2024/12/17

Nara and Kyoto



前述の浄瑠璃寺、紅葉のお庭は大変な美しさだったが、九体ずらっと並んだ阿弥陀如来像も素晴らしかった。
国宝である。
サイズも立派で、なによりその座りの良さというか、デザイン的な重心が低く、どっしりとしたたたずまいがいい。




そして、奥の方へ進んでいくと、これも国宝の持国天像と増長天像があった。
その持国天像を見て、蕗谷虹児の天兵神助を思い出した。




以前、この埴輪の神様の剣が水平に描かれているのを見て大した構図だと感心していた。
何か意味があるのだろうか、それとも構図としての単なるアイディアか、などと考えていたのである。




東から攻めてくるアメリカに対峙するのは東方を守る持国天でなくっちゃという訳か。
持国天の剣が水平に掲げられているのを、この浄瑠璃寺の持国天像で初めて見たのだから今まで気づかなかったわけだ。
まあ、原典があったということで妙に納得しました。







 

2024/12/16

Nara and Kyoto



聖林寺に行ったとき、国宝の十一面観音像のビデオによる説明を見た。
製法についての解説があり、木材を粗削りして観音様のおおよその形を作り、それから木粉と漆を混合したものを塗りたくり、それを形成して仕上げたとのこと。
この観音様、側方から見ると大変すらっとしており、お姿が非常に美しいのである。




お次は、興福寺の国宝館に行ったときのこと。
目玉の国宝が非常に有名な阿修羅像である。
こちらの製法は、ちょっと違う。
粘土でおおよその形を作り、それに麻布を貼り、その麻布に漆を塗って固める。
背中の部分のカチカチになった麻布をくりぬくように切断し、内部の粘土を掻き出す。
それから、強度を持たせるために内部から支柱や板で補強し、切り取った麻布部分を縫合して元に戻す。
最後に木粉と漆を混ぜたものを塗りたくり、それを形成して出来上がる。

阿修羅様の方は補強材を除けばがらんどうであり、だからかなり軽いと思う。
火災の際は担いで持ち出せたので今日にまで健在なのであろう。




DIY Horn Speakerでは、木や粘土で型を作らずにすむ方法を探した。
おかげで気楽に作れたような気がするが、ずいぶん失敗したよね。