2025/01/16

LANSING HERITAGE



この先どうなるのか確定的ではないのだが、ランシングヘリテッジのフォーラムが終ってしまうかもしれない。
ここのところフォーラムにアクセスできなくなっており、今後復活する可能性は非常に低いと思っている。
かなり以前からフォーラムの一部であるギャラリーなどが表示されなくなっており、復旧されないままだからだ。

オーディオというかスピーカーの世界を大きく広げてくれたのがこのフォーラムだった。
オーディオ分野の中でも伝統と格式のあるJBLやALTEC等の大型のスピーカーユニットを使いこなす強者が世界中から集まっており、さらにJBL社の技術者も参加していたのだから格別である。
彼らがもたらしてくれた専門的な知見や貴重なデータ、そして歴史的な資料が見られなくなってしてしまうのは残念に思うが、仕方のないこととも思う。
米国のオーディオブームは日本よりも十数年先行していたので、米国の典型的なJBLフリークの高齢化は日本より深刻な状況だった。
JBLがスピーカーユニットの単売をやめてしまってから、メーカーとの一体感というか情熱がフォーラム全体からどんどん失われてしまったという背景もある。
しかし、こういう巨大なフォーラムは人類の文化的な資産ではないだろうか。
フォーラムの運営者が維持困難な状況に陥っても、その手助けをするような通信事業者やそれに準ずる者が今後出現することを期待する。
そのためにもそうした手助けを社会的に高く評価し、これが新たなビジネスチャンスになったり法人税の減税の対象になるような優遇制度を作るべきだろう。




ランシングヘリテッジのフォーラムのJunior Memberになっており、こんな書き込みもした。
この改造ALTECシステムに関するスレッドの閲覧数は、この書き込みの後跳ね上がり、最終的には7万を軽く超えていた。
DIYスレッドの中で上位5%に入る人気だった。
また、"Member Systems-My Photo Gallery"には、黄色いホーンシステム、改造ALTECシステム、DIY HORNシステムの画像をアップロードしていた。
以前ここに書いたように、このギャラリーでは黄色いホーンシステムの画像の閲覧数がトップだった。
それに加え、10位以内に黄色いホーンシステムの他の画像や改造ALTECシステムの画像が数枚入っており、また、DIY HORNシステムの画像も11位と、まさにkiirojbl帝国といった雰囲気だったのである。
ちなみに、自分の画像をクリックして閲覧数を上げるというようなことは一切していない。
そんなことをすると世界中のJBLフリークの趣向を伺うことができなくなり興ざめだからだ。
先に記したようにこのギャラリーはすでに閉鎖されて見ることができない。
まあ、いずれ全ては忘却の彼方に消え去る。
しかし、それでもJBLの世界屈指のスピーカービルダーとしてお墨付きを頂いたという"贅沢な夢"を見させてもらった。

フォーラムの各スレッドには興味深い知識と知恵とユーモアが沢山あり、実にエキサイティングであった。
歴史的文脈からスピーカーユニットの構造や構成要素を理解し、スピーカーシステム全体を考えてゆくという面白さは、このフォーラムによって倍加した。
ランシングヘリテッジには心から感謝している。




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