章がランシングヘリテッジにあったので翻訳してみました。
"4315 vs XPL200
両スピーカーを熟知しているだろうから、このスレッドについてコメントしてほしいとGiskard氏に依頼されました。
4315は、非常にコンパクトでハイパワーの4ウェイスタジオモニターです。
このスピーカーシステムは、実際にそうされることは非常にまれですが、スタジオの壁に埋設することを前提として設計されました。
4315の長所は、非常に強力で速い(けれども深い音はちょっと苦手な)ウーファーと、素晴らしいミッドベース(killer midbass unit)を備えていることです。
LE5は少し攻撃的な感じもしますが、非常に生々しい表現をします。
また、LE5と2405のボイスコイルアライメントがほぼ完璧であるため、ホーンドライバーと共に使われる際に2405が発生するコーミング(ツィーターを並列配置すると発生する干渉のこと)が発生しません。
4315では、HFおよびUHFのアッテネータを「0」設定よりかなり下げないと、システム全体の音が明るくなりすぎます。
とは言え、4315は非常にダイナミックであり、かつ、克明な描写をし、さらに、非常に音楽的な表現に長けたスピーカーシステムです。
今でも私のお気に入りのスピーカーの1つです。
一方、XPL 200は、091や093という素晴らしいミッドレンジを備えています。
ミッドレンジとツィーターは同一平面上に配置され、かつ、ダイアフラムが同じ素材で作られているため、両ユニットの音はててもよくブレンドされています。
2214Hは最低域側の再生帯域の拡張を目的に採用されたましたが、残念なことに4インチ径ボイスコイルを備えている2203と比べると、キックやダイナミクスが感じられません。
そして、XPL200の最大の弱点は、そのミッドベースユニットです。
このユニットは、ビニール製のサラウンドを有するポリプロピレンコーンを使用しており、基本的には非常に滑らかな音を特徴としています。
しかし、駆動中にポリプロピレンが分割振動を生じ、生暖かくて「ふわふわ」したサウンドになってしまいます。
さらにXPL200の問題点として、ウーファーとミッドベース間のパッシブクロスオーバーの位相管理があります。
このクロスオーバー回路は、トグルスイッチの切り替えだけでバイアンプドライブ用に切り替えることができました。
一方、4315のクロスオーバー回路は、高次の遮断特性を持ち、より複雑な切り替え用回路を備えていました。
これは、XPLの開発においてコストの制限が私に課せられていたからです。
2.83vの入力で1dBから1.5dB程度、4315の方が能率が高いと思います。
両システムのツィーターのレベルを同程度に調整した場合、すなわち、4315の方のレベル調整を少し下げると、全体的な特性は次のようになると思います。
4315は、800Hzから1000Hz以下において、よりダイナミックかつ克明な描写を行います。
XPL200は、そこから上の帯域では優れた描写を行います。
XPLは、狭まったバッフルとネオプレーン製のカバー素材により、かなり3次元な描写を行います。
両システムのどちらを選ぶかは難しいと思います。
それは、両者ともに優れている一方、違いもあるからです。
XPLをバイアンプで駆動すると2214への経路からローパスフィルターが除去されるのでクロスオーバーの問題が解決し、XPLの音に命が吹き込まれます。
しかし、そうするためには専用のスロープ特性を与える必要があります。
DX1は理想的であり、その目的のために開発されました。 4315のバイアンプ駆動でも同様の利点が認められます。
両スピーカーシステムがいまだに多くの方々に使われており、喜びをもたらしているのを見てうれしいです。
"4315 vs XPL200
Giskard asked me to comment on this thread as I come from a position of knowing both speakers very well.
The 4315 is a very compact, high power 4 way studio monitor.
It was designed around in-wall mounting although they are very rarely used that way.
Its strong points are a very powerful and fast woofer (doesn't go real deep however) and a killer midbass unit.
The LE5 is a little aggressive but quite lively.
The good news here is that the VC alignment on the LE5 and the 2405 is nearly perfect so none of the combing that usually occurs with the 2405 used with horn drivers happens.
The 4315 requires that the HF and UHF L-Pads be turned down considerably below the "0" setting or the system is too bright.
With that said, it is very dynamic, detailed and quite good tonally.
It is still one of my favorite spaekers.
The XPL 200 has a killer midrange in the 091 or 093.
The blend between the HF and UHF is really good as they are in the same plane and identical materials.
The 2214H was chosen to give good bass extension and it does just that.
Unfortunately compared to a 4" VC 2203, it doesn't have the kick or dynamics.
The biggest weak link inthe XPL 200 is the mid bass unit.
It uses a filled polypropylene cone with a vinyl surround.
