EV社のXLD281とXLE181は、XLVCシリーズのラインアレイスピーカーシステム。
XLVCの"VC"は"Very Compact"の意味。
XLD281は、8インチのロー、8インチのロー/ミッド、2インチ径ボイスコイルのコンプレッションドライバーが2発という構成。
2発の8インチはDVN2080、コンプレッションドライバーはND2です。
何れもネオジム磁気回路を搭載。
DVN2080はコーンの凹部に発泡樹脂を充填した平面型だと思います。
ND2が取り付けられているホーンは、120°×10°の平面波生成用のウェーブガイドホーン。
複数の音道を曲げてタイムアライメントの調整と垂直方向の広がりを抑えているようです。
上の画像はXLE181。
XLD281が変則的な3ウェイだったのに対し、これは8インチシングルの普通の2ウェイ。
平面波生成用ウェーブガイドホーンやND2が2発という点は同じです。
サントリーホールの天井からぶら下がっているラインアレイシステムがXLD281とXLE181。
正面向きにXLD281が9基、左右背面の3方向にそれぞれXLE181が3基ずつだと思います。
詳しくはこちらとこちらを。
ホールの案内の音声のみを聴きました。
音の良し悪しよりも残響時間が長いのが印象的。
サントリーホールの音響の解説によると2.1秒(満席/500Hz)。
このラインアレイと同様に、天井からは透明の反射板が吊り下げられています。
吊り下げ高さは自由に調整でき、天井方向からの初期反射(early reflection)の到達時間や分布を変更できるようです。
なお、ラインアレイは天井の凹部に収納可能。
wikiによると、室内における残響は次の2つの部分に分類できるそうです。
(分かりにくいので一部訂正しました。)
初期反射 (early reflection)
室内では直接音が聞こえたあと数ms から100msくらいの間に、、壁、天井、床などに1回だけ反射した音が、他の音から分離して聞くことができる。
これが初期反射である。
部屋の形状が直方体であれば1回反射は6個だけだが、より複雑な形状・または家具などがある部屋では反射音の数が増え、また壁などで複数回反射した音も聞こえる。
初期反射は直接音とまとめて、ひとつの流れの音として認知されるという。
後期残響 (late reverberation)
直接音が聞こえてから150ms以上過ぎたころには、音は多数回反射し、反射音の数も増えているため、もはや個々の音を区別して聞くことはできない。
また、音は等角反射するだけでなく、壁・天井などでも散乱されるため、残響の構造はさらに複雑になる。これらによって構成されるのが後期残響である。
このような後期の残響は方向・位相がランダムで指数関数的に減衰する音によってモデル化される。
後期残響は直接音とは異なる系統の音として認知されるという。
後期残響が直接音に対して、60dB減衰するまでの時間を残響時間と呼ぶ。
残響時間は、家庭などの小さな部屋では0.5秒程度、音楽用ホールでは数秒程度である。
直接音、初期反射、後期残響の3つの要素は、デジタルリバーブのパラメータを眺めてみると理解が深まります。
デジタルリバーブは、入力信号を直接音とみなし、この直接音をベースにして初期反射と後期残響を各ジェネレーターにより生成する。
初期反射は直接音から少し遅れて、そして後期残響は直接音から遅れて開始される。
初期反射用ジェネレーターのパラメータは、直接音からの遅れ時間、空間の種類、空間サイズ、音源と仮想マイクとの距離、壁表面の材質、壁の拡散の度合いなど。
一方、後期残響用ジェネレーターのパラメータは、直接音からの遅れ時間、全周波数帯域の残響時間の長さ、周波数帯域毎の残響時間の長さ、残響の反射密度など。
初期反射と後期残響のパラメータの違いから両者の性質の違いが伺えるね。
初期反射用ジェネレーターと後期残響用ジェネレーターにより生成された初期反射と後期残響は、直接音に続いて再生される。
その際、直接音の音量に対して初期反射や後期残響の音量をどの程度にするのか、さらに、初期反射と後期残響の混合の割合なども設定することができます。
ベリンガーREV2496というデジタルリバーブを使用しています。
デジタル入出力ができるステレオリバーブなので選びました。
白ホーンシステムに接続してときどき遊んでます。
残響があると聴きやすくなるというか、音に厚みがあり心地よく感じるのは何故?
