2025/06/30

HONDA CB1000F



京都なんぞに旅行してお寺巡りなんかすると、やっぱりというかなんというか物欲について考えちゃう訳だ。
欲しい物があるから窃盗をはたらく、そういうのがダメなのは分かるのだが、では、そうではない物欲、自分の場合について考えてみる。
オートバイの場合は、つらつら書いてきたようにメリットだらけでデメリットはないような気がする。
妻と知り合うきっかけもバイクだったしな。
カメラ機材の場合、これはデメリットを考える以前に、つかった金額がしょぼすぎるというか、そろそろ本気の機材を購入した方がいいのではないか。

そして、オーディオの場合である。
これはメリットが超デカかったな。
黄色いホーンのホームページを見て声をかけてくれたダブルウーファーズの方々からオーディオ以外のことをいろいろ学べたのである。

まずは車である。
彼らが高級車の購入について話しているのを横で聞いていた。
高級車なんだけどその中古車を買い替えて楽しんでいるのである。
なるほどという訳でBMWのV12の格安のを入手し、その後も高級車三昧なんだけど価格的には分相応な中古車生活を送っている。

次は子供の進路。
医学部の話を聞けた。
医者の世界とは全く無縁だったので、医大もピンキリであることを初めて知った。
そこで調べてみると、超一流は無理でもそのすぐ下なら子供の偏差値で十分入れることが分かった。
それに理由は不明だが偏差値の高い医大ほど学費が安いのである。
子供に進路を尋ねてみるとアニメーターになりたいと言ったので、それなら手塚治虫氏のように医者になった後にアニメーターになりなさいそうしなさいと言ったのである。
で、見事現役で合格、留年することなく卒業し、今は大学院に通っている。
将来、アニメーターになるのかは俺の知ったことではない。

というわけで、オーディオへの物欲がオーディオのホームページの制作につながり、それが高級車とかお医者様につながったのである。
親しくもないヒトに、趣味はオーディオだよん、なんて恥ずかしくて言えないけれど、やっぱり福を運んでくれたオーディオに対する物欲には感謝しかないな。



2025/06/29

HONDA CB1000F



バイクが好きになったのは小学生のころだ。
それが、仮面ライダーとかそういうヒーローものからではなく、なんとカブとかメイトが好きだったのだ。
カブなんかに乗っている大人が近くにいた訳でもないのに、不思議とひかれていたのである。
で、カブやメイトのプラモデル、いや、お菓子のおまけのような簡単なキットみたいなのがあって、それを組み立てては眺めていた。
これも奇妙な物欲の発動だったのだろう。

それから妙なことに、当時でもカブとかがカッコいいとは思っていなかったのである。
だからというか、スーパーカーブームとかがやってきても興味を示さなかった。
車が嫌いというのではなく、興味の対象外だった。
カブなどが好きというのは、一般的なカッコよさ以外の何かの要素に反応していたからなのだろう。

そして、もう一つ不思議なのは、カブに乗りたいというのではなく、カブそのものが好きだった。
カブを眺めながら、それに人間が乗っているところを想像したりしない。
カブの外観に興味を持っていたということになるのだが、カッコいいとも思っていないわけで、やっぱりかなり変だ。
スピーカーユニット好きといい、あのころの俺、一体何を考えて生きていたのやら。



2025/06/28

HONDA CB1000F



このブログを読んでいる世代の方なら御厨さと美氏をご存じだろう。
裂けたパスポートとかイカロスの娘がamazonのkindleで無料で読める。
そうした漫画の中には、海外生活、海外でのドライブ旅行やスキー、軽飛行機や大排気量オートバイの操縦などが描かれている。
このうち軽飛行機を除いては、やってみることができた。
直接的な影響ではないとは思うが、そうしたことになんとか手が届きそうになったときに、最後の一押しが御厨氏の漫画への好意だったような気がする。
だから感謝している。