It is very smooth but it is too warm and "fluffy" sounding due to the poly collasping under drive.
Another weak point is the LF/MF passive crossover topology.
It was done to allow bi-amping with a simple toggle switch.
The 4315 crossover uses a higher order crossover at that point and has a much more complicated switching circuit.
That means money which I didn't have in the XPL.
I would only expect about 1-1.5 dB difference in 2.83v sensitivity in favor of the 4315.
If both systems are adjusted to similar HF response (i.e. turn down the 4315 a little) and overall sensitivity I would expect the following:
The 4315 should be more dynamic and detailed below 800 Hz - 1000 Hz.
The XPL200 should kick butt above that.
The XPL will be considerably more 3-dimensional due to the narrower baffle and neoprene covering.
It could be hard to choose between them as they are both quite nice but just different.
Bi-amping the XPL really brings it to life by fixing the crossover problem and taking the LF inductor out of the path for the 2214, but a special drive slope is required to do the job correctly.
The DX1 is ideal and was developed exactly for that purpose.
The 4315 benefits substantially from bi-amping as well.
I'm pleased to see that both are still around and bringing pleasure to people. "
2019/09/22
JBL 4315 Studio Monitor
以前、オーディオとの馴初めを少し書きました。
4315は、非常にインパクトのあったスピーカーシステムでした。
2色刷りのパンフレットを見た時、これが新しい時代のプロフェッショナル用なんだと思いました。
4341や4350には、そうした印象を全く持たなかったので、これはほんとうに不思議です。
4315は1975年ごろに登場するのですが、そのころからスピーカーシステムへの興味は急激に冷めてしまいます。
どんなスピーカーが登場しても、4315のインパクトを超えることはできませんでした。
のちに、これがグレッグティンバーズ氏の初期作品であることを知りました。
懐かしさをこめて、ランシングヘリテッジに掲載されている4315、L212、L250へ至る物語を翻訳してみました。
4315(1974年)
L250は、1980年代を通じてJBLのフラッグシップスピーカーであり、現在(2001年)も特別版で限定生産されています。
これは、JBLがこれまでに制作した中で最も高く評価されているスピーカーの1つであり、熟練した設計者であるグレッグティンバーズのお気に入りです。
L250は、グレッグティンバーズが1974年の4315モニターで先駆けた4ウェイコンセプトの究極の改良版です。
このような4ウェイコンセプトは、それぞれのスピーカーユニットがそれぞれ比較的狭い範囲の周波数帯域を再生するため、広大なダイナミックレンジを確保しつつ、ハイパワー再生を可能とします。
また、各スピーカーユニットは比較的狭い範囲の周波数帯域を担当するだけなので、各スピーカーユニットの特性に応じた最適なネットワーク設計が可能となり、きわめてフラットな特性を実現できます。
このコンセプトを導入した最初の家庭用システムは、1977年に登場した斬新なL212でした。
これは二つのサテライトスピーカーと一つのサブウーファーの組み合わせたシステム設計を特徴としています。
このようなシステム設計がなされたものとしては最初期のひとつであり、サブウーファーにパワードタイプを組み込んだものとしては最初のものです。
フロアタイプのサテライトスピーカーは、 8インチのコーン型ウーファー、5インチのコーン型ミッドレンジ、1インチのアルミドーム型ツィーターから構成されています。
一方、12インチ一発のサブウーファーは、75ワットのアンプを内蔵しており、70Hz以下の低音域を担当しています。
L212は、Greg Timbers、Steve Lyle、およびLorr Kramerによって設計されました。
