2011/02/24

Suntory Hall Organ Promenade Concert

サントリーホール、お昼のオルガンプロムナードコンサートに行ってきました。






オルガン奏者 近藤 岳さん
ラフマニノフ(1873~1943)/近藤岳編曲:前奏曲 嬰ハ短調 op. 3-2「鐘」
トゥルヌミール(1870~1939):パラフレーズ・カリヨン
J. アラン(1911~40):ドリア旋法のコラール
ヴィエルヌ(1870~1937):幻想曲集 第3巻 op. 54 から「ウェストミンスターの鐘」

サントリーホールのすぐそばに仕事場がある妻を誘って聴きに行きました。
演奏台がステージ上に引き出されており、演奏が良く見えるように最前列下手側の席にしました。
ステージ上の演奏台は演奏者自身が楽しむポジションである、と思います。

やはりこの巨大なパイプオルガンは素晴らしい。
パイプオルガンは音波を合成するアナログシンセサイザーとも言えるため、楽器の中でもオーディオ装置に近い存在。
今度作るミッドベースホーンの板取り図が仕上がっているので、こういう音になるかな、とあれこれ想いをめぐらせました。















細谷信二氏が2月18日に逝去されました。
ご冥福をお祈りいたします。


「JBLのマルチアンプシステムの具体例は4350にある。
15インチウーファー2本に12インチミッドバス、そして中高域用ドライバーとホーン、さらにスーパートゥイーターという組合せだ。
だが、ここではそうした既製システムのユニット構成のコンセプトとは離れ、新しいユニットで構成したい。

まず低域側は15インチダブルウーファーを基本として、これに重心を下げる目的で18インチウーファーを1本加える。

そして、中高域以上の音域をすべてホーン型で構成する。
中高域ユニットは、本来ならばコーン型の12インチ1本か8インチ2本に受持たせるところだが、ここでは250Hzから使うことができるという新しいドライバーユニット2490Hを使う。
これは磁気回路などは2446Jと同じだが、チューニングが低域寄りになっており、これに合うホーンユニット2393は開口が1m角もある巨大なものだ。
これなら中高域を十分に余裕をもって再生できそうだ。

高域用は、同じスナウトレス・ドライバーの2451Hと2353ホーン、それに対して超高域は、高域とのつながりを緊密にする2402Hトゥイーターを使う。
それぞれのクロスオーバーポイントは、下から80Hz、350Hz、2.5kHz、8kHzにとりたい。
基本的にはダブルウーファーをベースにした3ウェイシステムに、スーパーバス、スーパートレブルユニットを加えたものである。

EクロスオーバーにはアキュフェーズのF25を2台使ってもよいが、低域以上の4ウェイをF25で一旦分割し、さらに最低域と低域をJBLの5235で分割する方法をとる。
その接続方法は、ブロックダイアグラムに記したとおりだ。

ここに使うアンプシステムだが、プリアンプは、今回の試聴でも幅広い表現能力を聴かせてくれたマークレビンソンNo.38SLを使う。
パワーアンプはまず最低域用としてマッキントッシュMC500の十分なエネルギー感と制御能力の高さを活かす。
低域用には、駆動力と鮮明度の高さでNo.23.5Lとする。
中高域用と高域用には、しなやかさと弾力性に富んだ音をもつグリフォンのS100を2台そろえることで音色の統一感をもたせる。
最高域用は、独特の透明感をもったゴールドムンドのミメイシス6.5とする。
いずれのパワーアンプもゲインが異なるので、レベル合わせが困難を極めることは覚悟しておかなくてはならない。

