2011/03/31

BMS 4592ND-mid(2)

BMS4592ND-MID4540NDの詳細なレポートをNさんから頂きました。
こうしたレポートを頂くと大変うれしいです。
Nさん、ありがとうございます。

最初はBMSの4540ND。
JBLに2407HとしてOEMとして供給されているドライバーです。
下の画像はNさんが購入された4540ND。
その下はNさんが測定したレスポンスグラフです。








4540NDとeminenceのAPT-150というホーンの特性がぴったりなのか、これはかなりフラットな特性です。
う~む。

次は、BMS4592ND-MIDです。
下の画像はNさんのBMS4592ND-MID。
その下はNさんが測定したJBL2380AとBMS4592ND-MIDの組み合わせのレスポンスグラフです。










さらに、Nさんが測定したJBL2360Bホーン+4592ND-MIDの特性です。




低域側が(500Hz以下)のレスポンスが落ちていきますが、これは2360シリーズのような定指向性ホーンの特徴です。
このレスポンスの落ち込みは帯域別のEQで補正すると300Hzから余裕で使えます。
こちらのBeamwidth等のグラフを見てみると、250Hz程度でも充分ロードがかかっていることが分かります。




こうなると気になるのはNさんのシステムです。
Nさんのスピーカーシステムの画像に釘付けになってしまいました。
うむむ。








Low    (100Hz以下)    TAD TL-1601a 210リットルバスレフ
Mid-Low (100~500Hz)  JBL 150-4C ハーツフィールド
Mid     (500~3.3KHz)  BMS4592ND-MID JBL 2360B
High    (3.3KHz以上)   BMS4540ND EMINENCE APT-150

NさんにBMSドライバーの入手方法を尋ねてみました。

「購入先と金額ですが、米国のUS SPEAKERというオンラインショップで、4540NDと4592ND-MIDを別個に購入しました。購入にかかった費用は輸入代行業者(Alice House)の 手数料、輸送費を含め4540ND+小型ホーンが3.3万円、4592ND-MIDが13万円、合計16.3万円でした。これだけの投資でハイエンドクラ スの音を簡単に手にいれることができ有り難い時代になったと実感しております。ただ現状ではメンテナンス面で不安が残りますので国内のディストリビュー ターの出現が欲しいところですね。」

BMSドライバーについてのNさんの感想です。

「写真に写っているウッドホーンは現 在遊んでいます。参考に4540NDと4592ND-MIDの軸上1mの周波数特性測定データも添付しました。素直な特性だと思います。このデータから 4540NDと4592ND-MIDクロスは3.3kHzとし、4592ND-MIDの低域側クロスは500Hzとしました。そして4540NDのみ少し イコライザーをかけ、各ドライバーの適切なdelay値を探しました。」

「調整が終わったこのBMSシステムの音ですが今まで気になって いた付帯音は大幅に減少しバイオリンもよりバイオリンらしく鳴るようになりました。過渡特性が良く、無駄な音がでない音、歪が少ない音で大変気に入りまし た。これでクラシックからJAZZまで安心して聴けるオールマイティなスピーカーシステムとなりました。」

「長い間オーディオをやってきてクラシック音楽を満足のいく音で再生することができず苦労してきましたがBMSとの出会いでようやく納得のいく音になったような気がします。」






スピーカーシステムの画像からも明らかなようにNさんはかなりのベテランです。
参考になると思ったのでアンプ類についても尋ねてみました。

アナログプレーヤー   THORENS TD126 MKⅢ+SME3010+オーディオテクニカAT33-VTG  
CD,DVDプレーヤー  PIONNER DV-AX5AVi
TVソース録画BD再生 Panasonic DMR-BW830
プリアンプ         自作真空管式で現在はLP再生用にイコライザーアンプのみ使用
チャンネルデバイダー  DriveRack4800(中音以上)BEHRINGER DCX2496(中低音以下)
パワーアンプ
Low           YAMAHA MX-1 半導体式アンプ
Mid-Low        crown D-45 半導体式アンプ
Mid            トライオード TRV-A88S KT88シングル真空管アンプ
High           トライオード TRV-A88SE KT88シングル真空管アンプ

「チャ ンネルデバイダーですが最近までSPが5WayでしたのでDriveRack4800をマスター、DCX2496をスレーブにして縦列接続で使っていま す。現在は4WayになりましたのでDriveRack4800単体で間に合うのですが音的に特に不満は無いため従来のまま使っています。」