CDとサントリーホールでのコンサート、一番違うのは響き具合。
響きの乏しいCDでもデジタルリバーブで響きを補うとかなり聴けます。
多機能で複雑なREV2496を使いこなすためには修行が必要ですが、修行と言ってもコンサートの音を思い出しながらパラメータをいじるだけ。
これからしばらくはサントリーホールの音を追ってみたいと思います。
XLVCの"VC"は"Very Compact"の意味。
XLD281は、8インチのロー、8インチのロー/ミッド、2インチ径ボイスコイルのコンプレッションドライバーが2発という構成。
2発の8インチはDVN2080、コンプレッションドライバーはND2です。
何れもネオジム磁気回路を搭載。
DVN2080はコーンの凹部に発泡樹脂を充填した平面型だと思います。
ND2が取り付けられているホーンは、120°×10°の平面波生成用のウェーブガイドホーン。
複数の音道を曲げてタイムアライメントの調整と垂直方向の広がりを抑えているようです。
上の画像はXLE181。
XLD281が変則的な3ウェイだったのに対し、これは8インチシングルの普通の2ウェイ。
平面波生成用ウェーブガイドホーンやND2が2発という点は同じです。
サントリーホールの天井からぶら下がっているラインアレイシステムがXLD281とXLE181。
正面向きにXLD281が9基、左右背面の3方向にそれぞれXLE181が3基ずつだと思います。
詳しくはこちらとこちらを。
ホールの案内の音声のみを聴きました。
音の良し悪しよりも残響時間が長いのが印象的。
サントリーホールの音響の解説によると2.1秒(満席/500Hz)。
このラインアレイと同様に、天井からは透明の反射板が吊り下げられています。
吊り下げ高さは自由に調整でき、天井方向からの初期反射(early reflection)の到達時間や分布を変更できるようです。
なお、ラインアレイは天井の凹部に収納可能。
wikiによると、室内における残響は次の2つの部分に分類できるそうです。
(分かりにくいので一部訂正しました。)
初期反射 (early reflection)
室内では直接音が聞こえたあと数ms から100msくらいの間に、、壁、天井、床などに1回だけ反射した音が、他の音から分離して聞くことができる。
これが初期反射である。
部屋の形状が直方体であれば1回反射は6個だけだが、より複雑な形状・または家具などがある部屋では反射音の数が増え、また壁などで複数回反射した音も聞こえる。
初期反射は直接音とまとめて、ひとつの流れの音として認知されるという。
後期残響 (late reverberation)
直接音が聞こえてから150ms以上過ぎたころには、音は多数回反射し、反射音の数も増えているため、もはや個々の音を区別して聞くことはできない。
また、音は等角反射するだけでなく、壁・天井などでも散乱されるため、残響の構造はさらに複雑になる。これらによって構成されるのが後期残響である。
このような後期の残響は方向・位相がランダムで指数関数的に減衰する音によってモデル化される。
後期残響は直接音とは異なる系統の音として認知されるという。
後期残響が直接音に対して、60dB減衰するまでの時間を残響時間と呼ぶ。
残響時間は、家庭などの小さな部屋では0.5秒程度、音楽用ホールでは数秒程度である。
直接音、初期反射、後期残響の3つの要素は、デジタルリバーブのパラメータを眺めてみると理解が深まります。
デジタルリバーブは、入力信号を直接音とみなし、この直接音をベースにして初期反射と後期残響を各ジェネレーターにより生成する。
初期反射は直接音から少し遅れて、そして後期残響は直接音から遅れて開始される。
初期反射用ジェネレーターのパラメータは、直接音からの遅れ時間、空間の種類、空間サイズ、音源と仮想マイクとの距離、壁表面の材質、壁の拡散の度合いなど。
一方、後期残響用ジェネレーターのパラメータは、直接音からの遅れ時間、全周波数帯域の残響時間の長さ、周波数帯域毎の残響時間の長さ、残響の反射密度など。
初期反射と後期残響のパラメータの違いから両者の性質の違いが伺えるね。
初期反射用ジェネレーターと後期残響用ジェネレーターにより生成された初期反射と後期残響は、直接音に続いて再生される。
その際、直接音の音量に対して初期反射や後期残響の音量をどの程度にするのか、さらに、初期反射と後期残響の混合の割合なども設定することができます。
ベリンガーREV2496というデジタルリバーブを使用しています。
デジタル入出力ができるステレオリバーブなので選びました。
白ホーンシステムに接続してときどき遊んでます。
残響があると聴きやすくなるというか、音に厚みがあり心地よく感じるのは何故?
CDとサントリーホールでのコンサート、一番違うのは響き具合。
響きの乏しいCDでもデジタルリバーブで響きを補うとかなり聴けます。
多機能で複雑なREV2496を使いこなすためには修行が必要ですが、修行と言ってもコンサートの音を思い出しながらパラメータをいじるだけ。
これからしばらくはサントリーホールの音を追ってみたいと思います。