2004/04/12

幸せの黄色いホーン 52話 CH-1



新しいスピーカーシステムの構成を考えることはとても楽しいものです。そして、未知のスピーカーユニットの音を想像するとワクワクします。難しい理屈は後回し。自作スピーカーでは聴いてみたいユニットを選ぶのが一番ですよね。

まず、最初に中高域のホーンを決めました。これはなるべく大きなホーンにしたい。何故って、システムの外観がぐっと愉快?になるからです。しかし、今回は奥行きを浅く仕上げたいので2360A+2446Hのような大型ホーンの導入は難しそうです。

PEAVEY社にはCH-1という中型ホーンがあります。写真でしか見たことがありませんでしたが、何故かピンとくるものがあり、これにしました。これは大きさの割に奥行きが浅く、価格もサウンドハウスで1本約1万円と格安です。2インチダイアフラムのドライバ用なのでドライバの購入費用も節約できます。うーむ、今回もPEAVEY路線になりそう。

CH-1は1980年代末に開発された定指向性ホーンであり、そう新しいものではありません。外観がそっくりのA/A9040-1という型番のホーンもありました。両者の関係は単に型番の違いなのか、それともスロート径(パンフレットによるとCH-1が0.875インチ、A/A9040-1は1インチ)の違いなのか、そのあたりは良く分かりません。外寸も微妙に異なるようです(どうでもいいけど)。また、22AコンプレッションドライバとCH-1を箱に収め、ネットワークをくっつけたMF-1MK3というホーンユニットもありました。




CH-1の大きさは幅72.4cm×高さ36.2cm×奥行き42.9cmであり、中型ホーンとしてはかなり大きい方。ちなみにJBLの2350は幅80.3cm×高さ20.3cm、それから山本音響工芸のF280Aは幅80.6cm×高さ33cm。1インチスロートだから比べてもしょうがないですけど。

このCH-1の材質は真っ黒の合成樹脂製で重さは約5kgです。指向性は90度×40度、500Hzから使用可能だそうです。どこで見たのか忘れましたが、カットオフは250Hzだそうです。

CH-1のホーン開口部の面積は2360Aの約40%の広さです。ホーンの奥行きは約半分の50%。単純に計算すると40%×50%になりますから、CH-1は2360Aの約20%程度の規模であること分かります。2インチダイアフラムの面積は4インチダイアフラムの1/4の25%ですから、このデタラメな論理によるとドライバの駆動力に対してホーンが大きすぎるということはなさそうです?

PEAVEY社の文献 The Quadratic-Throat Waveguide には、ホーンの歴史が分かりやすく解説されています。辞書をひきひき読んでみるとなかなか楽しめました。



2004/04/11

幸せの黄色いホーン 51話 AVアンプ



LS-11EXとサブウーハーのYST-SW160が失業状態になっています。そこで29型テレビが置いてある部屋に持ち込むことにしました。DVDプレーヤーがあるのでアンプを購入すれば音が出るからです。

LS-11EXとYST-SW160をこの部屋に持ち込もうとすると、ここにも大きなスピーカーがあればいいかもと妻は言います。しかし、すでに黄色いホーンシステムとピアノシステムがありますし、スピーカーなんて頼まれて作るようなものでもございません。お断りしました。

とりあえずAVアンプを購入することにしました。普及品のプリメインアンプでも良かったのですが、音場プログラムを搭載しているAVアンプの方が面白そうです。AVアンプのことはよく分からないので入門用として格安のAVアンプを探してみました。インターネットで調べてみると定価4万8千円のヤマハのDSP-AX450が型遅れのため2万円になっており、これを購入しました。音場プログラムならヤマハと思っていたので渡りに舟です。




85WのアンプがフロントLR、サラウンドLR、センター、サラウンドバック用と6基も搭載されています。85W×6ですから255W×2!相当の能力があることになります。また31種類の音場プログラムを選べるそうです。それから包装箱から出してから気付いたのですが、なんとFM/AMチューナーまで搭載されていました。昔風に言えばレシーバー。重さも11kgと手ごたえ十分。さまざまな調整機能が満載され、これで2万円ですから安いなと思っていたES70が割高に感じてしまいます。

早速スピーカーとサブウーハーをつないで音場プログラムを試してみました。エフェクトは飽きちゃうことが多いのよね、なんて考えながらも結構楽しんでしまいました。イコライザとリバーブだけではこの音は出ないかも、と思うような音場プログラムもありました。そして、このアンプ、問題ございません。技術の進歩は凄いと思いました。




というわけで、LS-11EXのまともなスピーカースタンドを作らなければと、久しぶりにCADを使い設計を始めたら、これがいけません。画面に描かれていくのはスピーカースタンドから、やがて新しいスピーカーシステムへ・・・?