2004/02/26

幸せの黄色いホーン 20話 2系統のシステム



2402H-05が戦列に加わってしまったため、処遇?を考える必要があります。ちなみに、2402H-05を購入する以前の計画は、ウーハーに2155Hのウーハー部、2360A+2446Hをミッドレンジ、ツィーターとして2155Hのホーン部をあてるというものです。

この場合、2ウェイマルチアンプという構成ですので、2155Hのホーン部のドライバー(2416H)は、コンデンサーを介して2446Hと並列に接続することになります。

この計画をベースに、2402H-05を2416Hの代わりに使うのが順当なところですが、これでは2155Hのホーン部を使わないことになってしまいます。そこで、4ウェイにすべきかなどと、あれこれ考えている内に、2系統切り換えシステムという奇妙な構成を思いつきました。これは、大型ホーンの第1系統(3ウェイ)と同軸の第2系統(2ウェイ)をスイッチだけで切り換えることができるというものです。

222ESJにはA、B、二組のスピーカーをつなげるように、スピーカー切り換えスイッチがついています。そのA端子に第1系統の2446Hと2402H-05(コンデンサを介して並列接続)、B端子に第2系統の2416Hを接続します。

普通のチャンネルディバイダーを使用すると、第1系統と第2系統のクロスオーバー周波数を共用しなければならないので、現実的ではありません。しかし、D1000は、メモリーが3つあり、スイッチにより3通りのプログラムを呼出すことができます。

このD1000の一つ目のメモリーに第1系統のクロスオーバー周波数(例えば500Hz)、レベル調整、位相、ディレイ、5素子イコライザの設定を記憶させ、また、二つ目のメモリーに第2系統のクロスオーバー周波数(例えば1200Hz)、その他の設定を記憶させておきます。

こうしておくと、222ESJのスピーカー切り換えスイッチと、D1000のメモリーの呼出しスイッチを操作するだけで、第1系統の3ウェイシステムと第2系統の同軸2ウェイシステムを選択することができます。こうして、全スピーカーユニットを無駄なく使用できるシステムになりました。




2004/02/25

幸せの黄色いホーン 19話 聴いている音楽のこと



人生に必要な音楽はポケットの数だけ、という言葉を聞いたことがあります。そうかもしれないなと思っています。だからというわけでもないのですが、ズラッとそろえて幸せ、というタイプではありません。で、何を聴くのかというと、これは何でも聴くほうだと思います。

しかし、クラシックやジャズの大編成のものやロックは、ほとんど聴かなくなってしまいました。オーディオ装置を聴いている自分の状況に対して、あるイメージを抱いているからです。よく晴れた日に公園の芝生の上に寝っころがって、近くで演奏してもらう、というようなイメージです。オーケストラやロックは、そうした状況をイメージするには無理がありますよね。大集団で何かやったりスター扱いをするのが好きではないのです。

ステレオイメージや定位は二の次になってしまいます。ミキサーのイコライジングやパンで設定された音像の前後左右が、音楽において何の価値があるのか自分にはよく分かりません。ですから、音に立体感があればいいという程度でしか2チャンネル方式を評価していません。立体感が得られるならばモノラルでも十分です。最近のマルチチャンネル方式は、ピンとこないのです。音に囲まれているのではなく、ある一定方向から聴こえてくる方が自分には自然に感じます。ただし、そこで演奏している、という実感があった方がいいので、音が前に出てくれるスピーカーが好きです。

こういう次第で、2つのスピーカーの中央に座って聴くのではなく、たいてい左右の偏った位置に寝そべって聴いています。2155Hがそうした聴き方にはむかないスピーカーユニットであることは、使い始めてから気付きました。

最近は、アカペラやアコーステックギターのソロのCDを聴いています。渡米中には日本で入手しにくいアカペラのCDを何十枚か購入しました。CDを選ぶときは、米国のタワーレコードのサイト等で試聴ができるので、よく利用しています。インターネットを利用するようになってからは、色々なサイトでLYRICを検索できるようになりました。英語の歌詞の意味がわかりますし、子供と一緒に歌ったりするのが楽しいです。




2004/02/24

幸せの黄色いホーン 18話 2402H-05(2)



2402Hに2405Hのダイヤフラムを組み込むことができることは知っていました。菅野沖彦氏の075がこうしたタイプだったような。しかし、こういう改造はメーカーが関知するようなものではありません。もしかしたら、これは過去にも何らかの形で販売されたことがあり、それを真似たのが例の改造だったのかしら。

特注に応じて200個ぐらい作ってみたのではないでしょうか。その交換用のが、倉庫の隅でひっそりとホコリをかぶっていた、ということなのでは。まあ、理由や生産時期など、結局知ることはできないでしょう。かなり安価なので、すこし錆の浮いた古いものかもしれません。

ツィーターとしては、2155Hのホーン部(2416H)を2360A+2446Hの高域不足を補うツィーターとして利用しようと思っていたので、本格的なツィーターは当分買わないことにしていました。それに、40歳を越えているから悲しいことにそんなに高いところまで聴くことはできないでしょう。

