2022/02/25

Audio-Technica ATH-M20x Professional Monitor Headphones (2)



ATH-M20xを購入したのは2020年11月。
amazonで5800円だった。
安価なのとレビュー数が多かったので興味本位で購入したのである。
しかし、これを最初に聴いたときは驚いた。
ナチュラルで好みの音なのである。
MDR-CD900STよりも20xの方をよく使うようになった。

そして先日、JBLの308PMk2を購入し聴いてみると、音の方向性が20xと似ているなぁ、と思ったのである。
さらに購入した305PMk2は、これはこれで別の方向性を持っているように感じた。

さらにその後、サウンドハウスの7300ポイントでATH-M30xを購入した。
20xとの価格差はわずかなので音など違わないだろうと思ったら、これも違う。
どうやって作り分けているのだろう?
面白いものである。

フラットな特性自体は、オートEQやキャリブレーションソフトを使えば容易に手に入る。
昔は大変だったが、現代ではありがたがるようなものではない。
であるから、各社のモニタースピーカーやモニターヘッドホンの機種の様々な音の方向性は興味深い。

DIYホーンシステムは、ラージモニターに属するので小型スピーカーやヘッドホンとは異なる世界ではあるが、上記のような音の方向性は大変参考になった。
やはり、新しい機種で評価の高いものは時々入手して聴いてみるべきだと思った。




「どうだい、308PMk2を聴いてそのバカげた大型スピーカーシステムが嫌になったんじゃないの?」
ふっふっふっ、心配無用である。
マルチアンプの大型スピーカーが小型スピーカーに負けてしまうのは、位相管理ができていないからである。
各スピーカーユニットからリスニングポイントまでの距離を測ったって不思議なことに駄目なのである。
DCX2496などの業務用デジチャンのオートアラインを試すべきだ。
アキュでもいいが、あれは5mm単位なのでDCXの半分以下の精度しかない。
これでその大型スピーカーの前に置かれている小型スピーカーはいらなくなる。
もし、オートアラインの効果を知らないままだったら…考えただけでもゾッとする。



2022/02/24

Audio-Technica ATH-M20x Professional Monitor Headphones



現在、3つのヘッドホンを使用している。
SONYのMDR-CD900ST、あとはオーディオテクニカのATH-M20xとATH-M30xだ。




音楽制作環境を考えた場合、モニタースピーカーやヘッドホンに求められる要素は何だろう。
まず、モニターとしての正確性、フラットな特性が必要だ。
次に、長時間の作業でも疲れないこと。
そして、音楽を楽しく聴けることだ。
上記の3つの要素は相反するものであり、これらすべてを単一の機材でカバーすることは不可能だ。
また、モニターとしての正確性やフラットな特性はミックスダウンやシンセ等のボイスエディットの際は必要だが、それ以外の場面ではそれほどでもない。

そこで役割分担だ。
モニターとしての正確性やフラットな特性はスピーカーよりもヘッドホンの方が実現が容易だ。
この役割にはMDR-CD900STなどを使う。
次に、深夜に及ぶような長時間に渡る作業の場合は、刺激的ではない音のヘッドホンが必要だ。
これはATH-M20xを使用する。
そして音楽を楽しく聴くためには元気のいい小型のモニタースピーカーがピッタリだ。
それにはJBLの305PMk2が好適であろう。
こんな具合に、シチュエーションに応じて使い分けることにより、ストレスなく音楽制作を行うことができる。

ATH-M20xはナチュラルな感触を重視して作られており、モニター用途としては割り切りの良さを感じる。
この20xをベースにMDR-CD900STのような本格的なモニターヘッドホンの方向へ少し振って作ったのがATH-M30xだと思う。
長時間の作業で使用するのであれば、これは20xであろう。
20xがナチュラルと言っても周波数特性が崩れているわけでもなく、細部の描写がいい加減ということでもない。
考え抜かれた絶妙のバランスの音造りだと言える。

ATH-M20xや305PMk2を、従来のモニターシステムを補完するように使用すれば、音楽制作環境はより充実するだろう。
そして近い将来、こうした機種がモニターシステムの新しい音の方向性を作っていくように思えてならない。