2004/03/06

幸せの黄色いホーン 26話 第1系統の調整(2)



D1000の5素子のパラメトリックイコライザをいじっている内に、1kHzから2kHzのあたりを抑えると、音の輝きやコントラストを適切にコントロールですることが分かりました。

イコライザによる調整は、愛用しているYAMAHAのMU100Bという音源で馴染みがあります。キーボードは、20年ぐらい使っているYAMAHAのpf70という76鍵の電子ピアノです。FM音源の16音ポリ、オモリ付き鍵盤というシロモノです。でも、かなり弾いてるのに故障しらず。こいつを買うためにXS650Specialの車検をあきらめた思い出があり、手放せないままズルズルになっています。

このMU100BのシステムEQも5素子のパラメトリックイコライザです。イコライザで音をガラッと変えることを教えてくれました。以下のような、4種類の設定がプリセットされています。なお、EQ1とEQ5はシェルビングの素子で、他はパラメトリックの素子です。

JAZZという設定では、EQ1が-6dB、50Hz、Qが0.7、EQ2が+2dB、125Hz、Qが0.3、EQ3が+4dB、900Hz、Qが0.3、EQ4が-4dB、3.2kHz、Qが0.5、EQ5が-6dB、6.3kHz、Qが0.7ということになっています。

POPSという設定では、EQ1が+4dB、125Hz、Qが0.7、EQ2が-4dB、315Hz、Qが2.0、EQ3が+3dB、1kHz、Qが0.7、EQ4が-4dB、2kHz、Qが2.0、EQ5が6dB、5kHz、Qが0.7ということになっています。

ROCKという設定では、EQ1が+7dB、125Hz、Qが0.7、EQ2が+4dB、200Hz、Qが0.7、EQ3が-4dB、1.2kHz、Qが0.5、EQ4が+4dB、2.2kHz、Qが1.0、EQ5が+2dB、6.3kHz、Qが0.7ということになっています。

CONCERTという設定では、EQ1が+3dB、80Hz、Qが0.7、EQ2が+4dB、315Hz、Qが0.7、EQ3が0dB、1kHz、Qが0.5、EQ4が+2dB、6.3kHz、Qが0.7、EQ5が-3dB、8kHz、Qが0.7ということになっています。

シンセサイザーでの音作りとオーディオでの補正は異なりますが、シンセサイザーでのEQ調整やLPFのレゾナンスの調整は、結構気楽で楽しいです。それから、YAMAHAのサイトでダウンロードできる業務用機器やシンセサイザー関連機器の取扱説明書は、色々と勉強になります。

話を戻しますと、結局、最低域のブースト、250Hzから500Hzのブースト、1kHzから2kHzの減衰という3素子が、第1系統のシステムには必要だということが分かりました。まだ、2素子が残っていますが、使用していません。それから、2402H-05のコンデンサの容量調整が残っているのですが、これはエージングが落ち着いてからにしようと思います。




2004/03/05

幸せの黄色いホーン 25話 第1系統の調整(1)



2155Hのウーハー部、2360A+2446H、2402H-05という3ウェイの第1系統の調整から始めました。

最初の音が望外に良かったため、測定は後回しにして、遊び半分でイコライザをいじってみました。残念ながら悪くなるだけで良くなりません。なお、ウーハーのディレイを60cmに設定しました。位相は、YSTを含めて全て正相接続の状態です。

駄耳だけではダメだと分かったので、騒音計をマイク代わりに使用し、ホワイトノイズとFFTソフトにより測定しました。70Hzぐらいから下が出ていません。それから、250Hzから500Hzが盆地状にへこんでいます。2360A+2446Hと2402H-05のつながりは良さそうです。

測定結果を踏まえて、250Hzから500Hzをイコライザで6dBほど上昇させました。すると全体の印象が穏やかになりました。それから、チャンネルデバイダーでハイ側のレベルを落として、相対的にロー側のレベルを上昇させることにしました。また、イコライザで最低域を6dB程度ブーストしました。

何週間かこの状態で聴いてみたのですが、最初の音の方が良かったように思われるので再度調整しました。少し低音がモコモコしているようなのです。あれこれいじっている内に、この原因がチャンネルデバイダーでハイ側のレベルを遠慮したことにあることが分かりました。ハイ側のレベルを上げてゆくと、モコついていた低音がすっきりし全体の鮮やかさが戻ってきました。

さらに、この状態で何週間か聴きました。この状態は、最初の音よりも改善されている。しかし、イコライザで最低域をもっとブーストするとどうなるのか、ということに興味がでてきました。

さっそく60Hzぐらいから下を11dB程度ブーストしてみると、最低域は出ないものと思っていた2155Hのウーハー部から、豊かな低音が出てくるようになりました。ただし、100Hzぐらいを持ち上げてしまうと、低音がもたついてきます。最低域のブーストはタブーのように思っていたのですが、ウーハーとアンプに余裕があれば問題はないわけです。ともかく、この最低域のブーストは効果絶大、というか、音の重心をぐっと下げてくれました。変な表現ですが、38cmウーハーに期待する低音というものを出すことができたようです。

ここまでやってみて、デバイダとイコライザの働きの違いが分かってきました。ほんのわずか設定を変えるだけでシステムが敏感に反応するので、コントロールしている実感があってうれしいのですが、これが結構疲れます。それから、2155Hのネットワーク駆動+イコライザ抜き+測定なし、という以前のシステムが、スイカ割りのようなものだったことを知りました。