「また、デバイダーへはアナログ入力で接続する方が殆どだと思いますが私はデジタルソースはデジタル接続でLP再生はアナログ接続というようにPCで切り替えながら使っています。音量調整はPC上のDriveRack4800の音量調整画面を操作して行っています。」

「尚、 デジタルソース機器とチャンネルデバイダーの間にはBEHRINGER SRC2496を入れてデジタル周波数のアップサンプリング機能とopticalデジタル入力をAES/EBU出力にフォーマット変換する機能を利用して います。SRC2496にはDAコンバータも付いていますがこれは使用していません。」





そして興味津々のハーツフィールドについてのコメントです。

「ハーツフィールドは後期型の国産箱ですのであまり自慢は出来ません。ただこ のデザインが好きなのとフロントロードホーンによる力強く雄大な音が気に入って永い間使っています。特にティンパニーやチェロの音がリアルに感じられま す。尚、スピーカーの周波数特性を測り添付データに追加しましたのでご覧下さい。全体としてかなりフラットな仕上がりになっています。」





Nさんのシステムは求める音に対して非常に正直に構築されているように思いました。
Nさんとハーツフィールドとの付き合いには、語りつくせないほどの物語があるのだと思います。
BMSのドライバーともそうした付き合いになるといいなと思っています。

それにしてもハーツフィールドに2360Bを載せた方は世界でもNさんだけでしょう。
意外性があって最初はギョっとしましたが、でも、その音を想像するととても魅力的に思えてくるから不思議です。
Nさん、分かりやすく貴重なレポートをありがとうございました。
これからもよろしく!




2011/03/24

DIY Speaker (26)

ホーンのかたちは違うけど、考え方は同じです。




ウーファー部は、どうするか決めていません。
上の画像は、15インチと18インチの組み合わせ。
下の画像は、15インチ6個と、21インチ3個。




ウーファー3発というのは爆音スピーカー大賞受賞のDance 5と同じ。
パンフレットには"3.2 Ohmes with 3 drivers wired in parallel"と記載されています。
そういうアンプが必要だということ。





長い時間をかけて育て上げてゆく大規模システムの場合、最終的な構成を予測するのは不可能です。
それでもこういうお絵かきをしてみると、どのような構成が可能なのかをある程度は把握できます。
この段階での検討に時間をかけると、設置スペースの有効活用に役立ちます。

大規模システムの場合、徐々に規模を拡大するため、予算的な問題はあまり考える必要はない。
だから予算無制限でお絵かきをします。
予算よりも設置スペースの配分、システム構成のバランス、これを考えることが大切です。
そのシステムを目の前にしたときに、果たしてうれしい気持ちになれるのか、それを想像してみること。





既成概念による硬直した考え方に縛られないようにしよう。
なるべくゆる~く、考える。
例えば、18インチや21インチのサブウーファーを加える予定ならば、15インチの箱の容積は小さめにする。
15インチなら200リットル以上なんて、そういう既成概念は小規模システムでの話。
大規模なマルチアンプシステムでは15インチは小口径。
小箱で十分。
システム構成の発展性を予測することで、設置スペースの無駄使いを回避できます。












狭い日本。
新幹線が終わったら今度はリニアモーターカーじゃなイカ。
どんどん電気使わないと。
東電のオール電化もお忘れなく。

JRと東電、仲良し独占企業兄弟。
切符代、電気代という名目で永遠に吸い上げようってわけだ。
こんなの両方ともつぶしてみたらどうか。
線路は道路、原発は戸別の太陽光パネルに。
急ぎはヒコーキでいいよ。
今回のは高くついたぜ。

原発という言い方も改めましょう。
何でも縮めるのは日本人の悪い癖です。
正確に原子力発電所と呼ぼうではありませんか。
心配はありません。


放射能 radioactivity
空気中の放射能 atmospheric radioactivity
放射能の影響 radiation effects
放射能の強さ intensity of radioactivity
残存放射能 residual radioactivity
耐放射能服 radiationproof suit
放射能雨 radioactive rain
放射能汚染 radioactive contamination (pollution)
放射能雲 a radioactive cloud
放射能警報器 an exposure badge
放射能事故 a radiation accident
放射能遮断壁 a radiation shield
放射能障害 radiation sickness, a radiation disease
放射能測定器 a radiation detector, a radiological monitor
太平洋でとれた数種の魚は放射能で汚染されていた
The fishes caught in the Pacific Ocean were contaminated with radioactivity.
放射線 radiation
放射線を浴びる be exposed to radiation
放射線を照射する irradiate
放射線熱傷 a radiation burn
放射能漏れ a radiation leak
放射線量 (a) radiological dosage
原子力 nuclear energy
原子力発電 nuclear power generation
原子力発電所 a nuclear power station
反原発運動 a campaign against a nuclear power station
(原発一般に対する反対はstationsと複数形にする)
責任 responsibility
責任の大半は会社側にある Most of the blame belongs with the firm
この責任はすべて当時の政府にある The then government alone is to blame for this










