A800のスペックは8Ωステレオで220W、8Ωブリッジで800Wである。
ただし、この数値はリミッターやドライバー保護回路の制約がない場合の出力である。
実際のパワーは、8Ωステレオで142W(0.05%以下)、8Ωブリッジで418W(0.025%以下)となる。
DIYホーンシステムでは単純計算で合計2122Wになり、片CHあたり1kwを超える。
そんなパワフルな駆動系を持つシステムは今まで聴いたことがない。
どうせ1W程度しか使わないのだから何とも贅沢である。
そしてこれだけのパワーがあるのに冷却ファンはなく、しかも重量は3.2kgである。
サイズは2Uではあるものの、奥行は220mmしかない。
べリンガーがリファレンスと銘打つだけあって、モニター用に作られている。
使い勝手もよく、RCA、フォン、XLRの入力端子を備え、スピーカー端子も、バインディングポスト、バナナプラグ(バインディングポストのキャップを外す)、スピコンと揃っている。
あと、背面にはステレオとブリッジモノの切替えスイッチがついている。
使用前に適切に選択されているか必ずチェックしよう。
A800の導入で、ベリンガーのみで駆動系のシステムが構成されたことになる。
このオールベリンガーシステムの残留ノイズレベルは非常に低い。
111dBという超高能率のJBL Professional 2451Hの大型ホーンに頭を突っ込まないと聞き取れない。
従って、リスニングポジションでは当然無音である。
このシステムは安定化電源により支えられており、電源から混入するノイズもフィルターにより排除されている。
現代の業務用機材では、安価なものでもS/Nは100dB以上確保されているので、ノイズは使い手の技量や使用環境にほぼ原因がある。
だから、そういう機材でノイズが出る場合、EMI/RFIノイズフィルターを備えたFURMANのタップ等を最初に試してみよう。
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