そういう次第で、2402H-05を買うかどうかは少し考えてみなければならないだろうし、すぐに売り切れるものでもなかろうと、コンピューターの電源を落としてベッドに入ったのですが、やはり眠れません。1時間ほどでガバと起き上がり、申し込みのフォームにどんどん入力し送信完了。あっさりケリをつけてしまいました。悲しいけど、結局は理屈より金なのね。安ければ文句ございません。

9月6日に発注して9月10日には一旦は届いたらしいのですが、留守だったので明日配達します、という紙がドアに貼ってありました。翌日の9月11日(September 11thの一周年の日)に小さな小箱で届きました。発注からたった5日間で手に入った訳ですが、この5日間のなんと長かったことか。箱を開けると完璧な新品で、心配していた錆も傷もありませんでした。

興味があったのはユニット裏側の型番の表示。ちゃんと「2402H-05」と刻印してありました。つまらないことですが、これは嬉しい。製造番号は20196と20229。この製造番号から、やはり200~300台ぐらいが製造されたのではないかと思います。保証書は入っていましたが、期待していたスペックシートの類は入っていませんでした。これは残念。

箱に戻すのが惜しくて机の上に二つの2402H-05をしばらく飾っておきました。深いホーンの曲面が表情を豊かなものにしています。精悍な面構えのようにも見えますが、角度を変えて見てみると優しい感じに見えることもあり、ヘアライン仕上げも落ち着いた風情で悪くないです。味のあるデザインというか、オーディオ機器特有の精密感を巧みに表現しています。

その1カ月後に、またJBLのサイトをのぞいてみたら、2402H-05の表示はなくなっていました。完売ということなのでしょう。北米では2402Hのコピーらしき製品が安価に出まわっているのに結構売れるものだなと思いました。

後日、「JBLのすべて」を読んでいたら、コンサートシステムの紹介記事の中に「2402H改」という文字を見つけました。おそらく、これだと思います。







2004/02/23

幸せの黄色いホーン 17話 2402H-05(1)



現在入手可能なJBLのツィーターには、2402H、2404H、2405Hの3機種があります。しかし、どれか一つだけ、となるとなかなか選べません。

2402H(075)は指向性が狭く高域ものびていないのですが、風格のあるデザインが素敵です。このデザインが2402Hを恐ろしいほどの長寿命製品にしているのかもしれません。発表されたのは1957年だそうですから、すでに45年以上生産が続けられていることになります。

昔話ですが、岡林信康氏のコンサートを小さな小さな公民館に聴きに行ったことがあります。岡林氏が好きな友人に誘われたからです。お客は全部で10人ぐらい。小さな教室程度の大きさの暗い部屋で最前列の折り畳み椅子に座って聴きました。岡林氏も折り畳み椅子に座って向かい合っており、その距離わずかに2メートルぐらい。それなのに、小さなPA装置がちゃんとあってギターを抱えた岡林氏の両脇にはLE8Tと075が。残念ながら岡林氏には興味がなかったので、スピーカーばかり気にしていたのですが、どんな音だったのか忘れてしまいました。

2404Hは、バイラジアルホーンを搭載しており、指向性も広く高域の伸びもあるようです。2360Aのデザインにはこの2404Hが一番合うと思います。また、2404Hを2個パラって縦に並べた様子は、なかなかカッコイイ。

2405H(077)はJBLのスタジオモニターの高域を受け持つ名器です。指向性が広く高域も十分に伸びています。独特のスロット型の形状は、低歪みの澄んだ高音を予感させる上、そのデザインも未だに斬新さを失っていません。

こういう場合は無理しないで、全部買ってしまうというのが一つのやり方ですが、使わないかもしれないのに買うのは畏れ多い、というかもったいない。結局、どれにしようかなと、同じようなことを延々と考え続けてしまうことになります。

ところが、「075か、それとも、077か」なんて、二十年以上考え続けてきたことを僅か一時間程度で決着させてしまうこともあるのです。2002年9月ごろ、JBLプロフェッショナルのサイトを久しぶりに覗いてみた時のことです。そこにはE-TENTという在庫品の直販部があって、売れ残り等を格安で販売しています。残念ながら販売対象地域は米国内のみ。送料は無料です。例えば、製造中止になってからだいぶたつ、重さ8.4kgの立派な38cm口径のフルレンジ(3インチボイスコイル)のM151-8が、一本わずか70ドルで数十本売り出されたことがありました。思い切って8本ぐらい買ってしまおうか、などと考えてしまうのが健全なスピーカーマニアの証拠であり、こういうのを世間一般には狂気の沙汰と呼ぶのでしょう。

こんな具合にフワッと正気を失うのが快感なので、月に一度ぐらいの頻度で、このE-TENTを見ていたのですが、その夜は一番下の欄に「2402H-05」と小さく表示されているのを見つけてしまいました。型番の隣には「2402H WITH 2405 DIAPHRAGM」とだけ説明されていました。価格は1個110ドル(2402Hの北米での相場は1個250ドルのようだから半額以下)。販売個数は50個ぐらいでした。それにしても、なんなんでしょう、これ?




