#7、#8、#9の3つの素子は、高音グループの素子である。
#7は、2kHzから5kHzの高域を調整する。
#8は、7kHzぐらいの高域を調整する。
#6は、10kHzから12kHzの高域を調整する。
画像は、#7が2825Hz、1/2oct、-3dB、#8が6324Hz、3/4oct、+2.5dB、#9が11246Hz、1/2oct、+1.5dBである。
高域は、耳に聴こえやすい帯域と、耳に聞こえにくい帯域の2種類の帯域がある。
#7は聴こえやすい帯域、#8と#9は聴こえにくい帯域である。
したがって、一般的には#7はカット、#8と#9はブーストする。
#7は等ラウドネス曲線からも理解できるように全帯域で最も聴こえやすい帯域だ。
キャンキャン、チンチンといった音である。
耳につく帯域であり、聴き疲れする帯域でもある。
Q値を広めにしてバッサリとカットしたくなるが、やりすぎると高音全体の力が失われてしまうので注意が必要だ。
この場合、容易にカットを弱めるのではなくQ値を狭めると生き返る。
#8はおなじみのサ行の気になる音である。
FFTで分析するとかなり広い帯域に分布しているのでこの#8の帯域だけではないはずなのだが、#8でおよそコントロールできる。
#9は事実上の最高域であり、コントロールの難しい帯域だ。
シンシンという感じの音にならないような帯域だからだ。
やはりキャリブレーション(AUTO EQ)してから調整したい。
この帯域では定在波が考えにくいのでキャリブレーションの結果には基本的に手を加える必要はないと思うが、20kHzで+10dBなどという修正結果が出た場合には、異常値であるため0dBに修正しておこう。
#7と#8は、遠慮してしまいがちな帯域ではあるが、これをきちんと出しておかないと音が死んでしまう。
とりあえずドーンとブーストして、それから徐々にカットしながら最適値を探るようにしたい。
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