VPC1の鍵盤の感触は、押し込んだ感じが深く、強弱がつけやすいです。
MP9500の鍵盤に比べると雲泥の差。
さらに、Ivory2 American Concert Dは弱音が大変美しく、VPC1の鍵盤とあいまってpやppが楽しく演奏できます。
ヤマハCP4と比べたいところですが、ここ数年、CP4は子供に独占され独立したときに持っていってしまったので、その感触を忘れてしまいました。
VPC1やCP4はかなりピアノの鍵盤の感触に近いところまできましたが、いずれもあと一歩という点では同じだと思います。
Ivory2 American Concert Dを選んだのは、価格がリーズナブル、PCM音源、驚異の20レイヤーというのもありますが、なんと言ってもスタインウェイのDモデルだからです。
なんでDなのかというと、そりゃDだからです、って答えるしかないでしょう。
パラメータをいじらず素のままで弾いても、スピーカーが尋常ではないせいもあるのかもしれませんが、ものすごく生々しい音で鳴ります。
というかこれはもしかするとナマ以上なのかもと誤解させてくれるほどです。
ピアノ以外の音を弾きたくなったときには、VPC1にMOX6をMIDIケーブルでつなぎます。
そして、DEQ2496のI/OボタンでMOX6のアナログ入力を選択します。
MOX6で使用する音色はハープシコードやパイプオルガンが多いですが、懐かしいDX系の音色もよく弾きます。
大昔の話ですが、DX7の音を初めて聴いたときは、その華やかさというか鮮やかさに唖然としました。
そして、これがデジタルの音なんだ!と強烈な印象を持ちました。
その後CDが出現し、CDの音の悪さを体験することになりますが、DX7の音というかデジタルの本来の力を信じていたため、デジタル全否定にはならずにすみました。
悪戦苦闘しながらも最後まであきらめずデジタル機器を使いこなして8ウェイマルチアンプや7ウェイマルチアンプシステムをまとめることができるようになったのも、こうした経験が大きいと思っています。
DX系というと、購入できそうな価格だったTX81Zを思い出します。
結局手に入れることはできなかったけど、デジタルには価格があまり関係ないなって思わせてくれた最初の機種でした。
ベリンガーの2496シリーズを信頼しているのはTX81Zの好印象の影響?
いや、単に1U機材に対する偏愛のような気もします。