あてのない気ままなひと月半のヨーロッパドライブとか、イエローストーンを含む西海岸周辺の国立公園を10日から2週間かけてドライブ旅行するというのを何度も何度も繰り返すというのは、車のメカの知識やドライブの自信がないとできないだろう。
オートバイとの付き合いで身についたことがこうした行動を支えているわけだ。
裂けたパスポートの中で、女の子がオートバイの旅先でパンクに見舞われるシーンがあるが、そういうのが少しずつ人生を鍛えてゆくのかもしれない。
オートバイへの物欲があってほんとに良かったと思う。




御厨氏の連載ではなく単発の漫画の中に、こういうのがあった。
記憶が定かではないのだが、リタイヤした記念にオートバイを始め、250CCのイタリア製オートバイを購入してツーリングに出る。
そして、若者のグループと出会い一緒にしばらく走っていると、峠道ではらんできたダンプと接触し、足を骨折してしまうという話だ。
このオートバイ、確かアエルマッキだったと思うんだが、違ったかな。

まあいい。
御厨氏がこの話を否定的に描いていたのかはおぼえていないのだが、そうだな、俺は否定的には考えないな。




2025/06/27

HONDA CB1000F



まあ、今更バイクを買ってみてもあの頃は戻ってこないと、そう考えると大変残念な気持ちになる。
物欲というのは、その向こうに何がしたいのか、というのが見え隠れするから面白い。
バイクを持っていない頃は、こういうので遠くへ出かけるとどんな気持ちになるのだろうか、という興味があった訳だ。

何をしたいのかと改めて自問すると、普通はなかなか答えられないんじゃないのか。
しかし、欲しいものは何かと自問すると、その答えを見つけやすいようにも思う。
絵を本格的に描き始めたのは最近のことだが、それ以前は変な物欲の発動があった。
突然というか発作的に、文房具店でクレヨンや色鉛筆、スケッチブックなどを購入するのである。
数年に一度という頻度だったが。
それで、自宅に戻って絵を描いてみるのだが、これが面白くないというか、描きたい対象もないのにどうしてこんなものを買ったのか分からないという変な気分になった。
でも、こうして絵を描くようになったのだから、そういう物欲の発動と付き合っていたのは良かったのではないかと、今はそう思う。
まあ、お買い物中毒みたいになるとみっともないが、金がないからその心配はないな。




2025/06/26

HONDA CB1000F



近日発売予定だそうだ。
昔、同じような銀青のCB750FZに乗っていたのでとても懐かしい。
モラトリアムというか、様々な方に親切にされて、今となっては奇跡とも呼べる夢のような時代だった。
ツーリングでは宿なんかとらず、ツーリングバックを枕に路肩ですやすや眠っていた。
バイクばっかり立派でピカピカの、貧乏を絵にかいたようなヒトでした。




ホンダと言えば、先日、発射台にしずしずと戻ってくる再使用型ロケットの試験を一発できめて、いやぁ、感心したよ、というか感動したよ、ほんと。
ヤマハもなにかやってみなよ。




2025/06/25

Nikon V2



野鳥を探し回るという探鳥をやらず、散歩で偶然出会ったのを撮るだけなので種類が限られる。
そうした中でイソヒヨドリは比較的撮影回数が多い方だ。
とは言え、光の状態で雄の青色の印象が変わるので、なかなか難しいのである。
その発色と瞳の写り込みがうまくいった一枚だ。




V2  70-300  ISO 360  1/250sec  f/5.6  300mm  hand-held




2025/06/24

Nikon V2



散歩でよく出会うのはホオジロである。
遠目にはスズメに見えるのだが、すぐ逃げないのでそれと分かる。
撮影してみると、なんだかカイゼル髭に見えてくるから不思議だ。




V2  70-300  ISO 160  1/400sec  f/5.6  300mm  hand-held





2025/06/23

Nikon V2



いつもの湖散歩である。
暑くなってきたので、この涼しいコースばかり。
このところ出会うのはこのアオサギさんである。
ここを縄張りにする同じ個体だと思っていたら、今日は二羽いた。




