2013/01/16

Nash Healey

1954年に公開された麗しのサブリナのDVDを見ました。
ヘプバーンのあれ。
ロケに使用された豪邸はパラマウント社長の邸宅だったとか。
この映画に登場するこの車、気になって調べてみました。


Nash Healeyというそうです。
1951年から1954年にかけて生産されたスポーツカー。
戦後初の米国のスポーツカー。
もっともシャシーは英国のHealeyが担当、エンジンは米国のNash MotorsのOHV 3.8L。
これは1952年にPininfarinaによってデザインされたボディを備えています。
国際色豊かですね。

でも、当時のシボレーコルベットが3513ドルだったのに対し、このNash Healeyは5908ドルもしたそうです。
エンジンをアメリカからイギリスに運んでシャシーに搭載し、それをイタリアに運んでボディをのせる。
それをアメリカで販売するからです。

当時のCorvetteというとC1ですね。
下の画像の白いのがC1、赤いのはデトロイトショーで発表したてのC7
ところでC7、なかなかいいじゃないですか。




映画に登場する車はこのサイトで調べることができます。
右上のTitleの欄に例えばsabrinaと入力し、Searchをクリックします。
サーキット走行と燃費の話ばかりの車の雑誌やTVはほっといて、映画を通して車のある生活を楽しみましょう。




ようやくコルベットらしくなったね。


2013/01/14

BMW N62

今日は雪。
760LiにはX-ICE2を装着したものの出かける気にはなれず、相変わらず車のことを調べています。



E65 745iに搭載されているN62エンジンには可変吸気機構が搭載されていて、そのことはCG選集"ラクシュリーBMW"の259ページに解説があります。
Vバンクにある渦巻き型のマニフォールド部(マグネシウム製)の内部の円筒が回転することでマニフォールド長が270mmから670mmまで可変するそうです。

その解説にはさらに、マツダのルマン用ロータリーエンジンでもそうした可変吸気機構が採用されていたことが述べられていました。



Racing on誌を入手して調べてみるとMazda 787Bの可変吸気機構ではボールベアリングとプーリーを使用しており、伸縮長は175mmだそうです。



787Bの排気音は2ストロークエンジンみたいです。
思い出したのはYAMAHAのYPVS。
2ストロークエンジンの排気タイミングを可変させるというもの。
30年ぐらい前、初めてYPVSの動作を見たときはわりと簡単な機構なんだなぁと思いました。
吸気と排気という違いはあれど、可変吸気機構とYPVSの動作は、おそらく同じようなもの(エンジンの回転数に応じてディバイスが回転したりスライドしたり)ではないかと。

RX7(FC3S)のターボエンジンは凄かった。
この加速はオートバイ並ではないかと思いました。
乗っていたRZ250(水冷2ストロークツイン)のような加速感。

YAMAHA YZR500 OW35KN

マツダはロータリーエンジンをやめてしまうそうです。
環境性能云々というよりも、もはや話題性もなく売れないのでしょう。
う~ん、もったいないなぁ。
パワーダウン版をロードスターにでも搭載して作り続けてもいいのではないか。
好き者はどこにでもいると思うんだけど。

1991年にルマンで勝つことになるけれど、その挑戦の端緒は1973年のシグマMC73になると考えられる、という記載がRacing on誌にある。
だから実にもったいない、と思う。
長い時間をかけ試行錯誤(trial and error)の果てに技術を完成させること、崇高なことだと思う。
そしてそれを大切にしてゆくこと、これこそが技術を文化に昇華させる行為ではないかと。