L212は、タイムアラインの技術的要素が取り入れられたJBLの初めてのシステムであり、それにより比類のない正確な音場を再現することができるスピーカーシステムになりました。
残念ながら、このシステムは商業的には成功しませんでした。
製造コストが非常に高価であり、また、ホーンを使用する伝統的なJBLのスピーカーシステムからかけ離れたキャラクターを持っていたため、JBLのスピーカーに興味を持つオーディオファイルにはアピールできなかったからです。
L212(1977年)
グレッグは、L212の商業的な失敗にもかかわらず、4ウェイコンセプトの追求をあきらめませんでした。
彼は、与えられた仕事としてではなく、のちにL250となるプロトタイプの開発を個人的におし進めてゆきます。
自宅でこのプロトタイプを製作し、誰にでも試聴させました。
そして、このシステムの製造販売を実現するために、JBL社の経営陣を数年に渡り説得しました。
グレッグが述懐しているように、プロトタイプはエンジニア特有の技術的観点のみで製作されたシステムでした。
そのため全体の外観は重視しておらず、プロトタイプは先つぼまりのテーパー状の形状を有し、「非常に大きなメトロノーム」を連想するような形状でした。
このような奇妙な形状になったのには理由がありました。
直方体ではない不規則な形状のキャビネットは、定在波の発生防止に寄与するものでした。
また、このテーパー状のデザインは、高域及び中域のスピーカーユニットの見かけのバッフルの面積を最小限にし、キャビネットの回折現象を軽減するものでした。
そして、L212と同様に、すべてのスピーカーユニットのタイムアラインがとられていました。
L250及びB460(1982年)
生産型のL250は1982年にラインナップに加わります。
L250と同時にB460サブウーファーが開発され、このB460はL250を究極の"アクセサリー"として販売されました。
L250は、サブウーファーがなくても、30Hzまでフラットに再生することができます。
しかし、B460サブウーファーを追加することにより、このシステムは人間の聴覚の限界を超える超高域及び超低域までも再生できるようになり、超ワイドレンジ再生を実現したJBL初のスピーカーシステムになりました。
外観のデザインはDoug Warnerが手がけ、スピーカーの機能的な構成や構造をエレガントに表現しました。
Doug Warnerは、プロトタイプの技術的機能を達成した台形のエンクロージャー形状を魅力的にする役目がありましたが、より満足のいく控えめな外観になりました。
L250は、ウーファーのLE14H-1、8インチミッドベースの108H、ミッドレンジのLE5-11、およびコーティングされたアルミドームツイーターの044-1で構成されていました。
1984年に、ツイーターがチタンダイアフラムの044Tiに、ミッドレンジが104Hに置き換えられました。
このミッドレンジドライバーは、JBLとしては最初のポリプロピレンコーンを使用したスピーカーユニットでした。
この新型のスピーカーシステムはL250Tiと名付けられ、そのスピーカーユニットの構成はその後も維持され、Limited Edition、Classic、およびJubileeに引き継がれました。
最新のJubileeには、K2-S5500に最初に採用されたチャージカップルドネットワークが組み込まれています。
JBL社内でこのシステムが高く評価されているのは、シニアスタッフが選択するスピーカーであるという事実です。
たとえば、Garry MargolisとDrew Danielsは、JBLで在職中にJBL製品の中から任意のシステムを選択できます。
彼らはいずれもL250Tiを選択しました。
究極の信任投票ともいえるのは、このシステムを会社の会長であるシドニー・ハーマン博士が使用しているということでしょう。
2019/02/06
JBL Professional 104 Reference Monitors
JBL ProfessionalからPC用のパワードデスクトップモニタースピーカー104が発売されました。
スペックシートを見ると149ドルと記載されています。
大きさはH247mmxW153mmxD124mmとなっており、モニターの両側に配置する用途を意識して奥行きが浅くなっています。
パワーアンプ等を備えたマスタースピーカーが2.06㎏、もう一方のスレーブスピーカーが1.73kgです。
マスタースピーカーには60W(30W+30W)のデジタルパワーアンプが内蔵されています。
入力は3系統。
正面パネルにAUX(3.5mm)、背面にハイレベルのバランス(1/4"TRS)と、ローレベルのアンバランス(RCA)が装備されています。
正面パネルには、ボリュームとヘッドホン端子もあり、ヘッドホンを接続するとミュート機能が働くそうです。
なお、電源スイッチは背面にあります。
また、電源アダプターを外付けするタイプではなく、付属の電源コードをマスタースピーカーの背面に直接接続するようになっています。
スピーカーは4.5インチ(118mm)のウーファーと0.75インチ(19mm)のドームツィーターが同軸に配置されています。
背面に大き目のポートがあるバスレフです。
指向性は水平120°垂直120°と広く、また、FREQUENCY RANGE(-3dB SPL)が88Hz–20kHz、(-10dB SPL)が60Hz–20kHzとかなり広帯域だと思います。
PC用スピーカーとしてJBLのぺブルスを使用しており、USB接続だけで使用できるという使いやすさと音質の良さが気に入っています。
