今年はオーディオ歴40周年という節目の年。
しかし、寒いのでホーンの製作ができません、というかサボってます。
そろそろ戦闘を開始せねば。
でもやっぱり寒っ…
ところでJBL HornのカテゴリはDIY Speakerを製作するにあたり検討した資料の総まとめのつもり。
2360A、2392、2332や2352のこと、それからウェーブガイドホーンの理論とJBLのウェーブガイドホーンについて展開しようと思っています。
DDCHの製作時にホーンについてどの程度理解していたのかを記録に残すべきだと。
で、突然話は始まっちゃう。
2360Aは超広帯域の2ウェイ用ホーン。
それ以前のホーンシステムは5ウェイとか6ウェイにならざるを得なかった。
そういうシステムに使用されていたホーンは、必ず特定の帯域でビーム感を生じる。
そのビーム感を生じる帯域をカットするためにその帯域を他のホーンに任せた。
さらにその「他のホーン」のビーム感を生じる帯域をカットするために「さらに他のホーン」にその帯域を任せる…
ホーンがビーム感を生じる帯域を持たない場合、上記のようなホーン補完計画?とも言える5ウェイとか6ウェイのホーンシステムを構築する必要が無い。
指向性云々という以前に、ビーム感を発生しないという性格はホーンシステムの構築において大きなアドバンテージになる。
しかし、2360Aが2ウェイというシンプルな構成の4675のような比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができるのは、他にも理由がある。
指向性というより、音響エネルギーの分布パターンのマジック。
2360Aの場合、水平指向性は90°だから、左右45°の方向において軸上よりも6dB、レスポンスが低下している。
そしてこの6dBのレスポンス低下が生じる左右角度は300Hzから10kHz以上に渡り、維持されている。
ところが帯域によってその指向性パターンは異なっている。
上のグラフはJBL Professional White Paper New 4675C-HF with 2360Bに掲載されている2360Aの水平指向性パターン。
左側のグラフの実線500Hzと右側の実線8kHzを比べてみよう。
500Hzと8kHz、どちらも300°と330°のほぼ中間、30°と60°のほぼ中間で6dB落ちになっています。
これが水平指向性90°を意味している。
ところが、実線グラフの全体の形は全然ちがいます。
500Hzの方は下半分も膨らんでいる。
これは後方(180°の方向)へも音圧が回り込んでいることを示している。
一方、8kHzの方はそうした回りこみはない。
下のグラフ、左側の実線は1.25kHz、右側は3.15kHz。
低域側になるにつれて後方への回り込みが増えてくる。
しかし、6dB落ちの角度は不変であることに注目。
オーディオマニアなら誰でも知っているように低音というのは回り込む。
2360Aの凄いところは、全ての帯域において90°という指向性だけはきっちり守りつつ、その一方、低域になるほど側方や後方への回り込みを増やしているという点。
エクスポネンシャルホーンの低域特性と比べてみると…
カットオフ周波数でがっくりとレスポンスが低下する。
このとき突然指向性がブロードになってしまう。
ダイレクトラジエターのウーファー部とこの手のホーンが聴感的につながらないというのはこれが原因。
低域になるにつれて自然な低音の回り込みを許さないホーンの場合、ウーファー部もホーンタイプにしないとうまくつながらない。
2360Aはダイレクトラジエターのウーファー部と組合わせることができる。
比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができる、とはそういう意味なのです。
500Hz、1kHz、2kHzと等音圧線の分布はそれぞれ異なります。
しかし、-6dBの等音圧線に注目すると、何れの帯域においても、垂直(90°)の方向では20°をやや越える位置、水平(0°)では40°を超える位置を通っていることが分かります。
しかし、寒いのでホーンの製作ができません、というかサボってます。
そろそろ戦闘を開始せねば。
でもやっぱり寒っ…
ところでJBL HornのカテゴリはDIY Speakerを製作するにあたり検討した資料の総まとめのつもり。
2360A、2392、2332や2352のこと、それからウェーブガイドホーンの理論とJBLのウェーブガイドホーンについて展開しようと思っています。
DDCHの製作時にホーンについてどの程度理解していたのかを記録に残すべきだと。
で、突然話は始まっちゃう。
2360Aは超広帯域の2ウェイ用ホーン。
それ以前のホーンシステムは5ウェイとか6ウェイにならざるを得なかった。
そういうシステムに使用されていたホーンは、必ず特定の帯域でビーム感を生じる。
そのビーム感を生じる帯域をカットするためにその帯域を他のホーンに任せた。
さらにその「他のホーン」のビーム感を生じる帯域をカットするために「さらに他のホーン」にその帯域を任せる…
ホーンがビーム感を生じる帯域を持たない場合、上記のようなホーン補完計画?とも言える5ウェイとか6ウェイのホーンシステムを構築する必要が無い。
指向性云々という以前に、ビーム感を発生しないという性格はホーンシステムの構築において大きなアドバンテージになる。
しかし、2360Aが2ウェイというシンプルな構成の4675のような比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができるのは、他にも理由がある。
指向性というより、音響エネルギーの分布パターンのマジック。
2360Aの場合、水平指向性は90°だから、左右45°の方向において軸上よりも6dB、レスポンスが低下している。
そしてこの6dBのレスポンス低下が生じる左右角度は300Hzから10kHz以上に渡り、維持されている。
ところが帯域によってその指向性パターンは異なっている。
上のグラフはJBL Professional White Paper New 4675C-HF with 2360Bに掲載されている2360Aの水平指向性パターン。
左側のグラフの実線500Hzと右側の実線8kHzを比べてみよう。
500Hzと8kHz、どちらも300°と330°のほぼ中間、30°と60°のほぼ中間で6dB落ちになっています。
これが水平指向性90°を意味している。
ところが、実線グラフの全体の形は全然ちがいます。
500Hzの方は下半分も膨らんでいる。
これは後方(180°の方向)へも音圧が回り込んでいることを示している。
一方、8kHzの方はそうした回りこみはない。
下のグラフ、左側の実線は1.25kHz、右側は3.15kHz。
低域側になるにつれて後方への回り込みが増えてくる。
しかし、6dB落ちの角度は不変であることに注目。
オーディオマニアなら誰でも知っているように低音というのは回り込む。
2360Aの凄いところは、全ての帯域において90°という指向性だけはきっちり守りつつ、その一方、低域になるほど側方や後方への回り込みを増やしているという点。
エクスポネンシャルホーンの低域特性と比べてみると…
カットオフ周波数でがっくりとレスポンスが低下する。
このとき突然指向性がブロードになってしまう。
ダイレクトラジエターのウーファー部とこの手のホーンが聴感的につながらないというのはこれが原因。
低域になるにつれて自然な低音の回り込みを許さないホーンの場合、ウーファー部もホーンタイプにしないとうまくつながらない。
2360Aはダイレクトラジエターのウーファー部と組合わせることができる。
比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができる、とはそういう意味なのです。
500Hz、1kHz、2kHzと等音圧線の分布はそれぞれ異なります。
しかし、-6dBの等音圧線に注目すると、何れの帯域においても、垂直(90°)の方向では20°をやや越える位置、水平(0°)では40°を超える位置を通っていることが分かります。