初期調整のときにボーカル帯域(200Hz~4kHz)の低域側にわずかな膨らみがあるなと感じていました。
ミッドベースである大型ホーンの1008-8HEのレベルを上げ下げしてみましたがこれではなさそうです。
1008-8HEをミュートして聴いてみると、このふくらみが消えていないことがわかりました。
これはミッドベースではなく、ウーファーから出ている音です。
しばらく考えたのち、4435やDD65000/DD67000のフィルタを試してみることにしました。
4435は2発の2234Hを単一箱で使用し、そのうち1発は18mHのコイルが直列に入っています。
DD65000/DD67000では、コイルが18mHである点は同じですが、コンデンサが加えられ-12dB/octになっています。
下の画像はDD67000のものです。DD65000も大同小異です。
DD67000のLF1のレスポンスグラフを見てみると、100Hzから200Hzの1オクターブで-4dBといったところでしょうか。
そこで上部ウーファーの帯域別イコライザでハイパス-6dB/oct、151Hz、-3dBというフィルタを設定したところ、これがドンピシャ、ふくらみは消えました。
170Hzや200Hzにすると、そのふくらみは徐々に戻ってきます。
その調整幅を確認後、最初の151Hzのフィルタ設定で行くことにしました。
ボーカル帯域のお化け退治がうまくいったので、今度はウーファーの低域側の調整というかお遊びです。
サブウーファーのハイカットを50Hzにしたまま、上部ウーファーと下部ウーファーのローカットを38Hzにしてみました。
もの凄い迫力です。これはダンスミュージック用かも。
で、これを50Hz側へ後退させていくと、どんどんおとなしくなっていきます。
結局、上部ウーファーは40Hz、下部ウーファーは45Hzという設定になりました。
マルチアンプのレベル調整は行わず、こうしたクロスの設定でもかなり音が変わります。
元気がよくなった低音に合わせて2451Hの守備範囲も見直しました。
2451Hの守備範囲を広げると、高域側の鮮度を上げることができます。
もちろんやり過ぎれば荒っぽくなるので、低域側は600Hzから550Hzに、高域側は4kHzから5.4kHzにしました。
レベルも0.5dB上げました。
これに伴い、2431Hと2407Hもレベルを上げました。
高域側は遠慮してしまえば簡単に音がまとまりますが、それだと弦がおいしくないというか、雰囲気がさっぱりの音になってしまいます。
ここは限界ギリギリを探ってレベルを上げていきました。
1. SUB 1808-8HPS, -50Hz(LR48), -5.0dB, A500 10:00位置, 逆相接続, DLY 600mm
EQ1 50Hz -6.0dB BP Q3.5
EQ2 25Hz +6.0dB BP Q2.2
2. LOW LOWER 1508-8ALCP, 45Hz(LR48)-200Hz(LR48), -10.0dB, A500 10:00位置, 正相接続, DLY 518mm
3. LOW UPPER 1508-8ALCP, 40Hz(LR48)-200Hz(LR48), -10.0dB, A500 10:00位置, 正相接続, DLY 580mm
EQ1 151Hz -3.0dB HP(6dB)
4. MID LOW 1008-8HE, 200Hz(LR48)-544Hz(LR48), -6.0dB, A500 9:00位置, 正相接続, DLY OFF
5. MID 2451H, 544Hz(LR48)-5.42kHz(LR48), -7.0dB, AVC3890 -18dB, 逆相接続, DLY OFF
EQ1 1.19kHz -3.0dB BP Q2.0
6. MID HIGH 2431H, 5.42kHz(LR48)-10.5kHz(LR48), -5.8dB, AVC3890 -18dB, 逆相接続, DLY 428mm
7. HIGH 2407H, 10.5kHz(LR48)-, -2.5dB, AVC3890 -18dB, 逆相接続, DLY 498mm