2004/03/08

幸せの黄色いホーン 28話 新しいパワーアンプ(2)



ローカットフィルターとリミッターはOFF。EP1500のスイッチを入れると、即座にファンが回転し始めました。スイッチを入れた直後は低温だから、連続可変型のファンは回転しないと思っていたのに。それに、このファンノイズがうるさいです。

ファンノイズよりも問題なのは、音の方がさっぱりということです。ファンが回転しているとアンプはいつまでも冷たいままです。これでは、本来の音が出ないのでは。低音がヤセた感じでいただけません。

結局、天板を取り外し、ファンの接続を調べてみました。ファンからはリード線が出ているだけで、基板上の端子に小さなソケットで接続されています。しばらく大型の放熱器を眺め、このソケットを引き抜いてしまいました。どうせ限りなくB級に近いだろうし。

ふたたび電源スイッチを入れると正常に動作します。数時間、結構な音量で動作(黄色のシグナルインジケータが点滅する程度、常時点灯はしない状態です)させたのですが、天板がほんのり暖かくなるだけでした。再び天板を開け、放熱器やパワートランジスターに触れてみたのですが、暖かいものの熱いというような温度ではありません。取扱説明書によると、オーバーヒートの保護回路もあるようなので、神経質にならなくても良いように思いました。夏になって問題があれば、リード線を引き出してスイッチでもつけます。

なお、2155Hのウーハー部の能率は101dB/w/m(100Hzから500Hzまでの平均値)ですので、家庭内での大音量時(110dB程度)でもアンプ出力は10W程度ですみます。また、マルチアンプゆえ全帯域で動作していないため、アンプの負担が少ないとも考えられます。その一方、最低域のブーストを行っているため、この点では、アンプの負担は普通かもしれません。

アンプが暖かくなると本来の音が出てきたようです。A501よりも透明感と深みがあり、ノイズ感を感じさせない低音です。ズシンとかドッシーンというようなライブのような音ではなく、モニター的ともいえる正確で演出されていない低音だと思いました。もっとも、この感想は500Hz以下で使用した場合の話なので、全域で使うとどういう音なのかはわかりません。こうして、25年目を迎えたA501は電子ピアノ用として活躍することになりました。




2004/03/07

幸せの黄色いホーン 27話 新しいパワーアンプ(1)



電子ピアノ用のアンプとして使用していた大昔のオンキョーのプリメインアンプがダメになりました。ノイズが増えてヘタクソな演奏がさらにヘタクソに聴こえます。代わりにプリメインを買うのもつまらないので、新しくパワーアンプを購入することにしました。A501と比べてみて、良ければA501を電子ピアノ用に回そうという算段です。

低域用ということもあり、安価な業務用アンプの中から選ぶことにしました。AMERICAN AUDIOのV-plusシリーズ、PEAVEY、PHONICSのXPシリーズ、BEHRINGER、YAMAHA等を検討しました。

お世辞にもフロントパネルのデザインが良いとは言えないものの、ベーリンガーのEUROPOWER EP1500にしました。カタログにAB級動作と表示されていたのと、ほどほどの値段だったからです。

8Ω負荷で260W+260W。東芝/フェアチャイルド製のパワートランジスターを使用し、連続可変型ファンが1基搭載されているとのことです。サウンドハウスで4万円ぐらい。注文した翌日(12月17日)に届きました。

重量は付属の取扱説明書(バージョン1.0)によると18.2kgです。ちなみに、ダウンロードした最近の取扱説明書(バージョン1.3)によると15.7kgと表示されており、改良と軽量化が図られたようです。

17個ものネジで固定されていた厚手の鉄板製の天板を取り外してみると、日本の電圧に対応したTOROID社製の大きなトロイダルトランスが1個、電源部のコンデンサーは、容量3300μF(耐圧100V)が左右4本ずつで計8本、終段のトランジスターが左右8個ずつで計16個(4パラレルプッシュプル?)ありました。フロントパネルも含め、ケースの他の部分も厚手の鉄板製。ずいぶん金がかかっているな、というのが正直な感想です。