以前、オーディオとの馴初めを少し書きました。
秋葉原をぶらつく小学生は、豆電球やその他の電気部品などを見て回るのが好きでした。
何に使うのかわからないのに、姿かたちがカッコいい部品があると立ち止まってじっと見る。
小さな部品屋の棚の上の方にナショナルのゲンコツやパイオニアのロクハンなどが並んでいて興味をひきました。
ほどなくスピーカーユニットに興味を持って専門店に入り、釘付けになったのがD130。
他のスピーカーユニットがすべて霞む。
いや、スピーカーユニットを超越した何か、という感じだった。
その後、ボイスコイルがアルミ線であることを知り、エナメル線じゃないことに驚いた。
デザインだけでない何かがあるような気がした。
プロシリーズが出て、2135って半端な型番になったことを知ったときは、身内が侮辱されたような気にもなった。
オーディオが華やかになるにつれて秋葉原の街は変わっていってしまいました。
1975年ぐらいには家電店が増え、静かな部品屋のおじさんおばさんを押しやっていったように思えた。
もともと自作というか不思議なパーツが好きだったので、秋葉原が変わっていくのが面白くなかった。
ガンガン音楽を鳴らす家電屋には地方出身者のそして今思えばおそらくは高卒ほやほやの店員さんが増え、秋葉原はシロートの街になってしまった。
日本の衰退を招いたのはクロートの街を失ったからかもしれないなと思っている。
あれは創造を味わうことができる街だった。
悪貨は良貨を駆逐する。
残念至極でございます。
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