中部電力のCMで薬丸が言うには
「地球環境問題について、親として子供たちの将来のためにも真剣に考えていかないと」
「地球温暖化の原因と言われるCO2を出さない、環境にやさしく、安定している発電方法って、何か」
アタマからっぽのタレントにこんなこと言われても。
熱中人は好きな番組だが、薬丸だけははずしてほしい。


そんなこと言って、あなたはあとの責任が取れますか
It's all right saying that, but are you ready to take the consequences?
責任の所在を明らかにする必要がある
It is necessary to see where the responsibility lies.
責任を怠る neglect one's responsibility
責任者 a responsible person
株主 a stockholder
責任のがれ evasion of one's responsibility
原子力安全保安院 Nuclear and industrial Safety Agency
損害賠償 (a) compensation for damage, reparation for injury
損害賠償を請求する claim damages
損害賠償の訴訟を起こす go to law for damages
東京電力 Tokyo Electric power Company
株価の暴落 a heavy fall in stock prices
国有 state ownership
国有にする nationalize
国有化 nationalization
製造物責任 product liability
鹿島建設 Kajima Construction Corporation, Ltd.
原子炉 a nuclear reactor
東芝 Toshiba Corporation
日立製作所 Hitachi Ltd.
ゼネラルエレクトリック General Electric Company
倒産 bankruptcy
エネルギー政策を転換する change the energy policy
原子力事故 nuclear and radiation accidents
核反応 (a) nuclear reaction
即発臨界 prompt critical
原子炉容器 reactor vessel
軽水炉 light water reactor
沸騰水型原子炉 boilling water reactor
制御棒 control rod
後の調査により12トンの原子炉容器は2.77mも跳ね上がり、上部制御棒駆動機構が原子炉建屋の天井に突き刺さっていることが分かった。(SL-1事故)
A later investigation concluded that the 26,000 pounds (12,000 kg) vessel had jumped 9 feet 1 inch (2.77 m) and the upper control rod drive mechanisms had struck the ceiling of the reactor building.
原子炉容器の頂部にある複数のシールドプラグのうちの1本は3人目(の犠牲者)の股間から肩へと刺し貫き、(遺体は)天井に磔(はりつけ)になっていた。
One of the shield plugs on top of the reactor vessel impaled the third man through his groin and exited his shoulder, pinning him to the ceiling.














原子力安全保安院、こいつらの責任をしっかり追及しよう。
武田邦彦中部大学教授のHPはこちら
所詮推進派の裏切り者だから、話半分。
おそらく真実はもっと酷い。














汚染地域はどうしようもない。
しかし、原子力発電の利権にまみれた人や企業は徹底的に排除しなければならない。
東芝や日立には全資産を吐き出してもらう。
子供たちの将来のためにこれだけはきっちりやらなければならない。














RCサクセションのサマータイムブルースはアホな歌だ。
でも現実はそのとおりになった。
彼らの方がすべての原発推進派の学者よりも将来を見通す力があったということだ。
専門家であるはずの原発学者は彼らよりはるかにアホなのである。
はるかにはるかに原発を理解していない。

脱原発はアホな話とされてきた。
しかし、これは原発学者の妄想にすぎない。
たわけ者の妄想に付き合う必要はない。
考え直すべきだ。

これで安全を売りにできた日本の農産物は海外での競争力を失った。
高性能な日本製品のイメージも水素爆発の映像と共に砕け散った。
80年以前の安かろう悪かろうの日本製品のイメージをようやく払底してここまできたのに。
これら経済損失を考えるだけでも原発は痛すぎる。

機動隊の放水車や消防車はまずかった。
無知で無能な当時のソ連とおんなじだ。
東京ドームをヘリコプターの大編隊で空輸して、そのまま原発に被せるというような途方もない技術ショーが必要だったのだ。
それが成功するか失敗するか、そんなことは問題ではない。

