ローカットフィルターとリミッターはOFF。EP1500のスイッチを入れると、即座にファンが回転し始めました。スイッチを入れた直後は低温だから、連続可変型のファンは回転しないと思っていたのに。それに、このファンノイズがうるさいです。
ファンノイズよりも問題なのは、音の方がさっぱりということです。ファンが回転しているとアンプはいつまでも冷たいままです。これでは、本来の音が出ないのでは。低音がヤセた感じでいただけません。
結局、天板を取り外し、ファンの接続を調べてみました。ファンからはリード線が出ているだけで、基板上の端子に小さなソケットで接続されています。しばらく大型の放熱器を眺め、このソケットを引き抜いてしまいました。どうせ限りなくB級に近いだろうし。
ふたたび電源スイッチを入れると正常に動作します。数時間、結構な音量で動作(黄色のシグナルインジケータが点滅する程度、常時点灯はしない状態です)させたのですが、天板がほんのり暖かくなるだけでした。再び天板を開け、放熱器やパワートランジスターに触れてみたのですが、暖かいものの熱いというような温度ではありません。取扱説明書によると、オーバーヒートの保護回路もあるようなので、神経質にならなくても良いように思いました。夏になって問題があれば、リード線を引き出してスイッチでもつけます。
なお、2155Hのウーハー部の能率は101dB/w/m(100Hzから500Hzまでの平均値)ですので、家庭内での大音量時(110dB程度)でもアンプ出力は10W程度ですみます。また、マルチアンプゆえ全帯域で動作していないため、アンプの負担が少ないとも考えられます。その一方、最低域のブーストを行っているため、この点では、アンプの負担は普通かもしれません。
アンプが暖かくなると本来の音が出てきたようです。A501よりも透明感と深みがあり、ノイズ感を感じさせない低音です。ズシンとかドッシーンというようなライブのような音ではなく、モニター的ともいえる正確で演出されていない低音だと思いました。もっとも、この感想は500Hz以下で使用した場合の話なので、全域で使うとどういう音なのかはわかりません。こうして、25年目を迎えたA501は電子ピアノ用として活躍することになりました。