2004/02/22

幸せの黄色いホーン 16話 騒音計



北米滞在中は仕事に関係する本ばかり物色していたので好例のオーディオ雑誌の立読み(書店には、たいてい椅子かソファが置いてあるので座り読み?)はしませんでした。図書館にもよく行きましたがスピーカーの自作記事を扱うようなオーディオ雑誌を見つけられなかった。

ところで、北米の日曜大工店の規模は想像もつかないぐらい巨大です。学校の体育館を5、6個並べたような大きさで、家を何軒も建てられそうなほどの資材や機材が売られています。さらに、女性がかなり専門的な機材等を買い込んでいるところが日本と異なります。壁の塗り替え(壁紙を張るのではなくローラーで塗ってしまう)を自分達でするのは当たり前みたいだし、キッチンなどの設備も自分達で取り替えてしまうようです。それに、一日中日曜大工の番組をやっているテレビチャンネルもありました。

さらに、スピーカーユニットも呆れるほど多くの種類がインターネット上で販売されている。おそらく、スピーカーを自作することは、手ごろな大きさの箱を作ることに他ならないから、プロ並み(大工さん)の腕を持つ人も多いアメリカ人にとっては大した手間ではないのかもしれません。箱を作ったり埋め込みにしたりする人は、結構たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。こういう訳で米国は日曜大工型オーディオにとっては天国かもしれません。

さて、そんなことをしているうちに周波数特性の計測に興味を持ちました。いろいろ調べてゆくと、ラジオシャック(無線小屋という意味の北米の電気小物チェーン店。名前からして古い歴史があるのかも)のアナログ騒音計がよさそうです。自宅近くのモール(商店街のようなもの)にラジオシャックの店舗があったので、さっそく行ってみました。こんなものを買う人はそうそういないだろうから、この小さな店には置いてないだろうなと思っていましたが、店員さんに尋ねてみるとすぐに箱を出してきてくれました。値段は39.99ドルで、消費税込みだと43.09ドルでした。

正式名称はRADIO SHACK SOUND LEVEL METER 33-2050。簡易騒音計と呼ばれているもので、測定用CDやレコードなどをオーディオ装置に再生させると、音圧レベルが分かるという昔からあるタイプです。期待していなかったのですがわりと安っぽくありませんでした。それからピンジャックの出力端子がついており、マイク代わりに使えるようなので、パソコンに接続して測定もできるようです。




2004/02/21

幸せの黄色いホーン 15話 ヨーロッパドライブ(2)



2つ目は、ウィーンのオペラ座。何か聴かせてもらおうとオペラ座内の切符売り場に切符を買いに行ったら、今晩はバレエとのこと。どの席にしますか、と聞かれたので、安くもなく高くもない席をお願いしますと言うと、ボックス席を勧めてくれました。

クラシックもそれほど詳しくないのですが、高校生のころ上野の学生会員で月1回オーケストラを聴きに行っていました。値段は忘れてしまったのですが、6か月分が一綴りで、こずかいで買っていたのでずいぶん高かったという記憶があります。しかも、オーケストラが豆粒にしか見えないような最上階の席のことも多く、もうちょっといい席で聞かせて欲しいと思っていました。だいたい、ああいう席は、高所恐怖症ではないけど、ちょっと高くて怖いぞ。育ち盛りだったせいか、疲れていてほとんど居眠りしていたこともあった。このころ親がもらってきたコンサートチケットを譲ってもらい良い席で聴くこともあったのですが、そういう時は熱心なクラシックファンになったようで単純におめでたい気分になれました。

話を戻しましょう。バレエを観るのは初めてでした。しかし、シンデレラを現代風にアレンジしたもので何も知らなくても楽しめました。夜も遅く眠いはずなのに子供も喜んでいました。シンデレラ役のバレリーナが小柄なショートカットの女の子でしぐさが素敵です。オーケストラも手馴れた感じ。当たり前か。しかし、ちょっと不思議に思ったのはオーケストラが舞台の手前に配置されているにもかかわらず、オーケストラの音が舞台の奥から聞こえてきます。そういう風に聞こえるように設計されているのでしょうか?スピーカーがあるわけじゃないし。どちらがよいというわけではありませんが、ボックス席が壁面にずらっと並ぶなど、ホール全体の構造もまったくちがい、音響的にも湧き上がってくるような感じで日本のコンサートホールとはだいぶちがうようでした。

3つ目はモンブランに行ったときのこと。ふもとの町に泊まったのですが、その町の中央に教会の前を通りかかると、パイプオルガンの演奏が聞こえてきました。妻も興味があるみたいなので、すぐにその教会の中に入ってみました。それはミサではなくパイプオルガンの練習中だったのです。

教会はたくさん見学しましたが、教会でパイプオルガンを聞くのは生まれて初めて。またまた圧倒されながらよろよろと席についたのですが、この音が本当に凄いというか凄まじい。YSTの100台分という感じです。ブォーという低音が建物全体を揺らすようでした。ともかく閉鎖された空間で低周波を聞くと心理的な圧迫感が凄い。教会で最後の審判とかの話を聞いて、そのあとパイプオルガンのこの恐ろしい迫力の低音で脅かされたら、ステンドグラスの効果と相俟って誰だって怖くなって入信するに違いない、なんて考えてしまいました。もしかすると、パイプオルガン設置の動機はあまり誉められたものではない?