V2  70-300  ISO 160  1/500sec  f/5.6  300mm  hand-held



Nikon Z9を購入してはどうかと色々調べていたら、この方のブログを見つけた。
ニコンの写真教室の講師もしているようなのだが、写真がさっぱり売れないらしい。
まあ、売れることと写真のそのものの価値は異なる。
あまり気落ちしないことだ。




2025/06/18

DIY ART "Four Eyes Dragon"



龍の絵はまだまだかかるように思うが、峠を越えたような気がしている。
それもあって、やはりここは虎の絵も描くべきではないかとスケッチを描いてみた。
構図もよく出来上がりも期待できそうなので、昨夜、パネルを12枚発注した。
これで四曲一双になる。



D800  24-70  ISO 400  1/100sec  f/8  24mm  hand-held




2025/06/10

DIY ART "Four Eyes Dragon"



ところで、龍というのは想像上の動物というか怪物である。
図説 龍とドラゴンの世界という本には、権力の正当性を証明するための象徴として権力者が龍を利用したと、政治学の授業のような解説があった。
まあ、そんなことはどうでもいい。
画家にとっての問題は龍のディテールである。

京都国立博物館の説明にこんなのがあった。
"紀元前2世紀末の『淮南子(えなんじ)』という書物には、飛龍(ひりゅう)・応龍(おうりゅう)・蛟龍(こうりゅう)・先龍(せんりゅう)がおり、これらからそれぞれ鳥類・獣類・魚類・甲殻類が生まれたとあります。つまり龍はあらゆる動物の祖であり、造物主たる神のような存在であったのです。そのためでしょうか、龍の姿は「九似(きゅうじ)」といって、角は鹿、頭は駱駝(らくだ)、目は鬼、項(うなじ)は蛇、腹は蜃(みずち)、鱗(うろこ)は魚、爪は鷹、掌(たなごころ)は虎、耳は牛に似ていると言われます。まさに人間の創造力のなせる技です。"

とりあえず、耳は描かないとまずいだろう。
耳は牛、とあるが、この牛の耳をネットで色々見てみたが呑気そのもので実につまらない。
好きな曽我蕭白の雲龍図や俵屋宗達の雲龍図屏風を見ても、なんだかなぁというかんじだ。
困ったときは陳容の九龍図巻であるが、段々アホらしくなり、オリジナルでいくことにした。

次は、鱗である。
京都妙心寺の狩野探幽の雲龍図の解説の看板には魚じゃなくて鯉って書いてあったような。
あと、髭はナマズとか書いてなかったか。
しかし、鯉とかナマズとか、そんなもの可愛らしすぎて怪獣の外装としてはお話にならんと思うのだ。
魚類から離れるとワニ、蛇、亀、果てはアルマジロ様やセンザンコウちゃんとか、なんだか訳の分からんのまで出てくるが、やっぱりここはワニじゃないかと。

で、ワニの鱗というのは、一枚一枚の魚のような鱗ではないようだ。
ワニ革の裏側には鱗板骨というのがずらっと並んでいるそうで、非常に硬いのだそうだ。
これなら龍の装甲になりそうだ。
しかし、ネットでワニさんの鱗のお姿を拝見すると、これが四角かったり丸かったりと実に多様な外観を呈しており、胴体、しっぽ、手足でも全然雰囲気が違い、実にやっかいである。
それから、ワニの鱗模様は頭部にほとんど存在せず、つるっとしていることも初めて知った。
結局、鱗問題も段々面倒になり、やっぱりオリジナルでいくことにした。

目玉が4つあるのはちゃんと理由がある。
四つ目の龍は、ティラノサウルス等の獣脚類の頭骨の化石を見て連想した。
これは小学生のころ、そうした化石の頭部に沢山の空洞があるのを見て、これはきっと目玉が沢山あったのかもしれないと思ったからだ。
しかし、昔の龍の絵にこうした四つ目の龍がないことから、龍は獣脚類の化石から連想されたものではないと思う。
おそらく、wikiにあるように大型のワニからの連想だろう。




