"JBL Professional White Paper New 4675C-HF with 2360B"に掲載されていた2360AとBの周波数レスポンスグラフです。
約420Hzから5.5kHzまでが110dBを超えて盛り上がっており、低域側のレスポンスは-6dB/octぐらいで低下しています。
これでは帯域別のEQ抜きで使用するのは難しいです。
う~む。
一方、Beamwidthのグラフはかなり優秀です。
垂直方向(Vertical)が800Hz以下では広がってしまいますが、それでも250Hz(2360Bでは200Hz)まで約100度を維持しています。
もし2360Aと同等の大きさのエクスポネンシャルホーンであれば周波数レスポンスグラフはおそらく200Hz程度までフラットなのではないでしょうか。
カットオフ周波数は変わらないものの定指向性のために軸上のレスポンスが犠牲になっているのです。
途中にスリット(ギャップ)などが設けられているため、エクスポネンシャルカーブからは程遠い変則的な広がり形状となっているためです。
JBLは、現代的なホーンの設計が様々な要素を勘案して行われていることをTechnical Note "Progressive Transition Waveguides"の冒頭で述べています。
その様々な要素とは、周波数特性(軸上及び軸外)、水平及び垂直のBeamwidth、directivitiy index、インピーダンス特性、高調波歪、そして、低域のカットオフ周波数です。
これら要素のうちいくつかの要素を重視し、その他のいくつかの要素を妥協することにより、ホーンの性格が決定されます。
そして、こうした要素のすべてがホーン臭さの強弱と関連しているのでしょう。
Horn design involves balancing compromise.
Key performance parameters that can be controlled by the designer include: frequency response (both on and off-axis), horizontal and vertical beamwidth, directivity index, electrical impedance, harmonic distortion, and low frequency cut-off.
Beamwidthとは-6dB落ちの範囲のカバー角度を言います。
2360の米国特許に掲載されている下のグラフには軸上0°のレスポンスから-6dB落ちの箇所にマーキングがされています。
このマーキングは水平方向(Horizontal)ではおよそ310°と80°であるため、800HzのBeamwidthは約100度ということになります。
同様に垂直方向(Vertical)ではおよそ337°と23°であるため、約45度ということになります。
-6dB落ちの範囲が何故重要なのかはEAWの資料に以下のような解説があります。
"複数のスピーカーでアレイを構成している場合、システム全体のリスニングエリア内で継ぎ目のないカバーエリアを実現することが要求されます。
どうにかしてロブや相互干渉を回避しながら個々のスピーカー出力を組み合わせなければなりません。
これが実現できるのは、カバー角内で平坦な特性を持ちカバー角からはずれると極端に出力が低下するという、想像上のスピーカーだけでしょう。
このスピーカーなら互いに正しい角度で配置するだけで、継ぎ目のない指向性を作り出すことができます。"
こうした特性はまた、指向角度のエッジで公称レベルからちょうど6dB低下するような出力を持つスピーカーでも達成することができます。
この状態であれば隣り合った2本のスピーカーが合算され、2本の間で継ぎ目のない特性を提供するでしょう。
複数のスピーカーで出力を構成する場合、特性がロールオフする角度はあらゆるカバー角で完全に合算されていなければなりません。"
約420Hzから5.5kHzまでが110dBを超えて盛り上がっており、低域側のレスポンスは-6dB/octぐらいで低下しています。
これでは帯域別のEQ抜きで使用するのは難しいです。
う~む。
一方、Beamwidthのグラフはかなり優秀です。
垂直方向(Vertical)が800Hz以下では広がってしまいますが、それでも250Hz(2360Bでは200Hz)まで約100度を維持しています。
もし2360Aと同等の大きさのエクスポネンシャルホーンであれば周波数レスポンスグラフはおそらく200Hz程度までフラットなのではないでしょうか。
カットオフ周波数は変わらないものの定指向性のために軸上のレスポンスが犠牲になっているのです。
途中にスリット(ギャップ)などが設けられているため、エクスポネンシャルカーブからは程遠い変則的な広がり形状となっているためです。
JBLは、現代的なホーンの設計が様々な要素を勘案して行われていることをTechnical Note "Progressive Transition Waveguides"の冒頭で述べています。
その様々な要素とは、周波数特性(軸上及び軸外)、水平及び垂直のBeamwidth、directivitiy index、インピーダンス特性、高調波歪、そして、低域のカットオフ周波数です。
これら要素のうちいくつかの要素を重視し、その他のいくつかの要素を妥協することにより、ホーンの性格が決定されます。
そして、こうした要素のすべてがホーン臭さの強弱と関連しているのでしょう。
Horn design involves balancing compromise.
Key performance parameters that can be controlled by the designer include: frequency response (both on and off-axis), horizontal and vertical beamwidth, directivity index, electrical impedance, harmonic distortion, and low frequency cut-off.
Beamwidthとは-6dB落ちの範囲のカバー角度を言います。
2360の米国特許に掲載されている下のグラフには軸上0°のレスポンスから-6dB落ちの箇所にマーキングがされています。
このマーキングは水平方向(Horizontal)ではおよそ310°と80°であるため、800HzのBeamwidthは約100度ということになります。
同様に垂直方向(Vertical)ではおよそ337°と23°であるため、約45度ということになります。
-6dB落ちの範囲が何故重要なのかはEAWの資料に以下のような解説があります。
"複数のスピーカーでアレイを構成している場合、システム全体のリスニングエリア内で継ぎ目のないカバーエリアを実現することが要求されます。
どうにかしてロブや相互干渉を回避しながら個々のスピーカー出力を組み合わせなければなりません。
これが実現できるのは、カバー角内で平坦な特性を持ちカバー角からはずれると極端に出力が低下するという、想像上のスピーカーだけでしょう。
このスピーカーなら互いに正しい角度で配置するだけで、継ぎ目のない指向性を作り出すことができます。"
こうした特性はまた、指向角度のエッジで公称レベルからちょうど6dB低下するような出力を持つスピーカーでも達成することができます。
この状態であれば隣り合った2本のスピーカーが合算され、2本の間で継ぎ目のない特性を提供するでしょう。
複数のスピーカーで出力を構成する場合、特性がロールオフする角度はあらゆるカバー角で完全に合算されていなければなりません。"
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