極端にユニットの数が多く、しかも巨大なホーンを組み合わせたシステムで自然な定位を得るためには、各ユニットの配置が非常に重要になってくる。
まず、最低域のエンクロージュアは縦置きでも横置きでもよく、壁が頑丈ならば、壁に向けて間接音を聴いてもよいくらいだ。
ダブルウーファーのエンクロージュアは縦置きにして、2本のウーファーが縦並びになる状態で使うのが原則だ。
中高域用と高域用ホーンはできる限り近づけて設置したい。
そのためには2393ホーンは4508Aエンクロージュアの横に配置するくらいでちょうどよいだろう。
その2393の上に2353が縦に並ぶように配置し、2402Hは2353に近づけて設置したい。


サブウーファー   JBL 2245H  ¥188,000(ペア)
エンクロージュア  JBL 4518A  ¥220,000(ペア)
ウーファー     JBL 2226H×2 ¥260,000(ペア)
エンクロージュア  JBL 4508A  ¥232,000(ペア)
中高域用ドライバー JBL 2490H  ¥280,000(ペア)
中高域用ホーン   JBL 2393  ¥512,000(ペア)
高域用ドライバー JBL 2451H  ¥380,000(ペア)
高域用ホーン   JBL 2353  ¥102,000(ペア)
スーパートゥイーター JBL 2402H ¥102,000(ペア)
プリアンプ  マークレビンソンNo.38SL ¥1,100,000
E.クロスオーバー   JBL 5235  ¥150,000
+プラグインボード    51-5138   ¥20,000(ペア)
           アキュフェーズF25  ¥360,000
+ラインアンプユニット LA25×2   ¥100,000(2個)
+フィルターアンプユニット DN25×2 ¥100,000(2個)
+周波数ボード      ¥45,000(3枚)
最高域用パワーアンプ ゴールドムンドMimesis6.5 ¥550,000
高域用パワーアンプ  グリフォン  S100 ¥880,000
中高域用パワーアンプ グリフォン  S100 ¥880,000
低域用パワーアンプ  マークレビンソンNo.23.5L ¥1,380,000
最低域用パワーアンプ マッキントッシュMC500 ¥850,000
システム合計               ¥8,691,000 」

(1994年11月30日発行 別冊ステレオサウンド マルチスピーカーマルチアンプ大研究より)


細谷氏の上記記事はずいぶん読み返しました。
このような記事を書くことができる方がほとんどおらずさびしい限りです。

 

2011/02/18

Suntory Hall The 535th Popular Series

読売日本交響楽団の第535回名曲シリーズのコンサートに行ってきました。






ぼんやりしていてチケットを家に忘れてきてしまいました。
読売日響のチケットセンターに連絡すると仮券というのを発券してくれました。
やれやれ。

指揮はゲルト・アルブレヒトさん、ヴァイオリンが神尾真由子さん。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲と交響曲第2番。

神尾さんのヴァイオリン、第1楽章後半の独奏が素晴らしかったです。
4、5本の楽器を束ねて演奏しているように感じるほど、音色が多彩。
第2楽章が始まると、コンサートホールという小宇宙全体が神尾さんを中心に回っていました。
もし、この第2楽章があと10分ぐらい続いていたら、胸が詰まって窒息死していたかもしれません。
ブラームス特有のもの悲しさと美しさを見事に演奏されていました。

交響曲第2番を聴きながら、マルチアンプの設定などについて考えていました。
やはりこの席で聴ける低音の量感を素直に出した方がいいのではないのか、とか、
弦楽器のうなりのような低音は、不明瞭なものとしてそのまま再現すべきではないのか、とか。
ともかくも、この曲で読売日本交響楽団の交響曲とはしばらくお別れです。
楽しかったしずいぶん勉強になりました。



















Angeloさんの画像あつめも68ページになり、かなり増えました。
メーカー製のホーンや箱はもう見飽きました。
自作のホーンや箱が面白い。
個性的な自作品を通してその方の考え方をうかがうことができるのが楽しい。
一口にホーン好きといってもお国も方向性もバ~ラバラ。
この無手勝流並存状態がじつによろしいのですよ。






素晴らしいデザイン、そして見事な木工技術。