2013年1月24日、JBLからM2 Master Reference Monitorが発表されました。
この手の大型スタジオモニタースピーカーは、DMS-1以来だと思います。
DMS-1のパンフレットの日付を見てみると97年5月ですので、何と16年ぶりになります。
また、M2のユニット構成は15インチ2ウェイであり、これは4320を彷彿させます。
JBLスタジオモニター復権の狼煙になるか!
駆動するアンプはCrown iTech 5000HD。
BSS OMNIDRIVEHD processing engineを搭載した1250W+1250Wのハイパワーアンプです。
マルチアンプドライブになるため、1台のM2に1台の5000HDが必要になります。
コンプレッションドライバーはD2430Kです。
非常に興味深いDual Diaphragm/Dual Voicecoilのドライバー。
D2430Kの構造の米国特許はUS8280091です。
この特許公報からは、開発中のスナウト部分のイコライザは075のようなエクスポネンシャル型だったということが伺えます。
発明者はAlexander Voishvilloさん。
BMSドライバーの構造の米国特許はUS5878148。
発明者はSvetlomir Alexandrovさん。
さらに、JBL 2431Hの設計者はAlex Salvattiさん。
ということで、なんと"Alex"さんつながりになっちゃう。
うふん、面白い… と思ったあなたは変態です。
どうしてここで2431Hが出てくるかというと、M2のパンフレットにこんな文章が掲載されているから。
"Instead of the large and heavy metal dome diaphragm of a conventional compression driver, the D2430K uses two annular low-mass polymer diaphragms offering the same radiating area as a conventional 3-inch dome.
Two separate 3-inch voice coils driven by their own magnet structures share the burden of heat transfer, resulting in a dramatic increase of output and power handling."
「D2430Kの2つのボイスコイルは3インチ径であり、またその2つの環状ダイアフラムを合わせた放射面積は、一般的な3インチ径のドーム型ダイアフラムと同等の放射面積があります。」というような内容。
ということで、D2430Kは2431Hクラスのドライバーの性能を劇的に向上させたものである、という位置付けが理解できると思います。
15インチシングルウーファーに3インチぐらいのダイアフラムのコンプレッションドライバーによる2ウェイ。
これ、2ウェイスピーカーにおける黄金の組合せだと思っているんだ。
さて、その15インチウーファーは2216Nd。
なかなかハンサムなユニットです。
サスペンション(ダンパー)がシングルっていうのも好ましい。
JBLの15インチ径のDifferential Drive Wooferとしては、昨年2267Hが出現しました。
ボイスコイルは4インチ径であり、ピーク8kWという世界最強の15インチユニット。
しかしそうではなく、M2では3インチボイスコイルの2216Ndを選択したと。
もっとも、この2216Nd、ヤワなユニットではない。
M2のパンフレットには"123dB maximum SPL"と表示されているので、ご家庭での使用では全く問題ないでしょう。
ところで2216Ndは、民生用のS4700(下の画像)にも使用されています。
M2と比べてみると箱の大きさが違う。
M2はW508xH1256xD356、S4700はW500xH1068xD371。
M2はミキシングコンソール(Mixing Console)の向こう側のフロアに設置するため、高さが高くなっていることが分かります。
その分、箱の容積も増えている。
2216Ndの素性はというと…
Fs 36Hz
DCR 5Ω
Qts 0.44
Mms 135g
Bl 18.9
SPL 95dB
Sd 0.0907m2
これは180Lぐらいの大きめのバスレフ箱に向いているユニットです。
ところで2216Ndの設計者はJerry Moroさん。
S9800のウーファーユニット、1500ALもJerry Moroさんの設計。
調べてみるとMmsが135g。
改良版の1501ALは145g、1501AL-1は137g、1501AL-2は135g。
う~ん、135gというのはJerry Moroさんの好みなのかもしれない。
古いユニットで比較してみると2234Hが104gでマスコントロールリングの付いた2235Hが155g。
それらの中間的な重さということ。
135gというのはちょうどいい数値かもしれない。
M2はバスレフポートにも一工夫あるようです。
その構造は米国特許US7890312によるもの。
発明者はAllan Devantierさんと、Zachary Rapoportさん。
M2の低域特性は非常に良好であり、30Hzでも-3dB程度です。
いつも思うのだけれど、このM2程度の大きさの2ウェイで、サブウーファーなしでも十分な低音再生能力があるというのが、まともなスピーカーシステムではないかと。
ま、だから黄色いホーンシステムのようなスピーカーシステムもその異常さ故に存在理由あり、ということになる訳ですが…
最後はお待ちかねのホーン。
Image Control Waveguide Horn。
特許出願中とのことです。
水平指向性は120°、垂直指向性は100°。
広い指向性を持たせるとホーンの開口寸法が小さくてもより低域側からパターンコントロールが可能になります。
クロスは800Hz。
う~ん、なんだか凄い形状です。
ホーン理論はどんどん先に進んでいるようです。
まいったな…
この手の大型スタジオモニタースピーカーは、DMS-1以来だと思います。
DMS-1のパンフレットの日付を見てみると97年5月ですので、何と16年ぶりになります。
また、M2のユニット構成は15インチ2ウェイであり、これは4320を彷彿させます。
JBLスタジオモニター復権の狼煙になるか!