また、その形状がユニークで、どのような置き方でもそれなりに鳴ってくれるという自由さがあります。
一方、104は良質のDACの使用が前提になっているような気がします。
また、AC電源を確保しなければなりません。
さらに、この104の奇妙な形状は、縦置き以外の置き方を拒否しているようにも見えます。
多少の不便には目をつぶり、デスクトップという限定された環境で最良の音を目指した製品なのかもしれません。
ペブルスがJBLのコンシュマー部門の製品であり、104はプロフェッショナル部門の製品ということもあり、どのくらい音質に違いがあるのか気になります。
この104は3シリーズのさらに廉価版という見方もできますが、一番小さい305PMk2がライバルになるのかもしれません。
305PMk2は、ウーファーやツィーターの口径が104よりもやや大きく、2つのアンプでドライブするマルチアンプ方式です。
また、305PMk2は、H298mmxW185mmxD231mm、1台の重さが4.73kgあり、スピーカーユニットの保護ネットがない点から据え置きでの使用を前提にしていると思います。
104は305PMk2よりも奥行き寸法が10cm以上も浅いのはいいのですが、箱の容積も小さくなってしまうので痛し痒しかもしれません。
どちらにするか悩みますね。
2018/05/09
JBL Professional 3 Series Mk2
先日LSR308を購入しようと思い、確認のためJBLのホームページを訪れると3シリーズの新型が出ていました。
名前はLSRが省かれ、305P Mk2、306P Mk2、308P Mk2となっています。
6.5インチウーファーを搭載した306P Mk2が新たに加わりました。
外観はフロントバッフルが光沢のあるものに変更されています。
相変わらず真面目なデザインです。
下の画像は308P MK2です。
JBLのバッチと青色のランプがいっしょになりました。
全体的には小改良です。
ツィーターユニットは磁性流体入りになりました。
ウーファーユニットはリニアリティを改善したそうです。
305は41Wx2、308は56Wx2のDクラスアンプで変わりはありません。
なお、306は56Wx2のDクラスアンプです。
チャンネルディバイダーの遮断特性は"4th Order Acoustic Linkwitz-Riley"(-24dB/OCT)だそうです。
トーンコントロールである"LF TRIM"が"BOUNDARY EQ"という名称に変更されています。
旧型が+2dB、0dB、-2dBの3段階だったのですが、これが0dB、-1.5dB、-3dBの3段階切換えになりました。
机の上に置いたり、壁が近かったりすると低音の逃げ場がなくなりボンつきます。
この余分になった低音をカットするためにお使いください、という訳です。
昨晩、瀬川冬樹氏の著作集を読んでみました。
昨年の11月末に購入したのですが、ほったらかしになっていました。
昔の機材の話には興味がないので、そうではない部分を拾って読んでいると…
「音色を、特性を、自由にコントロールできる装置は、たしかに楽しい。だが、そういう装置ほど、実は<音楽>をだんだんに遠ざける作用を持つのではないかと、わたくしは考えはじめた。これは、音質の良し悪しとは関係がない。たとえば、レコードを聴いているいま、トゥイーターのレベルをもう少し上げてみようとか、トーンコントロールをいじってみたいとか、いや、単にアンプのボリュームをさえ、調節しようという意識がほんの僅かでも働いたとき、音楽は我々の手をすり抜けて、どこか遠くへ逃げてしまう。装置をいじり再生音の変化を聞き分けようと意識したとき、耳はすでに音楽を聴いてはいない。人間の耳とはそういうものだということに、やっとこのごろ気がつくようになった。」(スピーカーシステムの選び方まとめ方 P21)
この新型3シリーズ、安価にJBLの最新のマルチアンプシステムが入手できるのと同時に、音楽を聴けるシステムであることは間違いないでしょう。
2017/05/27
JBL C222HP(2)
C222HPのサイズは、幅85.75cm、高さ152.4cm、奥行き35.56cm。
箱の容積は、内寸が幅80cm、高さ147cm、奥行き30cmと想定すると350Lになります。
ホーンに30L程度喰われても、ウーファー1つあたり160Lもあります。
両側面に計4つあるバスレフの開口部の面積もかなり大きめです。
バッフル板には、ホーン部、ウーファーに設けられているウェーブガイド板、それから各ウーファー周囲に半円状のくぼみが設けられており、立体的で複雑な形状になっています。
映画館用というか業務用システムとしては、大変手が込んだデザインだと思います。
スクリーン裏に隠してしまうのはもったいない。
広いバッフル板や大き目のダクトから伝統的な映画館用システムが朗々と鳴る様を想像してしまいます。
バーチカルツインのユニットレイアウトもカッコよく、奥行きが浅いので家庭用としても設置しやすいように思います。
ところで、ウーファーに設けられているウェーブガイド板、この効果はどのようなものなのでしょうか。
youtubeの動画を見ていると、この部材を設けた場合と設けなかった場合のレスポンスグラフが出てきます。
このグラフによると500Hzあたりから上の帯域で効果が認められます。
指向性を示す下のグラフでも、800Hzから1.6kHzまで、指向性がそろっていることが分かります。
この部材、樹脂製と思われます。
本気になれば製作できそうです。
ウーファーの覆われていないコーン部は、10インチユニットのコーン部と同じぐらいに思えます。