このように旅に出ると色々な音楽体験をすることができます。思ってもみないところで音楽を聴くことになるから、環境によって音のタイプが違ってしまうのが良く分かります。そして、半開放型リスニングルーム、原野に土地でも買いましょうか。




2004/02/20

幸せの黄色いホーン 14話 ヨーロッパドライブ(1)



オーディオ好きにはメカ好きが多いですよね。その例にもれず、カメラのほかバイクも好きです。今は乗っていませんが、空冷最終型のDT125、初代のRZ250、XS650Specialなどに乗っていました。どれもYAMAHAです。

XSは、初期型SR400に乗っていた友人が知り合いから1万円で譲ってもらうことになっていたものを横から頂戴しました。できる限りばらしてパーツをピカールで磨き上げ組みなおしました。クランクケースには顔が写り込むほどで、ゆがんだアホズラを今でも覚えている。高校の英語の教師になったその友人はサンディエゴに遊びにきました。

北米の生活ですっかり右側通行になれたので、北米滞在中の2002年の初夏に、ほぼ1ヶ月間、ヨーロッパを妻と子供の三人でドライブしました。アメリカのドライブでは国立公園等をあちこちまわってしまったので、まとまった休暇がとれるこの機会にと、思い切ってヨーロッパに行くことにしたのです。ホテルは当日の夕方探すという行き当たりばったりの旅でした。ドイツ、チェコ、オーストリア、スイス、フランス、モナコと、5000kmほどをレンタカーで走りました。

そのヨーロッパで3つの音楽体験をしました。一つ目はドイツのシュヴェービッツハルという小さな町に行ったときのことです。日曜日、川岸の公園の駐車場に車をとめると、どこからかブラスバンドの音が聞こえてきました。映画007のジェームズボンドのテーマです。天気もいいので、音を頼りに歩いていくと、木造の円筒形の建物があってその木製のドアをあけてポツリポツリと人が中に入っていきます。切符を売っている様子もありません。ドイツ語は話せないので人に聞くのも面倒です。そのドアから、みんなと同じようにさっさと入ってしまいました。

中には大編成のブラスバンド。説明しにくいのですが、この木造の円筒形の建物は見たこともないような建築物で、筒のような形をしていてほとんど天井がありません。円筒の内壁際にぐるりと1階席、2階席があって、そこだけは天井があります。ブラスバンドは天井のない吹き抜け部分のステージならぬ細かい砂利をひいた地面の上に折り畳み椅子を並べて演奏していました。

ドアを開けると凄まじい音量が襲ってきたのでドッキリ。圧倒されたまま、よろよろと席についたのですが、その席はブラスバンドの真正面で最前列の席でした。強烈な音圧に酔えました。ボンドのテーマは客寄せだったみたいで、どんどん曲は難しい感じのものになってゆきます。若くてはにかみ屋のドラマーの乱れ打ちがすごい。7、8曲聴くことができました。メンバーの年齢がまちまちだったので市民バンドなのだろうと思います。ドイツ風というべきか、折り目正しく大変上手。

それにしても、この天井のない半開放的な市民ホールが気に入った。円筒形の壁面がしっかりしているからホールの響きはちゃんとあるし、半屋外というのは気分がいいです。このホールを設計した建築家は、なんと常識にとらわれていない人なのだろうか。木造の円筒形天井開放型ホールなんて想像したこともなかったからです。

こういう開放的な音を聴くと、はるか昔の大学の屋外コンサートを思い出しました。どういうわけかそのとき聴いていた客は情けないことに4、5人程度。こういう経験が結構あって、ひどいときにはライブハウスに行って客が自分ひとりだったという経験もあります。いい歳の大人5人ぐらいがコーラをちびちび飲んでいる童顔の学生一人のためだけに演奏しているからはずかしいというか居心地がこの上なく悪い。時たま、この時のことを思い出すと、映画「昼下がりの情事」に出てくる楽団を引きつれてサウナに行けるか、ということを考えます。あなたはどう?




2004/02/19

幸せの黄色いホーン 13話 構想を練ろう(2)



最初のころは、2155Hのウーハー部と組み合わせてみたらどうかと考えていました。これなら、2360Aを2155Hの箱の上に載せるだけですみます。

しかし、これだけの大型ホーンになると2155Hのウーハー部では役不足ではないのかという不安が頭をもたげてきました。そこで、2360Aを使用したJBLのスピーカーシステムでは、どの程度の規模のウーハー部が組み合わされているのか調べることにしました。

まず、参考になるのは前出の4675です。これは、2360Aを現在のJBLの主力38cmウーハーである2226Hのダブルウーハーと組み合わせたものです。この4675システムには、大規模な映画館のスクリーン裏に設置する発展型があるようで、一本の2360Aに対して、2226Hを4本と、46cm一発(二発?)のサブウーハー部を加えた大掛かりなものです。これで1チャンネル分を構成し、これが計5組、大きなスクリーンの裏側に設置されているようです。

