2023/06/13

Loudspeaker Systems Design



その後、NS470の直接の後継機種だったのかどうかは判然としないが、NS451が登場する。
20cmと小口径化され、その代わりに低音を増強するためかバスレフ箱になった。
まあ、そこまではいい。
なんだかやってくれそうな雰囲気を感じたのは白いコーンのウーファーユニットである。




NS470の断面図を見てみると大量の吸音材が目立つが、やはりビシッとしたストレートコーンのウーファーユニットに目が行く。
このDNAがNS451の白いコーンに引き継がれているように思った。
プレスコーンではなく、ペーパーをくるっと巻いて貼り合わせたというDIYみたいなユニットである。
そして、この白いコーンは18㎝とさらに小口径となり、NS10Mに引き継がれることになる。







2023/06/11

Loudspeaker Systems Design



ダストキャップ全体が透けているスピーカーユニットはそう無い。
おっ、こいつ透けてるぞって奴がヤマハのNS470だった。
電流歪防止の銅キャップ付きポールピースを見せつけるその25㎝ウーファーは密閉箱に入れられていたのである。




ぶらりと立ち寄ったとあるオーディオ店で発売されたばかりのNS470が死闘を演じていた。
お相手はなんとJBL Professionalの4320である。
NS470の価格は一本32000円。
しかも、サランネットは赤、青、緑の3色から選ぶことができ、大ヒット作のビクターSX3みたいな白木仕上げ。
オマエ、やる気あんのかよっ、ってまあ、普通なら門前払いを喰らいそうなスピーカーシステムである。

ところが、このNS470、殴られても殴られても立ち上がって挑み続ける。
いい勝負をしているのである。
とうとう4320を打ち負かしてしまいました、というところまではいかなかったが、その力量に度肝を抜かれたことは確かだ。

4320の名誉のために付け加えておくと、4320はフロアにベタ置き、NS470は段積みされたスピーカーの中央に陣取っていた。
だから4320はホーンの位置が低すぎたし、NS470は小口径故の低音側の迫力不足をバッフル効果で補えたように思う。
また、NS470には似つかわしくない結構な大出力アンプが使用されていた。
しょぼいスピーカーには凄いアンプ、凄いスピーカーはしょぼいアンプでOKっていうオーディオ三大鉄則からすると、NS470にはかなり有利な条件だったと言えよう。