駆動するアンプはCrown iTech 5000HD。
BSS OMNIDRIVEHD processing engineを搭載した1250W+1250Wのハイパワーアンプです。
マルチアンプドライブになるため、1台のM2に1台の5000HDが必要になります。
コンプレッションドライバーはD2430Kです。
非常に興味深いDual Diaphragm/Dual Voicecoilのドライバー。
D2430Kの構造の米国特許はUS8280091です。
この特許公報からは、開発中のスナウト部分のイコライザは075のようなエクスポネンシャル型だったということが伺えます。
発明者はAlexander Voishvilloさん。
BMSドライバーの構造の米国特許はUS5878148。
発明者はSvetlomir Alexandrovさん。
さらに、JBL 2431Hの設計者はAlex Salvattiさん。
ということで、なんと"Alex"さんつながりになっちゃう。
うふん、面白い… と思ったあなたは変態です。
どうしてここで2431Hが出てくるかというと、M2のパンフレットにこんな文章が掲載されているから。
"Instead of the large and heavy metal dome diaphragm of a conventional compression driver, the D2430K uses two annular low-mass polymer diaphragms offering the same radiating area as a conventional 3-inch dome.
Two separate 3-inch voice coils driven by their own magnet structures share the burden of heat transfer, resulting in a dramatic increase of output and power handling."
「D2430Kの2つのボイスコイルは3インチ径であり、またその2つの環状ダイアフラムを合わせた放射面積は、一般的な3インチ径のドーム型ダイアフラムと同等の放射面積があります。」というような内容。
ということで、D2430Kは2431Hクラスのドライバーの性能を劇的に向上させたものである、という位置付けが理解できると思います。
15インチシングルウーファーに3インチぐらいのダイアフラムのコンプレッションドライバーによる2ウェイ。
これ、2ウェイスピーカーにおける黄金の組合せだと思っているんだ。
さて、その15インチウーファーは2216Nd。
なかなかハンサムなユニットです。
サスペンション(ダンパー)がシングルっていうのも好ましい。
JBLの15インチ径のDifferential Drive Wooferとしては、昨年2267Hが出現しました。
ボイスコイルは4インチ径であり、ピーク8kWという世界最強の15インチユニット。
しかしそうではなく、M2では3インチボイスコイルの2216Ndを選択したと。
もっとも、この2216Nd、ヤワなユニットではない。
M2のパンフレットには"123dB maximum SPL"と表示されているので、ご家庭での使用では全く問題ないでしょう。
ところで2216Ndは、民生用のS4700(下の画像)にも使用されています。
M2と比べてみると箱の大きさが違う。
M2はW508xH1256xD356、S4700はW500xH1068xD371。
M2はミキシングコンソール(Mixing Console)の向こう側のフロアに設置するため、高さが高くなっていることが分かります。
その分、箱の容積も増えている。
2216Ndの素性はというと…
Fs 36Hz
DCR 5Ω
Qts 0.44
Mms 135g
Bl 18.9
SPL 95dB
Sd 0.0907m2
これは180Lぐらいの大きめのバスレフ箱に向いているユニットです。
ところで2216Ndの設計者はJerry Moroさん。
S9800のウーファーユニット、1500ALもJerry Moroさんの設計。
調べてみるとMmsが135g。
改良版の1501ALは145g、1501AL-1は137g、1501AL-2は135g。
う~ん、135gというのはJerry Moroさんの好みなのかもしれない。
古いユニットで比較してみると2234Hが104gでマスコントロールリングの付いた2235Hが155g。
それらの中間的な重さということ。
135gというのはちょうどいい数値かもしれない。
M2はバスレフポートにも一工夫あるようです。
その構造は米国特許US7890312によるもの。
発明者はAllan Devantierさんと、Zachary Rapoportさん。
M2の低域特性は非常に良好であり、30Hzでも-3dB程度です。
いつも思うのだけれど、このM2程度の大きさの2ウェイで、サブウーファーなしでも十分な低音再生能力があるというのが、まともなスピーカーシステムではないかと。
ま、だから黄色いホーンシステムのようなスピーカーシステムもその異常さ故に存在理由あり、ということになる訳ですが…
最後はお待ちかねのホーン。
Image Control Waveguide Horn。
特許出願中とのことです。
水平指向性は120°、垂直指向性は100°。
広い指向性を持たせるとホーンの開口寸法が小さくてもより低域側からパターンコントロールが可能になります。
クロスは800Hz。
う~ん、なんだか凄い形状です。
ホーン理論はどんどん先に進んでいるようです。
まいったな…
4 件のコメント:
うおー!
でたー!
昔DMSに憧れたことも懐かしい。
そのおかげで、今、使わないくせにSMC24がある。
↑
自慢 (^^)v
さすが、いろいろ隠し持ってますね!
このM2、なんだかいい音がしそうな予感です。
やっぱりJBLは大型スタジオモニターがピリッとしてないとつまんないですよね。
30Hzで-3dbとは素晴らしい特性。
やはり業界の盟主が頑張ってもらわないと。
おっしゃるようにこういうのがまともなSPシステムなのでしょうね。
これで飛んで来るような軽い低音感だったらいう事なしですが。
モニタースピーカーなので飛んで来るような軽い低音感というのは困るような気がしますが。
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