2018/11/13

Fat Biking



最近、ファットバイクを入手して有頂天。
このタイプが自転車趣味の終着点になるかもしれないなどと、大変な気に入りようです。




ファットバイク入手の少し前、改造ALTECシステムと共に暗闘の日々を送っておりました。
発端はこう。
このシステムが置いてある部屋は来年リフォームする。
壁紙の張替えとフローリングの重ね張りを予定。
このため、システムを部屋から一旦出さなければならない。

改造ALTECシステムの音出しは2008年11月26日。
10年経った。
これで慣らしも終わり、これからは本格的に運用するという、そういう段階を迎えたわけです。
しなければならないのは、AVアンプからマトモなパワーアンプに変更すること、それからチャンネルディバイダーもマイナーチェンジしたDCX2496に変更したい。
しかし、どうせならシステムを部屋から出す際にスピーカーユニットを交換してみてはと考えた。

現在使用しているALTECのユニットは、3156と291-16K。
しかし、828に使うのであれば515系を使用したいというのが健全なマニアの願いというものでしょう。
また、291-16Kではなく、これも288系を使用したい。

そこでGPA社の515-8Cと288-8Hを購入してみてはどうか、と考え始めた。
それなら懐古趣味的なユニットというか、アルニコ磁石だし、マニアを気取れるでしょうが、やっぱり。
しかし、ここにきてサヨナラする予定の3156について何故だかもう一度調べてみた。

まず、ボイスコイルの材質があいかわらず不明。
アルミなのか銅なのか、はたまたクラッド線なのか、それがカタログに書いてない。
ALTECのカタログには、たいていというかほとんどアルミ、銅、クラッドの別が書いてある。
なのに、3000番シリーズにはその表記がなく(見落としているのかもしれないけど)、"super High-power, high-temperature voice coils"とか、"an exceptionally high power voice coil"などと惚けた表記になっている。

こういう場合、efficiency (no)の数値を見てみる。
3156の場合、これが4.4%なのです。
これでは何も分からない。

JBL D130はアルミボイスコイルで6.7%、一方、銅ボイスコイルの130Aは7.7%。
銅のほうが当然効率が高い。
効率以前に、銅ボイスコイルというのは低域側に独特の聴き応えがあるという特徴がある。
なんて表現したらいいのか、そう、"体重の乗ったいいストレートだ"、というようなグッとくる強さを感じる。
この手の有名なユニットとしては、2220と515をあげれば十分だろう。
こんな具合に聴き応えがあるもんだから、サブウーファーがなくても何となく満足させられちゃうという、そういうユニットだ。
菅原正二さんのサブウーファー導入記を読んで納得した。

理想を言えば、アルミボイスコイルのウーファーに銅ボイスコイルのサブウーファーという組合せだとは思っているけど、ほんとにそうなのかは分からない。
しかし、できればそうしたい。
828に組合わせるアルミボイスコイルと言えば、515-8/16Gと515-8GHPがある。
515シリーズの最後に出現したこれらユニットは、それ以前の515シリーズが全部銅ボイスコイルだったので突然変異種と呼べるかもしれない。

515-8Gで思い出すのは、アキュフェーズ社の会長、春日二郎氏と、同社長の出原真澄氏です。
それぞれ515-8Gを4発と2発、フォステクスのサブウーファーと組合わせておられました。
GHPではなくGを使用しているところから見て、お二方ともGHPの音も知っているのだろうな、と思ってます。
※出原真澄氏は515Bでした。ごめん。

515-8GHPはホーンロード用のユニットであり、ALTECが製造したもっとも強力なユニットである、というのをALTECのカタログで読んだ覚えがあります。
実際に、515-8GHPの効率はアルミボイスコイルにかかわらず8.6%あり、その代わりXmaxは0.12インチと小さく、ショートボイスコイル?としてはボイスコイルの高さ寸法がぎりぎりなのかもしれません。
似た感じのユニットとしてはE130になるでしょう。

そうすると515-8Cでオタを気取ってる場合じゃなくて、ここはやっぱり515-8GHPをお迎えしたいと。
ならばドライバーも288-8Hじゃ生ぬるい。
これはショートスナウトの399-8Aにしないと消滅してしまったALTECに申し訳が立たない…
などと訳の分からないことを考え、これですっきりと方針が定まった。

という次第で、最後に3156と291-16Kを再調整して納得の音を出してサヨナラしようと暗闘を始めたわけです。
で、どうなったかというと、やはりこれが最後と思うと真剣さが半端ない。
システムもそれにどんどん応えるものだから、これはもう際限なく調整が続くことになる。
全帯域のイコライジング、帯域別のイコライジング、マルチアンプのレベル調整、が何度も何度もくり返されやりなおされ、音が練り上げられてゆくのが分かる。
やがて0.5dBの上げ下げが0.3dBの上げ下げになりそうになったところで一旦やめました。

何故って、3156と291-16Kのままでも、まだまだ可能性があることが分かったから。
こういう場合は動かないのが吉。
515-8GHPと399-8Aは先の楽しみにとって置くことにしました。
う~ん、お粗末。