46cmと背面開放型の組み合わせに興味を持ったのは、ステレオサウンド誌の別冊のビンテージユニット特集を読んだためです。背面開放型の小さな箱と組み合わせたジェンセンのHF18(励磁型46cmフルレンジ)の解説から、これはいいかもしれないと思ったからです。この大昔のHF18の中古参考価格は一本48万円と記載されていました。
長岡鉄男氏はこんな風に背面開放型を解説しておられました。「小口径ユニットを大きな平面バッフルに取付けても低音は出ない。なぜなら空振り現象があるから。46cm以上の大型ユニットなら裸で鳴らしてもある程度低音は出る。空振り現象が少なく、ユニット自体がバッフル板の役目もするから。」だそうです。
1808-8SPSが届くとその箱に大きな蜘蛛が描かれていました。ユニットの磁気回路の裏側にも。コルゲーションがないコーン紙は真っ黒でなかなか精悍。エッジはウレタンではなく布を基材にしたものです。
同包されていたスペックシートには、トラディショナルな構成を備えたユニットであると記載されていましたが、現在の46cmウーハーとしては例外的に実効質量が小さく、わずか106.7gしかありません。JBLの46cmフルレンジユニットのK151とE155が共に125gです。また、サブウーハー用46cmウーハーの実効質量は通常140gから200gぐらいです。
フロントマウント用のガスケットと取付け用ネジは付属していませんでした。それに、フレームはアルミ地肌のままで仕上げもあらいです。しかし、値段が値段ですからこれでいいでしょう。ガスケットを包装箱のボール紙から作ろうか、と思ったのですが面倒なのでやめました。こうしたこともあろうかと取付け用ネジやワッシャ類をちゃんと買っておいたのですぐに取付けることができました。さあ、音出しです。