さらに、2360Aが使われているシステムを調べてみると、過去に4676-A1というスピーカーが存在していたことが分かりました。これも映画館等で使用され、5000番シリーズの先代にあたります。ウーハー部は2226Jの先代である2225Jを2発、4550BKAに収納したものです。カッコいいのですが、16畳の今の部屋には大きすぎます。なお、兄貴分である4674-A2の2つのホーンは、2360Aではなく2365Aです。こんな具合に見てゆくと、38cmダブルウーハーというのが一つの選択肢であることが分かります。

さらに、5000番シリーズの末弟の5671が参考になりそうです。5000番シリーズは、現行の3ウェイ映画館用スピーカーで、中域のホーンに3インチスロートの2392-1を採用しているところに特徴があります。この5671の構成は、ちょっと変っています。これだけ大きなホーンにシングルウーハー(2226H)というのが頼りない感じです。しかし、おそらくは最低域が不足するならサブウーハーをどうぞ、ということなのだろうと思います。このアンバランスなデザインも、見慣れてくるとおもしろいもので、これもなかなか味があるなと思うようになってきました。





5671

あれこれ検討した結果、5671という例もあるのだから、ここは2155Hのウーハー部でもいいのではないかという、当初の考え方に戻ってしまいました。そもそも、D1000も買わなきゃならないし、これ以上の資金もありません。リサイクルシステムは地球環境に優しい?



2004/02/18

幸せの黄色いホーン 12話 構想を練ろう(1)



2360Aは入手したのですが、日本に帰るまでまだ半年以上あります。買うまではドキドキしていたのであまり先のことまで考えていなかったのですが、落ち着いてみると、これを使ってシステムを組むことは結構大変なことだと思い始めてきました。

ウーハーとのクロスオーバーは、500Hzぐらいになるので、ネットワークを自作するのは、自分の技量ではとても無理です。マルチアンプということになります。

なお、マルチアンプと言っても2ウェイですから正確にはバイアンプです。しかし、ネットワークと2台のパワーアンプの組み合わせとは違うので、ここではおこがましくもマルチアンプと呼ばせていただきます。一般的には3ウェイ以上にマルチアンプという言葉が使われているようです。

このため、チャンネルデバイダーが必要なのですが、これは、テクニクスのSH-D1000とEQCDというソフトの組み合わせにしようと思います。このD1000は、パソコンで設定するブラックボックスであり、オーディオ機器としては珍しいタイプです。

D1000のいいところは、CDチェンジャーの貧弱なDAコンバータの代わりになることです。今はレコードを使っていません。以前のシステムでは、ビクターTT71とサエクWE308Lというロングアームを使っていました。インサイドフォースキャンセラーの錘がキラキラしていて気に入っていました。キャビネットは自作。二回作り直しました。カートリッジは安売りしていたエンパイヤ4000DⅢとビクターのシェル一体型MC型カートリッジ(こっちは高かったのに型番を忘れてしまった)と当時高校生の自分には後ろめたいほど高価で立派なプレーヤーでした。TT71のトランスを別筐体に移すなどの細工もしました。

ところで、どうしてCDチェンジャーなんかを使っているのかというと、それは、レコード時代の反動からです。LPは「ロングプレイ」の略だけど、演奏時間が短すぎると思います。せっかく音楽に浸っていても、アルバムの片面でレコードをひっくり返したり、レコードを交換したりと、腰を浮かさなければなりません。これが興ざめ(こんな風に感じるのはものぐさの自分だけでしょうか?)。CD時代になると、どうせCDならオートチェンジャーでも良かろう、という投げやりな気持ちでCDチェンジャーを購入したのですが、便利というよりも気分を中断しないので使いつづけることになりました。




2004/02/17

幸せの黄色いホーン 11話 終着兵器(2)



2360Aは非常にマイナーな存在ですが、いくつかの情報を持っていました。最初は、ずいぶん昔の話になるのですが、確か無線と実験誌で、初代の4675(高域のホーンが2360A)のことを「音がいい」とJBLの技術者(副社長?)自身が自賛していたインタビュー記事があったのを見たことがあります。ホーンばかりが大きい4675の奇妙な外観と「音がいい」というコメントの違和感が印象的で、それが興味をもつきっかけになりました。




4675

次に、ステレオサウンド誌の別冊「JBLのすべて」の中で倉持氏が2366Aのことを少しだけ書いていたのを読みました。氏の4560と組み合わせるホーンとして2366Aを考えているがどうしたものかというような内容でした。

これは2360Aに関する直接の記事ではありませんが、ステレオサウンド誌の別冊のマルチアンプ特集でエレクトロボイスの2360Aと同類の大型ホーンHP9040を同社の小型ホーンHP940と比較して誉めていた記事がありました。

さらに、ステレオサウンド誌の別冊、JBLモニタースピーカー研究の付録のような形で、2360Aの試聴記事が出ていました。この記事の中で印象に残ったのは「全ての帯域の音が2360Aから聞こえてくるように感じる」というような言葉でした。自分が読んだ2360Aの評論では、これが唯一のものです。

こういう断片的な情報は、かえって想像力をかきたてます。変な形だから変な音がするのではないかと。一度でいいから聞いてみたいものだと思っていたら、ちゃんと聴くことができました。