2025/06/08

Nara and Kyoto



入江氏愛用のカメラの続き。

"ヴェスト ポケット コダック
1912年、イーストマンコダック社より発売され、入江が17歳の頃、長兄より譲り受け、初めて手にしたカメラ。
この1台のカメラが、入江を写真の道へ歩ませる契機となった。
現在、このカメラで撮影されたフィルムや作品は戦災等により失われている。

ローライコード
戦前より使用していた二眼レフカメラ。
1940年の世界移動写真展で一等を受賞した「文楽」のシリーズをはじめ、山岳写真(戦災や焼失)や大和路の撮影をはじめた頃に使用していた。
6x6判で、初期のモノクロ作品の多くをこのカメラで撮影している。

ライカ M3
35ミリの大和路モノクロ作品の多くを撮影したカメラ。
このカメラは、1954年のフォトキナ(ドイツでか開かれる世界映像見本市)に発表され、ファインダー及び距離計が当時のカメラに比べて特に優れており、戦後のライカ黄金時代をもたらしたといわれている。"




なんだ、入江氏もM3でしたか。
カメラバカにつける薬の中で、ライカ警察(特高)とかツァイス信者というのが登場する。
ルールを守るのがマニアの証なのかは知らんが、それで楽しいのかね。
オーディオでも結構いるんだ、ケーサツとか信者とか。
まあ、どうでもいいが、ケーサツや信者を名乗るなら、少なくとも青年期にその製品等がセンセーショナルなデビューを果たし、その熱気を肌で感じつつ、それにムネアツの恋しちゃったって経験がないと認めらんないな、いやまじで。
ライカM3は71年前だから、ケーサツ諸氏が18歳の頃だとすると、そのセーネンはいま89歳ということになる。
(おい、ウェスタンエレクトリックって1930年代ってか。全員あの世幸之助だな。)
だからライカを若いのが語っちゃっても、そりゃ他人の受け売りだよねって、ぜんぜんまったく説得力ないなぁ。




2025/06/06

Nara and Kyoto



入江泰吉記念奈良市写真美術館に展示してあった入江氏愛用のカメラ。
それぞれのカメラについて説明があり、それを書き出してみた。
なお、リンホフに装着されていたレンズはいずれもニコンの大判用。

"ハッセルブラッド 2000FC/M
大和路の風景、伝統行事、万葉の花など幅広く撮影に使用されていたカメラ。
行事や万葉の花など、一度の撮影で多くのフィルムを使用する場合などに使っていた。

リンホフスーパーテヒニカ
主に風景の撮影に使用していた。
リンホフ社製のテヒニカシリーズはリンホフの代名詞ともいえるフィールドカメラで、コンパクトな設計の中に充実の機能を備えていた為、入江をはじめとするプロカメラマンが愛用していた。

リンホフカルダン BI-SYSTEM
奈良大和路の仏像や懐石料理「吉兆」の撮影で使用された。"




新橋や銀座の中古カメラ店めぐりを思い出すなぁ。
こういう雰囲気が好きなんだ。
シノゴには手が届かなかったけどタチハラは魅力的だった。
金具、木の種類、蛇腹の色なんかを選べるから、あれこれ考えていたな。





2025/06/05

Nikon V2



庭の隅に千円の小さなトロ舟を置いた。
野鳥の水浴び用である。
早速やってきたのはガビチョウである。
花桃の枝で長々と羽を乾かしていた。
ベランダの植木鉢を一つ一つ見て回るという妙な行動をとる庭の常連さんである。




V2  70-300  ISO 800  1/125sec  f/5.6  300mm  hand-held


目のあたりに小枝があり、当然AFをまともに合わせることはできない。
足に焦点を合わせて撮影したらうまくいった。




2025/06/03

Nara and Kyoto



入江泰吉記念奈良市写真美術館に収蔵されている東大寺戒壇堂の広目天像である。
正面からのコピーのような撮影は禁止されているので斜め方向から撮影したのであるが、広目天は枠の縁越しにこちらを見据えているような感じがする。
私の中には邪念や邪心が渦巻いているのでおそろしく感じる。




D800  28-300  ISO 1600  1/20sec  f/5  78mm  hand-held