使用しているスピーカーケーブル(ケーブルというには細すぎるのでコードということになると思います)は、太目の家庭用電気コードであるVFF2.0mmSQを使用しています。メインシステムでは3ウェイのユニット毎に配線していますのでトータルでは6.0mmSQということになります。長さはスピーカーユニット端子からアンプまで3m程度で足りるはずですが、ラックの移動等の使いやすさを考慮して4mほどの長さになっています。
また、メインシステムに使用しているSH-D1000に入力するための光ケーブルはSONY製の普及品、EP1500と222ESJに入力するためのピン/ピンケーブルは、SH-D1000になぜか2組も付属してきたものを使用しています。電子ピアノのシステムに使用しているのは、サウンドハウスで入手したHOSA社の安価なケーブル類です。
その昔、秋葉原で入手したかなり太いスピーカーケーブルや、モンスターケーブル社のスピーカーケーブルを奮発したことがあったのですが、音が変ったような、変らないような、という印象しか得られませんでした。VFF2.0mmSQとはそれ以来の付き合いです。ところでVFF2.0mmSQという規格は共通していてもメーカーによって一本一本の芯線の太さや数が違うようです。聴き比べをするほど勤勉ではないため安い方を購入することにしています。
音質のちがいではありませんが、光ケーブルで不思議な経験をしたことがあります。SH-D1000に現在使用している光ケーブルはL字型のプラグがついています。これをストレート型のプラグを備えた光ケーブルに交換すると、時々プチッというノイズを伴って音が途切れる現象がSH-D1000に出るのです。ストレート型プラグの方が優れているように思えるのですが、L字型だとこのような現象が全く生じません。どうしてでしょう?
インシュレーターの類も使用していません。レコードを聴いていたころは、プレーヤーのインシュレーターをあれこれ試しました。これは純粋にハウリングマージンを稼ぐためであり音質の改善というような意識は持っていませんでした。
そういうわけでケーブルやインシュレーター類には興味を持てないままでいます。業務用ユニットを使用したスピーカーを自作し、測定やイコライジング等の調整を行っているため、それだけで自分の意向(失敗も含めて)をオーディオ装置に反映することができるからかもしれません。
逆に、そういうことをしないのであれば、機材、ケーブル、ラック、インシュレーター類の交換が関心事になるのだな、というのが寺島靖国氏の「オーディオ快楽地獄めぐりガイド」という本を読んでの感想です。装置にかかわっているという満足感を彼はそういうふうにして獲得したということなのでしょう。
高能率型の大型スピーカーユニットや安価な業務用機材ばかりに関心を持つようになり、オーディオ雑誌の最近の評論家や編集者が考えているようなオーディオとは遠く離れてしまったようです。