"ベースになる2ウェイか3ウェイのシステムを作り、それに一つずつユニットを加えてゆくといいよ作戦"は、まだ発動していません。全部のユニットを鳴らしておきたいですし、新しい音に惹かれているからです。それから、もう少し調整の練習もしていたい。自信のない手つきでDCX2496の設定を変更し、そのたびに変わる音に耳を傾け小首を傾げ、こんな感じかなぁと不安げに満足するとその設定をメモリーします。しばらくそのまま聴いて、やっぱり変かしらとまた新たな設定を作り始める・・・
そんなメモリーがいくつか出来上がったところで測定してみるとフラット・・・ではないです。しかし、ここで元気よくフラットにしてしまうと調整のやり直しが測定のやり直しを招くという無限ループに陥ってしまうので、おおまかなバランスをそのままに、わずかに残っている定指向性ホーンのかまぼこ状の特性や部屋のクセのようなものを少しずつイコライジング。すると、あいまいな音が消えて全体が引き締まってきます。
新しい音の傾向は、鮮明、重厚、強靭、そして時々凶暴です。リラックスできるような雰囲気は皆無。その代わりオーケストラが楽しめます。これは一塊になりがちな低音パートがよく分解するから。この甘さがなくクリアな低音は旧システムからは聴けなかったので、おそらくPD.2450の仕業でしょう。低音の甘さが消えたと言うよりも、旧システムの低音に甘さがあったことを気付かされました。
またPD.2450のパンチ力はヘビー級です。猛烈に力があって重い。時として再生音楽の範疇から逸脱してしまうような凄まじさ。この打ち出されてくる低音エネルギーをどの程度抑え込むべきなのか、これがいまひとつ分かりません。だいたい低音の調整は昔から苦手なのです。
それに一番いけないのは、苦労して作った新しいウーファー部が鳴り始めるとうれしくなってしまい、ついつい"低音主義"のバランスにしてしまうことです。そのあっぱれな言い訳は"エージングを早く終了させるため"。さらに愚かなのは、そうした異常なバランスが際立つ"低音てんこ盛りCD"ばかりに手が伸びるということ。でも、これはやめられない至福の時間でもあります。そして、一過性ではなく時々再発するから困ったものです。
初期調整ではっきりと分かったことが2つありました。まず、強力な業務用ユニットを集めるとこんな音になっちゃいますよ、ということ。それから、システム全体の音に対して黄色いホーンの2360A+2446Hの支配力が相変わらず大きいことです。新しいシステムと仲良く暮らせるようにのんびりいきましょう。
※2008年5月22日、とうとう10万アクセスを超えました。ありがとうございます。これからもどうぞよろしく!
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