2022/06/15

Speakers with Behringer DEQ2496



スピーカーのキャリブレーションは手動で行うより自動(AUTO EQ)で行う方が断然良い結果を得ることができると思っている。
理由は分からないが、これは長年の経験から確実である。
ただし、これには2つの条件がつく。

まず、最低域や最高域の極端な修正結果(例えば20Hzで+10dB、20kHzで+10dB)が出た場合には、スピーカーの再生能力の不足が原因の異常値であるため、0dBに修正する必要がある。
無用な電力をスピーカーユニットに送り込めば、当然、何らかの悪い影響が出るのは必定である。




次に、定在波の影響による測定結果の修正が必要である。
例えば100Hzとか200Hzとかの特定の周波数だけでポーンと+10dBや-10dBなどの突出した修正結果が出た場合には、定在波を疑うべきである。
定在波はその振幅の腹と節があり、それぞれ異常値が出る。

突出した異常値はグラフの連続性を乱さないように手動で修正する。
「自動」を「完璧」と誤解してこの修正を行わないと、オートキャリブレーションは無意味なものになる。
異常値の周波数帯域(極端にブーストされた帯域)が悪さをしてまともな音にならない。





2022/06/14

AKG K701 with Behringer DEQ2496



このブログは各ヘッドホンの特徴を知る上で大変参考になったし、ヘッドホンという音響機器を彼らがどのような観点から評価しているのか、ということも知ることができた。
また、キャリブレーションによる最低域のブーストはほどほどにしておくべきだということが理解できた。
この帯域は歪成分が多いので、ブーストによりこの歪成分もブーストしてしまうのである。
画像はAKG K612PROのTHDのグラフである。




ヘッドホンとスピーカーの最大の違いは低音再生だと思う。
理由はよく分からないが、ヘッドホンでは低音の雰囲気というか空気が振動する様子が再現できない。
逆に言えば、ヘッドホンでは最低域をカットしてもそれほどダメージがないので、最低域のブーストは控えめでもかまわないわけである。
K701のGEQの20Hzを+3dB、25Hzを+6dBに修正した。