アナログ入力タイプのDSP付きモデルは48kHzのAD変換なのでなんとも残念な感じがつきまとう。
そんなこんなでDCX2496をしばらく継続して使ってみてもいいかもしれないと思うようになった。
DCX2496もDEQ2496もブラインドタッチで操作できるほど慣れ親しんだし、その多様なパラメーターの調整を通じてオーディオに関する様々な技術要素を教えてもらった。
かってベリンガーはブランドとしては三流という印象もあったが、今や大企業に発展し、傘下にLab Gruppenやタンノイを抱えている。
清貧なイメージが好きだったので、つまらんなぁ、とちょっと思ってしまう。
DCX2496は発売されてから20年以上たっており、ソフトウェアも何回か更新されている。
業務用機種は寿命が長いものが珍しくはないが、それでもデジタル機材で20年というのは大したものである。
思えばこいつがあったから懐をあまり傷めずに巨大なマルチアンプシステムを構築できたわけだし、何と言ってもオートアラインが本当に素晴らしい。
DEQ2496は、例えばソナーワークスのリファレンスで代用できるが、DCX2496の代わりはDBXの高いのを買わなければならないので、なんだか癪である。
しかし、DCX2496を使い続けるとなると、システム更新というワクワク感が宙ぶらりんになり不愉快である。
それならアンプを交換するかという話になった。
現在使用しているのは、これも16年間使用し続けてきたマランツのPS3001である。
あのころは金欠だったしなぁと懐かしい気持ちになる。
そして、こんなものを16年も愛用するとは、ケチにもほどがあるだろうとしみじみ思うが、こういうのはおそらく一生治らん。
話を戻すとPS3001はAVアンプである。
それの6ch分のアンプで3ウェイマルチをやっているわけである。
当初からAVアンプでマルチアンプをやるのはどうなんだろうと思っていたが、DEQ2496のイコライジングなどで調整を重ねると、まだいけるまだいけると夢中になり、気づいてみれば16年が経過していたのである。
そのおかげというかなんというか10素子のPEQを自在に使えるようになってしまった。
で、現在、PS3001から出ている音に不満があるのかと言えば、不満らしい不満はない。