2010/07/26

DIY MR94

この図面をもとに5分の1の厚紙製MR94模型を製作してみました。
誤差修正をどの板で行うのか、それから8枚の板と板との隙間の感じはどうか、というのを確認するため。
隣は1996年に板取りの確認のために製作した10分の1の2155H用バスレフ箱模型







上下板を幅広にして左右板を挟み込む構造。






上下左右のそれぞれの連続する2枚の板の外側をスコッチテープで連結。
組立てが容易になりました。






タイラップ(接合する部材のそれぞれの端面近くにタイラップを通す穴をあける)や粘着テープによる仮止めをうまく使えば、木工ボンドの硬化時間中に適切な修正を加え、高い組立て精度を得られるような気がします。
3mm厚程度の薄いMDFで形を作り、あとは好きなだけ外板を積層する。

積層はM4ボルトで締め上げながら接着。
接着後、ボルトを抜いて穴はパテで埋める。

全体の大きさはどうするか。
この模型が5分の1ならMR94と同じ大きさ。
しかし、6分の1、8分の1、あるいは10分の1(MR94の2倍の寸法、開口面積は4倍)ということなら、これは巨大なホーンに。
おそらく、多少サイズが大きくなっても作る手間はほとんど変わらないような気がします。

木口を斜めにカットする方法も考えないとならない。
棒状の金属板を木口の一方に沿わせ、これをボルトでとめる。
そして電動サンダーで木口の他方を削ってゆけば、金属板によって木口の一方の直線部はサンダーから守られる。

帆船模型でも作るつもりでゆっくりやってゆこう。



















BMSの同軸ドライバーが先日までは最有力候補だった。
しかし、2407Hの音を聴いてから同軸という要素には魅力を感じなくなってきている。

JBL2407Hは2408Hを遥かに超えていた。
レベルを上げても浮かない。
2408Hではこうはいかない。
ちゃちなホーンをあてがわれているにもかかわらず2407Hは2451H+MR94Aと対等に渡り合う。

2407HというのはBMS4540NDのこと。
2407Hの素晴らしい性能はRe-entrant構造がもたらしているような気がする。
その点しか2407Hと2408Hとの間に差異がないからだ。

BMSの同軸は下の画像のようにミッドがRe-entrant型だが、ハイがRe-entrant型ではなく、2408Hと同様の直接放射型。
これが気になる。








同軸ドライバーはメカニズムとしては興味深いが、必然的なものだとは全く考えていない。
説得力のある音が出なければ同軸どころではない、というのが現実だ。

同軸ではなくRe-entrantタイプにこだわるならBMS4592ND-midしかない。
Frequency Rangeが200~9000Hz、Recommended Crossoverが300Hz。
スロート径は2インチ。

MR94のスロート径は1.4インチ。
これを2インチにするためにはスロート部を短縮するのが常識。
しかしそうではなく、スロート部のスリット幅をスロート径に合わせて2インチに拡張するという方法もある。
この場合、スロート内壁面は平行となり、ホーンの幅は895mmになる。
ミッド用ホーンのJBL2392のスロートがこのタイプだ。
定指向性ホーンのスリット幅は使用帯域の最も短い波長と同等かさらに短い寸法となっている。

う~ん、製作にとりかかる前にドライバーを決定しないと、MR94DIYの各部の寸法が決まらない。
これはかなり時間がかかりそうだ。

BMS4592-midに関してはVOLTI AUDIOのサイトが面白い。
B&C DCM50との比較はこちら
ツィーター対決もある。
レストアの作業風景も楽しい。

現代のヨーロッパ製ユニットと伝統的な米国製ホーンシステムの融合。
確かな耳と柔軟な思考のなせる業。




2010/07/20

BIG TWEETERS

訪問者数10万人突破記念、巨大ツィーター特集!
謎につつまれているPyramid(ピラミッド)社Pyle Pro(パイルプロ)社
米国で安価なスピーカーユニットなどを販売しています。
製造元は?








