2025/08/26

Behringer A800



A800のスペックは8Ωステレオで220W、8Ωブリッジで800Wである。
ただし、この数値はリミッターやドライバー保護回路の制約がない場合の出力である。
実際のパワーは、8Ωステレオで142W(0.05%以下)、8Ωブリッジで418W(0.025%以下)となる。
DIYホーンシステムでは単純計算で合計2122Wになり、片CHあたり1kwを超える。
そんなパワフルな駆動系を持つシステムは今まで聴いたことがない。
どうせ1W程度しか使わないのだから何とも贅沢である。
そしてこれだけのパワーがあるのに冷却ファンはなく、しかも重量は3.2kgである。
サイズは2Uではあるものの、奥行は220mmしかない。

べリンガーがリファレンスと銘打つだけあって、モニター用に作られている。
使い勝手もよく、RCA、フォン、XLRの入力端子を備え、スピーカー端子も、バインディングポスト、バナナプラグ(バインディングポストのキャップを外す)、スピコンと揃っている。
あと、背面にはステレオとブリッジモノの切替えスイッチがついている。
使用前に適切に選択されているか必ずチェックしよう。


A800の導入で、ベリンガーのみで駆動系のシステムが構成されたことになる。
このオールベリンガーシステムの残留ノイズレベルは非常に低い。
111dBという超高能率のJBL Professional 2451Hの大型ホーンに頭を突っ込まないと聞き取れない。
従って、リスニングポジションでは当然無音である。
このシステムは安定化電源により支えられており、電源から混入するノイズもフィルターにより排除されている。
現代の業務用機材では、安価なものでもS/Nは100dB以上確保されているので、ノイズは使い手の技量や使用環境にほぼ原因がある。
だから、そういう機材でノイズが出る場合、EMI/RFIノイズフィルターを備えたFURMANのタップ等を最初に試してみよう。




2025/08/23

Behringer A800



昨年の夏は改造ALTECシステムのテコ入れを行った。
オーディオ夏休み大作戦、今年はDIYホーンシステムの番である。

テコ入れするのは2点。
まず、サブウーファーユニットの変更である。
今まで使用してきたのはPeaveyのLOW RIDER(1808-8HPS)の初期型であり、2000年ごろの設計である。
2000年ごろから18インチの進化はめざましく、今となってはさすがに古い。
だから現代的なユニットと比較するとものたりない。
しかし、その音に直接的な不満がある訳ではない。
そういう訳で迷いに迷った末に18インチはやめにして21インチのTSQ2145を導入し、これが予想外の大成功になった。
ローライダー18を楽々と上回るスケール感、そして躍動感のある低音に生まれ変わった。


2つ目はアンプである。
ベリンガーのA500を4台とマランツのAVアンプを使用しており、こちらの方もその音に大きな不満がある訳ではない。
しかし、改造ALTECシステムからはAVアンプを追い出したのだから、このシステムもちゃんとしたいと。
で、せっかくアンプを新しくするならデジタルアンプへ移行しようと。
これは、JBL Professionalのパワードスピーカー、308P MK2の音が良かったので、デジタルアンプをそのうち導入しようと思っていたのだ。
選んだのはベリンガーのA800、リファレンス用のデジタルアンプである。