ダメージを最小限に抑えること。
これが危機管理だ。
日本はそんな途方もないことを軽く行う先進技術の国だという、そういうイメージを守る方策を何故考えなかったのか。
今の経団連は政権がひっくりかえればいいと思っている小者ばかりでろくな人材がいないのだ。
人命救助で手一杯の政府に対し、こうした経済的な視点からの提案や協力をしてほしかった。
残念だ。

国をあげて脱原発をあっさり実現すれば、日本の威信を取り戻すことができる。
こんなことは他の国ではできない。
それをやる。
これが日本の選択すべき道である。



2011/03/09

DIY Speaker (25)

電動トリマによる加工の失敗で諦めたシステム。
暫定ウーファーは15インチ。







高さ1780mm、幅870mm、奥行き510mm。
ホーンの大きさは高さ620mm、幅870mmでALTEC MR94と略同じ大きさ。
ユニット構成としてはJBL4348に近い。








このシステムは、JBLの5671とか3731、そしてSC-414のような映画館用のシステムを手本に設計しました。
どれも横幅は30インチ(762mm)です。
ALTECのA5やA7の箱の幅も30インチ。
これはこのクラスの映画館用システムのお約束。

違うのは奥行き寸法。
5671は737mmと深いのに対して、3731は450mm。
SC-414は516mmですが、ミッドホーンの奥行き寸法はやはり450mm程度しかありません。

コーン型ドライバーを使用するこの手のミッドホーンは浅いのです。
ミッドにコンプレッションドライバーを使用する5671は深いですが、それだとスクリーン裏の設置スペースが大きくなってしまう。
そこで浅いホーンでも250Hz程度から使えるコーン型ドライバーにした。

奥行きを浅くできるというのは、家庭内にホーン型スピーカーを持ち込む場合でも有利です。
カットオフを欲張らないとホーン長を長くとることができないです。
やってごらん。
音質的にはホーン長が長いとホーンのクセが出る。
ホーン長が長いと共鳴菅として動作してしまう。

ともかくも、このシステムはこれで諦めますが、設計の段階でいろいろ学べました。
失敗は成功のもと?



2011/03/08

Suntory Hall The 536th Popular Series

読売日本交響楽団の第536回名曲シリーズのコンサートに行ってきました。





指揮は指揮ジェラール・コルステンさん。
ソプラノがエヴァ・メイさん。

曲目は、
ヴェルディ:オペラ『シチリア島の夕べの祈り』序曲
ドニゼッティ:オペラ『ドン・パスクアーレ』から「その眼差しの魔力を」
ロッシーニ:オペラ『なりゆき泥棒』から「そのときが近づく」
ヴェルディ:オペラ『椿姫』第3幕への前奏曲
ヴェルディ:オペラ『椿姫』から「不思議だわ、ああ、そは彼の人か・・・花から花へ」
ロッシーニ:オペラ『ウィリアム・テル』序曲
ロッシーニ:オペラ『ウィリアム・テル』から「暗い森」
ロッシーニ:オペラ『結婚手形』から「この喜びを聞いて下さい」
ドニゼッティ:オペラ『連隊の娘』序曲
ドニゼッティ:オペラ『連隊の娘』から「高い身分と豪勢な暮らし・・・フランス万歳!」


素晴らしいコンサートでした。
エヴァ・メイさんが歌うと、広大なホールが小さく感じられます。
凄い声量です。

歌声がとても美しい。
エヴァ・メイさんの正面あたりに座っている方々が、完全に魅了されているの分かります。
アンコールも3回と、実に盛り上がりました。
やっぱりコンサートっていいなぁ。


今回が2010年度読売日本交響楽団の名曲シリーズの年間会員の最終回でした。
1年間座った席は、P6-13。
オーケストラを俯瞰するような席でした。
嵐の夜、いろいろな方向から吹き寄せる突風のような、そんなオーケストラの躍動感を楽しめました。

2011/03/06

DIY Speaker (24)

電動トリマーを試してみたところ騒音が凄いです。
耳栓をつけました。
住宅地で使用するのはどうかと思います。





スロート側の穴をあけ、角を丸めてみました。





開口部の3つの円弧をつなぐのはうまくいきません。
ずれてしまいます。
騒音も気になるので早々に諦めました。
失敗です。
再考。


2011/03/05

DIY Speaker (23)

ホーンの開口部は四隅が丸まっています。
周囲の二重枠は溝。




円弧を描くために、左右の開口部用の2枚を短辺同士くっつけて作図。





今度は長辺同士をくっつける。






検討中はこんな図面でした。






図面通りにカットできるといいなぁ…