上の画像はパイルプロ社のPDBT58。
JBL2402Hをそのまま2倍にしたようなお化け。
ボイスコイル径はなんと3インチ(75mm)。
環状ダイアフラムはチタン製です。
ホーン部の開口直径は怪しい日本語のマニュアルによるとおそらく128mmよりやや小さい程度です。
市場価格はせいぜい4、50ドル程度のものです。

PDBT58
3 inch Titanium Super Tweeter
Die-Cast Aluminum Frame
Diamond Chrome Cutting Finish
3 inch High Temperature Kapton Voice Coil
100 oz Magnet Structure
500 Watts RMS/1000 Watts Peak
4-8 Ohms Impedance
Ferro Fluid Enhanced Voice Coil
Sensitivity: 109dB
Frequency Response: 2kHz - 25kHz
Mylar Crossover Capacitor Included
5'' Diameter - 2 inch Mounting Depth
Sold as: Single






上の画像はピラミッド社のTW57。
スペックもほとんど同じ。
同一製品なのでしょうか?












上の画像はピラミッド社のTW67。
PDBT58と同様に3インチ径ボイスコイル。
また、同じく環状チタンダイアフラム。
しかし、PDBT58の磁気回路重量が約2.8kgだったのに対し、こちらのは約4.25kg。
取付け時の奥行きはPDBT58が5cmなのに対し、こちらは約11cm。
お値段は、5、60ドル程度
なお、PDBT58もこのTW67も何れもアルミダイキャスト製です。

TW67
3" Titanium Super Tweeter
Die Cast Aluminum Frame
3" High Temperature Kapton Voice Coil
150 oz. Magnet Structure Weight
500 Watts RMS Power/1000 Watts Peak Power
4-8 Ohms Impedance
Ferro Fluid Enhanced Voice Coil
Sensitivity: 112dB
Frequency Response: 1.5k-25kHz
Single Pack in Gift Box
Mylar Crossover Capacitor Included
7" Diameter/4.5" Mounting Depth

TW67に似ているのが下の画像のパイルプロ社のPDBT68。
ただし奥行きが2インチと表示されているのでTW67とは別物かもしれません。
画像も実際の製品と異なる可能性があります。
比較的新しい製品であるため、お値段は高めです






大きさを比較するとこんな感じです。










Parts-ExpressのクチコミによるとPDBT58TW67もなかなか評判がいいと思います。
カーオーディオ用だと思いますが、そうした用途や価格による偏見を持つことなく、受持ち帯域を適切に設定すればこれらユニットの長所を引き出すことが出来ると思います。

PDBT58やTW67は発売されてからかなりたちます。
7、8年前には販売されていたように思います。
そのころから入手しようと思っていたのですが縁がないです。

P.AudioのPST-888という2.85インチボイスコイルのブレットツィーターがありました。
PST-888の類似品は沢山あり、この手のBig Tweeterのオリジナルがどれなのかは未だに不明です。
下の画像はここに掲載されていました。














タイ語が読めないのでよく分かりませんが、PST-888は500バーツ(1350円)というお値段です。



ブレットタイプの環状ダイアフラムには、リボンツィーターのリボンをグルッと円状に成型したもの、というイメージを持っています。
2402Hの場合、そのリボンの長さは44mm×3.14の138mm。
Big Tweeterの3インチ径ボイスコイルの場合は239mm。
2倍近い長さになります。

だからどうなのか、というのは使ってみないと分からない。
マルチウェイで使用する他、20cmクラスの小口径2ウェイで使用するとどうなるか?
意外とうるさくなくて落ち着いた感じかもしれないなどと想像したりしています。


















う~ん、4発のデザインは難しい…










う~む。


 



その昔、コーラルの10DU-60Bというパッシブラジエターを使用していて、ま、その、いわゆる、かくれドロンコーンファンであります。
Parts-Expressに、Dayton SD315-PR 12" Passive Radiatorというのが30ドル程度であります。








これを背面に取り付けると、バスレフポートがなくなってすっきり。
容積はバスレフの3分の2とか、2分の1程度。






パッシブラジエターを使用するなら、何も4発でなくても低音は十分に出るだろうなぁ。
1発や2発でも十分なような気がします。
1発や2発ならパッシブラジエターは10インチでもいいかも。

容積を小さめにすること以外、パッシブラジエターのお約束というのはないような気がします。
一般的にはウーファー(又はフルレンジ)ユニットの口径よりも大きいものを選びます。
20cm1発の場合、38cmのパッシブラジエターを使用することも可能。
この場合でも容積は25~40L程度にします。

Parts-Expressは安価なネットワークパーツも扱っています。
ハイパス用のコンデンサー(付属品)とアッテネータだけでいいような気がします。