2011/01/15

QSC MHV-1090(1)

MHV-1090はアンプで有名なQSC社のCINEMAスピーカーシステム用の中高域ホーン部です。
下の画像は15インチウーファー部のLF4115とMHV-1090を組み合わせたSC-414というシステム。
3ウェイに見えますが、HMV-1090がBMS社の4595NDを搭載しているため4ウェイシステムです。






MHV-1090のミッドユニットはフェーズプラグ付きの10インチコーン型。
SC-414の場合、クロスは250Hz、1700Hz、6000Hz。
1700Hzのクロスがフェーズプラグ付きの強みというか、このミッドユニットの素性の良さを示しているように思います。
コーン型のフェーズプラグに関してはこちらを。







上の画像からはホーン面に弱いカーブがあるように思えます。









上の画像、ホーンの上方が狭くなっているのは遠方の放射エリアに合わせてホーン上方の指向性を狭くするため。
下方は近距離の放射エリアをカバーするために指向性が広くなっています。
ミッドホーンの四隅がえぐれているのは、おそらく放射エリアが楕円ではなく矩形になるようにするためだと思います。














ハイホーン、ミッドホーン共にホーン軸が下方を向いています。
スクリーン裏の設置場所から下方の客席方向が放射エリアになるからだと思います。
なお、HMV-1090の指向性は水平90度、垂直上方20度、垂直下方30度です。

ミッドホーンのホーン長は短いです。
軸上の周波数特性とか音響インピーダンス変換というような単純な話ではなく、ホーンがカバーする帯域の高域側の指向性制御、低域側は徐々にダイレクトラジエターの放射パターンに近づけるという設計なのでしょう。
ホーン面のカーブが弱くほとんど平面に近いのもこうした設計目的に沿うものだと思います。




などと書いてみたものの、以前もこのHMV-1090について書いたような気がする。
調べてみると・・・ううっ、あった。
ごめんすまん。

冷静に分析すると、要するにSC-414を見て興奮したということではなかろうか。
それで前後の見境がなくなったと。
15インチシングルウーファー萌え、という奇妙な病気かもしれない。
いつだったかヨハネスさんに「頭おかしいの自分で分かってる?」ときかれたことがある。
そういうのを余計なお世話という。

JBLの5671とか3731、そしてSC-414。
素晴らしいではないか。
うははははっ!








2011-2012年度は東京都交響楽団の定期演奏会Bシリーズの年間会員になった。
またもやサントリーホールP席である。
年間17600円、8回分。
1回当たり2200円。
格安なのである。

エリアフ・インバルさん指揮のマーラーは第731回定期演奏会で亡き子をしのぶ歌と大地の歌を聴くことができる。
また、会員はゲネプロを2回無料で見学できるそうである。




2011/01/13

BUNJIN HALL

MさんBUNJIN HALLが開店した。
おめでとうございます。
(下の画像はヨハネスさんが撮影したものを拝借しました。)






BUNJIN HALLのスピーカーはD1005と呼ばれるJBL社黎明期の15インチダブルの2ウェイコーナー型システム。
D1005はPrima Vera Blonde(家具材のプリマヴェラ材)という外装のバスレフ箱の型番であると同時に、システムの名称としても使用されているようだ。
そして、この箱に130B(32Ω)のダブル、175HとH1000マルチセルラホーン、ネットワークのN1200が収められている。
このスピーカーユニットとネットワークの組み合わせキットのことをJBL社はD1050と呼んでいる。
なお、他の箱としてDark MahoganyのD1004箱やUtility Gray finishesのD1006箱がある。

箱は三角柱型であり、高さ50インチ(127cm)、幅34インチ(86.5cm)、奥行き17インチ(43.2cm)とかなりの大型。
1954年に発売されたハーツフィールドは高さ45.75インチ、幅45.25インチ、奥行き24.75インチなので、ハーツフィールドの幅をやや狭めて、その分、背を高くしたような感じ。








D1005は、ジェームズ・バロー・ランシング氏が死去された1949年の翌年に発表され、その後短い期間製造されたレアなシステム。
ヨハネスさんによるとこのBUNJIN HALLのD1005は、オリジナルの非常に状態の良い個体だそうである。
 






以前、Mさんのご自宅のシステムを聴かせて頂いた。
そのときは、まだD1005ではなくJBLの4530、2345、075という3ウェイだった。
JBLらしい音なのかなと思いながら聴かせて頂くと、その予想は完全にはずれた。
とんがったところがない非常によく練れた音。
075はWEのオイルコンデンサでクロスされていた。

BUNJIN HALLは30坪以上もあるそうだ。
この広いスペースで素晴らしいコンディションのD1005をMさんの手綱さばきで聴くことができる。
早く聴いてみたいものだ。