サンディエゴにシーワールドという水族館を遊園地化したような施設があります。シャムショー(あっちではシャチのことをシャムと呼ぶ)が有名です。家族でそのシーワールドに行ったとき、偶然、聴くことができました。アザラシとオッターのショーの会場に片チャンあたり2360Aが2台づつ計4台、高い位置に設置してありました。うれしいですよね、こういうのは。

会場は屋外。現在のカタログにはない防水仕様。ドライバーには円筒形状のカバーが設けられていました。2台一組で、それぞれ、1台は遠方の客席に向けて水平に、もう1台は近距離の客席に向けてやや下方に向けられていました。ホーンスタンドは2506ではなく、吊り下げられています。

組み合わされているウーハーは、38cmダブルウーハーのフロントロードホーンでした。2360A1台に対してこれが1台づつ、全部で4台。この箱はALTEC815Aの幅を狭くしたようなものでした。815Aと違うのは、PA用のスピーカーシステムに見られる奥に向かって狭まるくさび型のエンクロージャーである点です。幅90cm、高さ90cm、奥行き80cmぐらい。ダクトはどこにあるか分かりませんでした(もしかするとダクトは無いのかも)。これは見たことがない箱でした。

防水ネットがあってよく見えなかったのですが、このフロントロードホーンのウーハーは、コルゲーションがあるため2220ではなく2205か2225のようでした。音のほうは、JBLらしいシャープさを感じさせながらもキャンキャンいわず、深みと余裕を感じさせるものでした。年間パスなので、何度もそのショーを見たのですが,そのたびに違う場所で聴きました。どうもスピーカーからの距離が遠い上段の席の方が好ましい。それから、ツィーターを見かけなかったのですが、高域補正を行っているにせよ、わりと高域側も伸びていたのが印象的でした。大型ホーンでも、折り曲げホーンでなければ高域は結構伸びるものだなと思いました。

現代的な大型ホーンの音というのは、それまで聴いたことがありませんでした。なりが大きいので、もしかしたらブワブワした大柄な音?なのかもしれないとも思っていたのですが、このシーワールドの2360Aの音は好印象でした。もっとも、屋外PAとしては、という話で、部屋の中での近接して聴いた場合、どうなるのかは全く不明です。

ある日、オーディオ機材の日本のオークションサイトをのぞいていたら、中古の2360Aがエレックスというオーディオ店から出品されていました。スタンド付き2本一組で9万円。消費税と送料でしめて10万。写真でみる限りきれいな品です。

どうしましょう。「2インチスロートのホーンをいつかは必ず購入したい。しかし、蜂の巣や2350を始めとしてキラ星のようなホーンがJBLにはたくさんある。もし、2360Aを購入したらそういうキラ星のようなホーン達を結局は諦めなければならないだろう。2360Aに終着兵器としての価値はあるのか?」こんなことを延々と考えつづけるのはすこし自虐的で楽しいことなのですが、相手はオークションサイトです。落札されたらおしまい。しかも2360Aは2360Bも含めて単品の販売中止になっていますから、「あれが最後のチャンスだった」と後悔したくはありません(なお、2002年10月版の日本版カタログに2360Bが掲載されているのをあとで発見しました。しかも、在庫限りという表示が付けられていません。アメリカ本国では、すでにラインナップから外れてしまっているのに、実際のところどうなっているのでしょう?)

それに躊躇している最大の理由は、結局、ホーンの大きさなのではないかと。しかし、2360Aが必要とするスペースは2本でたったの一畳程度。なんとなく満足できなくて、小さなスピーカーを何台も並べるぐらいなら、ここは、一台で大きなものにした方がよいのではないかという結論に達しました。

日本にいる弟氏に連絡してこの2360Aスタンド付を入手してもらいました。モノがばかでかいだけに恥ずかしかった、というのが正直なところです。








2004/02/16

幸せの黄色いホーン 10話 終着兵器(1)



ところが2155Hとの蜜月は、長くは続きませんでした。何故かと言えば、南カリフォルニアのサンディエゴで1年8ヶ月間(2001年5月~2003年1月)暮らしたからです。この間、ラジカセとカーステレオだけでオーディオを楽しむことはできませんでした。

唯一の慰めはむこうで購入した1999年型トーラスワゴンのカーステレオを聴くこと。年代やジャンル別のポップス専門局が多数ありました。それから、JAZZ専門局(88.3MHz)やスパニッシュのクラシック局(90.7MHz)もありました。カリフォルニアをテーマにした曲を現地で聴くのは奇妙な気分でした。

現地での生活に慣れてくると、せっかくJBLのお膝元(ロサンジェルス北部の本社まで車で3時間弱ぐらい)にいるのだし、この楽しい生活の記念としてJBLの製品を買って帰りたいという、余計なことを考え始めました。

インターネットでJBLのユニットを探していると、中古の2360Aの木製スタンド付が700ドル(350ドル×2台)で出ていました。当時の為替レートは1ドル約125円だったため9万円ぐらいです。

このときは、いいかもしれない、と少し考えたのですが、すぐに諦めてしまいました。開口寸法が約80cm×80cm、奥行きも80cmを越える大型ホーンなんて買ってどうするの?というわけです。想像してみてください。このホーンは、ウーハーの箱の上に設置しなければならないことになりますが、その奥行きは、ドライバーの奥行きを加えると、90cm以上になります。それに、ウーハーの箱の高さが机程度の高さだとすると、システム全体では身の丈ほどの高さになってしまいます。

