2010/12/09

DIY Speaker (20)

Peavey社が所有しているWaveguide hornの米国特許6059069号
しかし、この米国特許がWaveguideの基本特許というわけではない。






現在の業務用ホーンは定指向性ホーンからウェーブガイドホーンへ移行しつつある。
このウェーブガイドホーンは歪や指向性制御において優れている。
上の図5はウェーブガイドホーンの説明でよく見る。
外套膜みたいじゃなイカ。

このUS6059069号には、下のような比較グラフ(図4)が記載されている。
ウェーブガイドホーンとコニカルホーンとエクスポネンシャルホーンの広がり率の比較。









横軸がホーンの長さ方向、縦軸がホーンの広がり率。
ご存知のように、エクスポネンシャルホーンというのはホーンの長さ方向のどの位置においても広がり率は一定。

コニカルホーンは、ホーンのスロート口では非常に急速に拡大することになるため広がり率が大きい。
しかし、スロート口から離れれば離れるほど広がり率は徐々に小さくなってゆく。
このことは、コニカルホーンの音響抵抗がホーンの長さ方向において徐々に増加することを意味し、これがコニカルホーンの特徴となっている。

ウェーブガイドホーンでは、スロート口は略筒状となっているため、広がり率は極めて小さいことになる。
そして、スロート口から離れていくと徐々に広がり率が大きくなり、曲面部分が終わる位置において広がり率が最大になる。
上の図5において符号42で示されている部分が曲面とコニカル面の接合している部分になるが、その部分に対応するホーン長位置での広がり率が、図4のホーンの広がり率の最大値となっている。
そして、そこから先はコニカルホーンになるため、広がり率が徐々に小さくなる。








Behringer社の新しいパワーアンプシリーズ
iNUKEというシリーズ名。
Nukeは核兵器とか核爆弾という意味。
NU1000、3000、6000と、DSP付きのNU1000DSP、3000DSP、6000DSPの6機種。
Class-D、スイッチング電源。

コンバータは24bit/96kHz。
DSPはディレイ、クロスオーバー、EQ(8パラメトリック、2ダイナミック)の機能を有する。
こうしたDSP付きが主流になっていくのだろうか?

オーディオ的な使い方をする場合、デジタルチャンネルディバイダーを使用する方が使いやすいような気がする。
設定のメモリーをデジタルチャンネルディバイダーで一括して管理できるからだ。
でもPCオーディオが主流になると、今度はPCと各アンプをUSB等で接続しそれら設定を一括管理できる。
やはり将来はこうした方向になっていくのかもしれない。





2010/11/23

Haydn Edition 150CD



このボックスを購入した動機はアダム・フィッシャーのオーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団による交響曲全集。
でも、クチコミによるとバリトン三重奏など、バリトンを使用した全曲がCD112からCD131に収められていることが特徴だそうだ。





演奏したのはエステルハージ アンサンブル(上の画像)。
中央のバリトンがMichael Brussingさん、ヴィオラがAndras Bolykiさん、チェロがMaria Andrasfalvyさん。
ハイドンザールのステージの上から客席側を背にして撮影したものだね。

2006年~2009年、エステルハージ宮殿での録音。
演奏も録音も大変素晴らしいです。
2009年にこのエステルハージ アンサンブルがバリトンのハイドン作品を発売したことは画期的なことだったようで、このことはwikiにも紹介されていた。

下の画像はMichael Brussingさんのbaryton。





う~む、なんと美しい楽器なのだろう…


Barytonという楽器を知らなかったので調べてみた。
wikiによると、チェロと似た大きさで7本または6本のガット弦と9本から24本の共鳴弦を備えている。
そして、ガット弦は弓で弾き、共鳴弦は左手の親指で弾くそうである。
理解できないのでYouTubeを見てみると…






なんと、弓用の弦と共鳴弦と呼ばれるものが2階建てバスのように配置されているではありませんか!
youtubeでは共鳴弦がBメジャースケールだと説明しています。
Michael Brussingさんのbarytonでは、7弦で共鳴弦は10弦あるように見えます。
う~ん、これは大変な演奏技術が必要。
案の定、こうしたことがネックになってこの楽器は使われなくなってしまったそうです。









wikiによると
「バリトンの曲目として最もよく知られているのは、ハイドンがこの楽器を嗜んだエステルハージ侯爵の為に書いた175曲である。
これらのうち126曲は、ヴィオラ・チェロ・バリトンの三重奏である。
これらの曲は1766年から1775年まで、ごく初期に書かれた。
エステルハージ侯が愛用していたバリトンは、ヴィオラ・ダ・ガンバのように調律されていた。」







最近はボックスセットのCDばかり聴いている。
理由としては、探さなくてもいいからかもしれない。
箱だからすぐに見つかるというか、どこかにまぎれて出てこないということがない。
ボックスセットのリストをパソコンで検索すると小品でも発見が楽。

それからCDの解説は字が小さくて読んでられない。
そのためwikiや詳しいサイトでそうした解説を読んでしまう。
こういう解説ではその作曲家の他の関連作品についても解説していることがある。
セットものであればそうした関連作品をすぐに聴ける。

それから格安のセットにもかかわらず演奏、録音ともに優秀になってきている。
需給のバランスがほぼ限界なのではないか。
これが一番影響しているかも。




かわるがわる聴いている箱は…
ピアノ(50CD)、DHM50th(50CD)、カラヤン(38CD)、マーラー(11CD)、ショスタコービッチ(12CD)、ハイドン(150CD)、モーツァルト(170CD)、ブラームス(60CD)。
他にもあるけど、これだけでも足し上げてみると541枚もあるんだ。
ちょっとびっくりした。

という訳でボックスでしか買わなくなってきている。
ボックスセットの未収録曲はチェックしておき、"そのうち買いますリスト"を作ってあるが、買ったためしがないです。




曲より演奏重視というのが好きになれない。
レコード会社は売れる曲を売れる演奏家に依頼する。
同じ曲ばかりを異なる演奏家が演奏する。
同じ曲の異なる演奏を比較して喜ぶのがクラシックの趣味ということ。
レコード雑誌にそんなふうに躾けられてしまった。
考え方がオーディオ雑誌と同じだね。
マンネリになるのは当たり前。

根底にあったのは手っ取り早く売り上げを伸ばすこと。
それを続ければどんな商売でもダメになる。

赤い花と白い花、どちらが素敵か?
ということばかり問題にしているように装えば、
花と星はどちらが素敵か?
などということは誰も問題にしなくなる。

だからそういうクラシック趣味というのはおかしいと思ってる。
別の楽しみ方もあるということ。
レコード雑誌もそのうちなくなるしね。
それもあってボックスものを聴いているのかもしれない。