2025/11/20

Ibanez SRH500F



SRH500Fを弾いていると、本格的な楽器をやってる感じがする。
ピアノやサックス、フレット付きのベースなら、誰でもすぐにドレミファソラシドは発音させることができるが、フレットレスだとそうはいかない。

ところで、楽器をやってみたいとは思っているものの、懸案事項フォルダーに入ったまま長期保存状態になっている方にアドバイス。
例えばクラシックピアノの場合、一般的にはショパンを弾けるようになるというのが、暗黙のというかなんというか、目的になっているような気がする。
しかし、ショパンは好きではない。
ドビュッシーとサティが好き。
まあ、この二人のは全曲自分なりに弾きこなしてみたいと。 

夏目漱石のケーベル先生という短編があり、まあ短いので読んでください。
"先生は、ただ自分の部屋で自分の気に向いたときだけ楽器の前に坐る、そうして自分の音楽を自分だけで聞いている。"
お年を召してからは人前で弾いてカッコいい姿を見せるとか、そういうことではないから、そこのところはお間違いのないよう。

ショパンとか人前で弾くとか、そういうのからいったん離れてみると、楽器を弾く目的というかイメージがリアルになるんじゃなかろうか。




弾いてみたい曲というのはありますか?
これが弾けたらいいなぁ、という曲があったら、それがあなたにとって音楽に導いてくれる"大切な一曲"です。
私のピアノでは、その一曲はアラベスクの1番でした。
いきなりは弾けませんから、少しづつ基礎から積み上げないとです。

これね、大切な一曲があると練習が続けられるのだよ。
この曲が弾けたらもう人生に悔いなし、なんて曲の存在はものすごいエネルギーを秘めているわけだ。
それはその曲が素晴らしいからエネルギーがあるのではなく、あなたが弾いてみたいと思った瞬間にエネルギーがその曲に充満するのである。

楽器は簡単ではない。
しかし、ぜんぜん無理という話でもありません。
何故ならあなたは今5歳児だから。
5歳からピアノを始めて、17歳まで12年間練習したら、これは凄腕になる。

1年練習しても6歳児だから絶望しなくてもいいよ。
だんだんうまくなって、ある日、意識しなくても指がかってに動くようになり、自分自身の進歩に驚くことになる。

難曲でなければ5年後には弾けるはず。
大切な一曲がケルンコンサートだったら楽譜があるわけだし、最初の魅力的な2分間ぐらいなら5年後じゃなくても十分いけると思う。
それに、5年なんてあっという間さ。
ぼやっと聴いているのと弾けるというのでは、人生の喜び、満足感は比較にならない。

練習はほどほどに。
楽器のやり過ぎは体を壊す。
サックスなら口を壊したり、ピアノやベースなら腱鞘炎になる。
しばらく練習できなくなるから気をつけようね。



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