しかし、2360Aの改良版である2360Bでさえも単品の販売が中止になっていて、今後は入手が難しくなるであろうことも知っていました。

この2360Aのことはずいぶん昔から気になっていました。こんなに巨大なホーンは、どんな音を出すのだろうかという好奇心があったからです。それに、2155Hのホーンがいい調子で鳴ってしまったから、一旦は諦めた2360Aのことをだんだん真剣に考えるようになってきました。

ところで2インチスロートのホーンは最終兵器ならぬ終着兵器?になる可能性が高いのではないかと密かに考えています。どうして「終着」なのかと言えば、購入後は買い換えず使いつづける人を見かけるからです。もちろん可能性の話だから事情が許さず泣く泣く途中で手放す方もおられるでしょうし、複数のホーンを所有して時々付け替えて楽しむ方もおられるとは思います。けれども、菅野沖彦氏は蜂の巣を、菅原正二氏は537-512を使いつづけておられます。





1999 FORD TAURUS SE WAGON



2004/02/15

幸せの黄色いホーン 09話 サブウーハー(2)



検討の対象としたのは、ヤマハのYSTなどのアンプ内蔵型の安価なモデルです。しかし、こうしたサブウーハーには、抵抗感がありました。これを加えるぐらいなら38cmウーハーなど必要ないのではないかと。そうは言っても、低音の強化を考えると、これしか手がなさそうです。

結局、安いというだけの理由でヤマハのYST-SW160(定価4万5千円)というのを、2001年の3月に購入しました。20cmのダブルウーハーを搭載しているという縦長のタイプです。

このYSTの導入は想像していたよりも効果がありました。システム全体の音が土台のしっかりしたものになりました。レンジを拡大するサブウーハーという役割よりも、量を増やすプラスウーハーとしての効果が大きいようです。それから、低音の量感が豊かになると音量を大きくしなくても満足できることを知りました。

また、これを使うと38cmウーハーの押し出し感はそのままに最低域のレンジも拡大できることが分かりました。全体的な印象は、2155Hのウーハー部が低音域のしっかりした骨格を提示し、YSTがその骨格の隙間にたりない最低域の低音を供給して埋めているような感じです。もっとも、低音の力強さという点では、改善されていません。そういう点では、222ESJの力不足はそのままです。しかし、最低域の伸びと量感が確保されたため、そうした弱さが目立たなくなりました。

この製品には、カットオフ周波数とレベル調整がそれぞれ独立してついています。これだけで最低域を調整することは、昔のオーディオブームの時代には考えられませんでした。

YSTの購入に当たっては、最初に1本だけ購入し、必要に応じて2本目購入しようと考えていましたが、結局、1本だけで満足できたため2本目は購入しませんでした。

2155Hを購入してからここまで5年たちました。そのうち最初の2年程度の期間はあまり良い音ではありませんでした。しかし、その分音が改善されてゆく喜びを味わえたと思います。こうした経験を通じて2155Hがようやく自分のものになった気がしました。




2004/02/14

幸せの黄色いホーン 08話 サブウーハー(1)



222ESJによる2155Hの豹変振りは、久々にオーディオの快感を味合わせてくれました。ようやく、価格相応の音?になったようで安心したからです。

オーディオ機器間の相性は、意外性があって楽しいものですが、アンプを次々に換えてみるというというのは自分にはできないので、行き当たりばったりです。ちなみに、真空管王国3というステレオサウンド誌の別冊で、三種類の真空管アンプと2155Hの組み合わせが紹介されていましたが、新氏の真空管アンプではうまく鳴らないようでした。

今回のことで、ホーン臭さが気になるときには、アンプをかえてみるという選択肢があることを知りました。しかし、他のFETアンプと2155Hの相性がどうなのか、という点は確信が持てません。それに、222ESJが全てのホーン型ユニットと相性が良いのかも分かりません。

ともあれ、ホーン臭さという中高音の問題が解決すると、音量を大きめにしてもホーン臭くないので、ついついボリュームを上げてしまうことが多くなりました。そうすると、低音の弱さが気になってきます。そこで、以前から気になっていたサブウーハーの導入を検討し始めました。




2004/02/13

幸せの黄色いホーン 07話 餅のねばり(2)



次の週末に222ESJをつないでみました。音を出すとホーン臭さが、完全になくなったことがすぐに分かりました。メガホンは、どこかに行ってしまいました。でも、理由はさっぱり分かりません。

さらによく聴き込んでいくと色々なことが分かりました。ホーン臭さとホーンの浸透力は違うものだということ。222ESJはホーン臭さをほとんど消滅させたのですが、ホーンの浸透力はそのまま維持しています。浸透力はリアリティを生みます。歌手の口もとをまじかに感じます。

このホーンの浸透力は、直接音と間接音の割合が原因なのではないかと考えたりしています。ホーン型はホーンにより指向性が限定されています。このため、スピーカー正面では直接音の割合が大きくなる。一方、ドーム型のような指向性の広いスピーカーでは、ユニットから放射された多くの音が、スピーカーの側方や後方に回り込み、壁や天井に反射し、間接音となってリスナーの耳に届きます。このため、間接音の割合が大きくなる。この差ではないかと。

