2025/01/06

DIY Horn Speaker System



DIY Horn Speakerは黄色いホーンシステムに比べると小型である。
このため同じ土俵で黄色に立ち向かうことは、DIY Horn Speakerの規模では無理である。
それもあって、黄色とは異なる方向、つまり異なる山頂を目指しているのである。
まあ、小型とは言っても壁面に埋め込む必要はないぐらいバッフル面積は広いし、ホーンキャラクターが無いこともラージモニター系の頂点を目指す動機の一つになっている。

7ウェイマルチアンプのモンスターモニターをここまでの音に押し上げたのは、1990年代後半から始まった業務用スピーカー界におけるDSP革命の恩恵を受けることができた、ということが大きいと思う。
このプロ用DSPは"スピーカーユニットの能力を最大限引き出すため"には必須の技術要素である。
タイムアラインメントをオートでできるようになったというのはその最たるものだ。
レーザ測距し距離を手入力していたが、DCX2496のオートアラインを実行すると全てのピントがシャープに合ったように激変した。
複雑怪奇な自作スピーカーの完成度が市販スピーカーのそれを楽々と超えてみせたのである。

また、オートアライン以外にも、DEQ2496のオートGEQや10素子を操れるPEQ、DCX2496の0.1dBステップのレベル調整、入力側のPEQや帯域分割後の帯域別PEQなども非常に効果的であった。
DCX2496やDEQ2496などのベリンガー製品は、ともかく使い方が難解で取説を読んでも理解が難しいことがままある。
しかし、諦めずになんとかモノにしてゆくと音質劣化を伴わない精密なデジタルコントロール技術による新たな地平が手に入る。

まあ、こうして途方もない7ウェイマルチアンプシステムをビシッとまとめることができた。
ここまで来れた、だから、これからも先も努力を続けてゆこう。




2025/01/05

DIY Horn Speaker System



ラージモニターは、録音ブースでの突発的な過大入力によっても故障しない耐入力が必要である。
15インチダブルならそうそうウーファーが飛ぶこともなかろう。
また、ダイナミックレンジが広大である点も、同様に評価できる点であろう。
さらに、大口径ウーファーは空気感の再現に優れており、この能力に欠ける12インチ以下の小口径ウーファーは聴いていてつまらない。
演奏の迫真性、音楽の躍動感において重要な要素だと思う。

ラージモニターは、スイートスポットが広いという利点がある。
ミックスダウンではスモールモニターを使用するのが普通だが、映画音楽など多人数の聴衆を前提とする音楽の場合、ラージモニターがミックスダウンで使用される。
スイートスポットが広いというのは音楽制作現場であるスタジオでミュージシャンが仲間と音楽を検討する際にも重宝する。
厳密に中央に座らないと音の共通認識を得られないというのでは困るのである。

どうだろう、ラージモニターについての理解は深まっただろうか。
俺にとってのスピーカーって何よ、という問いに対して、生音の再現という点でラージモニターはかなり近いものを持っているように思う。