2019/10/20

JBL 4315 Studio Monitor



ランシングヘリテッジの4430/4435を紹介するページに4315のことが記載されています。

「当時のJBLには、4350、4343、および4315(私が賞賛した製品)を含む、優れたスタジオモニター群がありました。
4343や4350は、特に4350は非常に大きかったこともあり、皮肉を交えて「日本のブックシェルフスピーカー」と呼ばれることもありました。」

"At the time JBL had a good line of studiomonitors including the 4350, the 4343 and the 4315 (a product I much admired).
The 4343, and especially the 4350, were very large and were sometimes referred to ironically as "Japanese bookshelf speakers"."

この文章を書いた人は、4430と4435の開発責任者だったDavid Smith氏です。
"the 4350, the 4343 and the 4315 (a product I much admired)."で、"products I much admired"という複数形にしていないことから、デヴィッドさんが、4315を気に入っていたことがわかります。

さらに、"2, 3 or 4 way?"というコラムを翻訳してみると、

「4430/35以前のスタジオモニターの多くは、3ウェイまたは4ウェイでした。
8インチの中低域用ユニットを追加すると、パワーハンドリングが確実に改善されると共に、ウーファーのエクスカーション(コーンの可動域における振幅運動)が顕著になるハイパワー駆動時でのサウンドもクリーンアップされます。」

"A lot of the systemsthat preceded the 4430/35 were 3 or even 4 way designs.
Adding an 8” lower midrange would certainly improve power handling and also clean up the sound at high levels where the woofer’s excursion gets significant."

という文章が出てきます。
10インチや12インチではなく、わざわざ"8インチ"と記載していることからも、4430/35の開発にあたりデヴィッドさんの念頭にあったのは4315だったのでしょう。



2019/10/16

Remodeling Altec System



ツィーターの接続作業を完了し、とりあえず音出しです。
コンデンサーの容量や291-16Kと2408Hの能率差などが気になっていたのですが、どうやら大丈夫みたいです。
さあ、作業開始。

最初に、ECM8000のマイクセッティング。
DCX2496のオートアラインでディレイの設定を行いました。
DCX2496のオートアラインは2㎜単位なのですが、これが左右共に280mm(3156)となり、ぴったり一致してしまったのには笑ってしまいました。
やっぱり厳密にマイクセッティングをおこなうとこういうことも起こるのかと。

オートアラインが終わると、ECM8000をDCX2496から初期化したDEQ2496につなぎ変えます。
DEQ2496にピンクノイズを発生させ、RTAで監視しながらDCX2496でマルチアンプのレベル調整を行いました。
低域端と高域端がやや落ちているので帯域別のイコライジングを使いそれぞれブースト。
左右別にほぼフラットな特性を作ります。

今度はDEQ2496のAUTO EQを使用して左右別に全帯域をフラット化しました。
これで25Hzから20kHzまでフラットになりました。
最後に"ORIGINAL"、"LV2"、"LV3"、"CLEAR"の4種類のPEQ設定をメモリしました。

やっぱりツィーターがあるとないのとでは雲泥の差です。
マンタレイホーンとバイラジアルホーンの夢のコラボレーション。




これで黄色いホーンシステム、DIYホーンシステム、そしてこの改造ALTECシステムの3つのシステムは、同じPEQ設定になりました。
同じバランスで鳴っているのに音は違います。
各システムの規模の差や個性が感じられて本当に面白いです。

改造ALTECシステムとの暗闘は2018年の11月ごろから始まり、これで一応の完結をみました。
素晴らしい音に仕上がり、文句のつけようがありません。
寝っ転がって聴いていても音楽が素直に体に入ってきて、オーディオのことを意識しないですみます。
ヨッフムのベートーヴェンの一番と二番、それからベートーヴェンエディションのDisc12、コリオラン序曲やオルガン曲を楽しみました。