音出しから1週間ぐらいすると音がややモコつく状態になりました。あれっ?こんな音だったかな、とDCX2496のイコライザーをいじってみます。ところがちっとも良くならない。そこで試しにハイ側のレベルを+1dBブーストしてみました。するとモコつきはなくなり、あっけなく元のバランスに戻りました。これはウーハー部の1508-8ALCPの能率(聴感上の?)が鳴らしこみによって少し上昇したためだと思います。その後3週間ぐらいたってからさらに+1dB。
+1dBという細かなレベル調整の話は耳の良さを自慢している訳ではございません。イコライジングのブースト/カットとマルチアンプのレベル調整はその効き方が違うようなのです。イコライジングは「面積」で効いてくるという説明を読んだことがあります。例えばイコライジングで極端なブーストやカットを行っても、そのブーストした帯域が非常に狭ければ変化した「面積」は狭いので影響が少ないということです。逆にわずかなブーストやカットであっても、それが非常に広い帯域に及んでいれば変化した「面積」が広いので影響が出やすくなります。
2色ホーンシステムはサブウーハーが付加されているものの基本的には2ウェイです。このためチャンネルデバイダ-のハイ側のレベルを+1dBブーストすると、500Hz以上(500Hz以下のスロープ部分も含めて)の帯域全部が+1dB上昇することになります。31素子グラフィックイコライザの一つのスライドノブを+1dB上昇させるのとは比較にならないほど影響があります。
音出しの際のイコライジングはかなり適当でした。ローライダー18用の最低域のブーストは30Hzで+10dBという数値を先に決定し、あとはQ値を変化させブーストする範囲を広げたり狭めたりして調整、一方、高域のブーストはRX22のスペックシートに掲載されていたレスポンスグラフを参考に適当に合わせました。しかし再調整を試みたもののこれらについては変わらず。新たに1508-8ALCP用のロー側出力のEQを設定。LP、12dB/oct、80Hz、+4dBとし、1508-8ALCPの低域側の量感を増やしました。この新たなEQ設定により、ローライダー18のサブウーハー出力をOFFにしても低音を十分に確保できることが分かりました。
この2色ホーンシステムの出来は予想を遥かに上回るものでした。エネルギー感や迫力では黄色いホーンシステムに負けていますが、2色ホーンシステムの方が気持ちがいい。例えば黄色いホーンシステムでは好きな曲だけ拾い聴きしていたようなCDを一枚通して聴かせます。エネルギー感や迫力があるというのも、ある意味、一長一短ではないか?とも思うようになりました。
ここで殊勲選手のPEAVEY社製ユニットのご紹介。PEAVEY社のユニットのスペックシート(PDF形式)はPEAVEY社のホームページから入手できます。例えば1508-8ALCPの場合、右上のサーチ欄に「PRO RIDER」と入力してGOをクリックすると「Search Manual Results」の欄にそのスペックシートがあることが表示されます。これをクリックしてゆくとダウンロードできます。なお、このスペックシートのユニットの写真は旧型フレームを搭載した初期型のものです。
RX22は「RX22」、ローライダーは「LOW RIDER」、他に「BWX」「LOW MAX」「44XT」などなど。なお、CH-1やCH-2はスペックシートがないようです。その代わり「9040」「9045」と入力するとそれらの旧型と思われるホーンのスペックシートが、また「MF1」と入力するとCH-1が箱に入ったタイプのスペックシートが入手できます。これらスペックシートのレスポンスグラフは最新型であるRX22と組み合せたものではないため高域はもう少し伸びていると思われます。
楽しみにしていた業務用アンプやツィーターの導入計画はその必要性が感じられないため全部ご破算に。2色ホーンシステムは当分このままの状態で聴いてゆこうと思います。初期調整されてしまったのはシステムではなく聴き手の頭の中というお粗末でした。
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