2011/11/09

DIY Speaker (47)

2回目のFRP作業をしました。
1回目にできなかった部分のほか、1回目で作業した部分に積層しました。
FRP層の厚みは正確にはわかりませんが1cm以上になっており、もう十分だと思います。

デッドニングについては以前にも触れましたがより硬質の2液タイプのウレタンフォームを使用することを検討中です。
この手の硬質ウレタンフォームは剛性がありレーシングカーのサイドシル等に充填されているそうです。
EAWでは約3mm厚の合板と高密度ウレタンフォームを組合わせてホーンを製作しています。

Design Engineer Sam Appleton explains the approach.
"We use very thin plywood, about three millimeters, cut to fit this complex curve.
Of course the thin plywood is resonant and even transparent to low frequency sound waves.
So we fill the cavity behind the flare wall with a high density polyurethane foam that soon hardens and makes an acoustically inert, reflective structure.
It effectively becomes the side of the horn, just covered with a thin piece of plywood."








FRPが硬化した後、サンドペーパーで全体をならしました。
ポリパテ作業の準備です。







フランジ部の四隅においてフリースへのポリエステル樹脂の含浸が不足していたようでフリースが部分的に合板から浮いていました。
木工用ドリルで合板まで浅く座繰り、小さじを使用してポリエステル樹脂を少量注ぎました。
これはうまくいきフランジ部の浮きは完全に固定されました。





フロート口の周囲もサンダーで仕上げました。
合板のはがれた部分等はパテで修正する予定です。






フランジ裏側のフリースの折り返し部分もサンダーで仕上げました。







フランジの角の部分、あやまって結構激しくぶつけたりしたのですが欠けていません。
フリースとポリエステル樹脂の組み合わせでもかなり強いです。
このフランジには円形ホーンの開口周囲の反射を不均一にするという効果を期待しています。




2011/11/08

JBL 2360A (1)

黄色いホーンはJBL 2360A。
この2360Aについては米国特許4308932号があります。
勉強するにはもってこい。







簡単に言えば水平指向性を決める側壁16a、16bと垂直指向性の18a、18bの広がり形状をそれぞれpower series formula(冪数式/べきすう)で決定し、それをギャップ22で出会わせるという構造。
バイラジアルとは、この水平指向性用の側壁と垂直指向性用の側壁の2つの曲面を指しています。
Horn throat included angle AがBeamwidth angle Bの90%となる経験的な計算式から開始されるのが特徴的。

この特許公報の内容は難しくはないもののあまり面白くない。
何故そうなるのかが説明されていない。
それにこの公報の情報だけで2360Aを設計することはできないように思います。
だってギャップ22の幅はどうやって算出するの?




なお実施例として掲載されている下記の各寸法の数値は2360Aと略同じです。