2004年12月27日の夕方、やっと音出しになりました。ローライダー18のユニットを購入したのは8月半ばでしたから、例によって5ヶ月ぐらいモタモタしていたことになります。その間何をしていたかというとサボっていたわけで、箱の製作時間はのべ3日程度のものでした。楽しみながら作業を進めることができたものの、箱が重くて一人で作るのは限界という感じです。
設定は以下のようなものでした。ローライダー18と2446Hとのクロスオーバーは500Hz(18dB/oct)。2446Hと並列に接続されている2402H-05のフィルムコンデンサの容量は2.47μF。ロー、ミッド、ハイは全てアブソリュートでの正相接続。ロー側のディレイは60cm、EQ等の設定はしていません。チャンネルデバイダはSH-D1000+EQCDソフト、ロー側のアンプがEP1500、ハイ側のアンプが222ESJです。もはや意味がないように思えたのでサブウーハーのYSTは接続していません。
音出しをしてみると低音が硬く、ドンというような詰まった音でした。最低域のノビもなく分解能が低いです。これはエージング不足が原因でした。外出するたびにウーハー部だけを駆動して一週間ほど無責任鳴らし込み?を行うと、徐々に低音の分解能が向上し硬さがとれてきました。最低域のノビや躍動感も出てきたので一安心です。測定してみたところ最低域まで十分に再生できていました。
2155Hのウーハー部と比べると、低域の再生能力は大したものだと思いました。2155Hのウーハー部は最低域の極端なブーストを行い、さらに最低域の迫力を補充するためにYSTを約50Hz以下の領域で動作させていました。しかし、ローライダー18は、EQがフラットな設定にもかかわらず十分な満足感が得られます。もちろん、エージングが落ち着いてきたら最低域のイコライジングを行う予定ですが、2155Hのウーハー部に施していたような極端な設定は不必要ではないかと思っています。
2360A+2446Hとローライダー18の相性は悪くないと思いました。46cmウーハーの中低域の再生能力について若干不安がありましたが、エージングの進行に伴い素直で自然な感じになり、こうした不安は解消されました。ローライダー18を裸で鳴らした時のカンが当たっていたようです。このローライダー18のキャラクターは、1808-8SPSと同様に重苦しくなく、その一方、JBLのような細身になりがちな傾向でもありません。素直で癖がないため2360A+2446Hのキャラクターとぶつからないのだと思います。
箱鳴りもありませんでした。箱を24mm厚のシナ合板で製作したこと、24mm×75mm×520mmの補強材を天板と両側板に各2本づつ計6本、24mm×120mm×520mmの補強材を底板に2本配置し、これら計8本の補強材によりバッフル板と背板を連結するように接着したのが効いているようです。
今回、2402H-05のコンデンサ容量を減らしました。これは正解でした。エージングを進めるため大きめの容量(3.47μF)にしていたのですが、これはやはり大きすぎたようです。高域のしなやかさが増し、繊細な感じが出るようになりました。
JBLエベレストDD55000を低域側にシフトしたような構成の今回のシステムは、そういう意味においてオリジナリティがありませんが、長い付き合いになるような気がします。それに、これ以上の大きさの箱を作ろうという気には当分なれないでしょう。エージングにより1808-8SPSのように改善されていくことが期待できそうなので先が楽しみです。