ドーム型等のスピーカーからでも、ホーン型のような音を聴くことができます。中高域用のドーム型ユニット正面から10cmぐらいの位置に耳を近づけると、ちょっと違うかもしれないけれど同じ傾向の音が聴けると思います。この場合は、直接音が多く耳に届いている。尖った音とかケバだった音とか疲れる音だとかいう言い方もできるし、ベールを剥いだような音とか生々しい音だとかいう表現でも当てはまると思います。

それから、指向性が限定されていると、音波が広がりにくいため、音波の形状が崩れにくい傾向もあるのではないだろうか、などと考えたりしています。音波は空気の疎密波なのですが、その形状が到達距離に応じてどの程度崩れているかということを人間は感じることができるのではないかと。音波の形状の崩れ方が小さいと、音源の位置が近いことを感じることができ、これが音の新鮮さであるリアリティを感じさせるのではないかと。そして、この疎密波の崩れは、エネルギーが小さくなる高域になるにつれ顕著になるのでは。オカルト理論?。

もう一つ。JBLのバイラジアルホーンを見ていると、ホーンの開口端が非常に大きく開いています。これはホーンロードをかけるという形状ではなく、音波がスムーズに(疎密波を崩さないように)ホーンの外へ広がるように設計されているように思えます。ごめんなさい、これもオカルトですよね。

話は戻りますが、222ESJと組み合わせたことで、2155Hの評価が一変しました。222ESJと組み合わせていたケンウッドのLS-11EXは、悪くないのですが、鮮度というかリアルさでは全然太刀打ちできません。

もうひとつ気付いたことは、222ESJの電源を入れた直後よりも15分ほどしてアンプが温まった後のほうが、ホーンの音のしなやかさが増します。こうしてみると、ホーン臭さというのは、ホーンだけの問題ではなく、アンプが鍵を握っているようです。

こうして望外の成果が得られたのですが、低音の力強さではA501の方が222ESJよりも優れていました。A501はトランジスタのパラレルプッシュプルです。しかし、何度もつなぎ換えて確かめたのですが、総合点では222ESJの方が上回っていました。以来、A501を使用する機会はほとんどなくなってしまいました。

ホーンとFETアンプの相性を指摘してくれた出原氏の表現は控えめなのに適確であり、高級アンプメーカーの社長ならではと感心しました。それから、普及機種にもかかわらず222ESJをちゃんとほめた長岡氏のお人柄に頭が下がりました。お二方ともこの世にいらっしゃらないことが残念です。






2004/02/12

幸せの黄色いホーン 06話 餅のねばり(1)



寝る前にときどきオーディオ雑誌を読みます。オーディオ雑誌は、昔は良く買いました。しかし、最近は立ち読みばかりでほとんど購入していません。大型スピーカーの話が少ないからだと思います。大型スピーカーの記事がときどき出ているのは、ハイエンド機器を紹介しているステレオサウンド誌なのですが、先立つものが一桁(二桁?)少ない自分の場合には、残念ながら別世界です。ところで、岩崎千明氏が「オーディオ彷徨」(私とJBLの物語)の中で、こんなことを書かれています。

「昔は、買いたくても、それに憧れても、容易には自分のものにはならなかった。いまは、欲しければ、すぐにでも手元における。いや、欲しいとまでいかなくても、単に「あれば良い」という程度でも買い込んでしまう。欲しくて欲しくて、それでも買えなくて毎日、毎日、そのスピーカーをウインド越しに眺め、恋いこがれてそれでも容易には買えなかった。だから手に入れたときは、感激も強く、その感激にひたりながら聴いた音は生涯忘れられっこない。今は、そういう環境が欲しいけれど、すぎし過去は現実の問題としても不可能だ。来てしまった道はもう戻れっこないし、昔、苦労して辿り、足を引きずって歩いた道が、やたらなつかしい。「あれを鳴らしたら、いいかも」と熱の上ったところで入手しても、堅いボール紙の包装さえとかずに部屋の隅に転がし、忙しさにまぎれて幾日か経ってしまう、というのが常だ。封を切るのももどかしく、箱の底に顔を出したユニットをなでまわした頃がなつかしい。」

最終的にパラゴン、ハーツフィールド、パトリシアンを所有していた岩崎氏のような達人にしてこれですから、いつまでも楽しくオーディオと付き合うというのはむすかしいようです。

話を戻します。ある夜、ステレオサウンド誌の別冊マルチアンプ特集号に載っているアキュフェーズの出原真澄氏のインタビュー記事を読み返していたとき、ホーンにFETアンプをつなぐと餅のような粘りが出るというアドバイスに目が止まりました。どういう意味か分からなかったのですが、そのとき閃いたのです。そうだFETアンプは持っているじゃないかと。

ずいぶん昔の話ですが、山水のCA-F1(定価8万)という薄型のプリアンプを買ったときアンプで音が変わることを知りました。ダイアモンド差動回路いうか、沢山の石を使うと(誤解でしょうね)、プリアンプでさえシステム全体の音を力強いものにするのかと。最初に購入したトリオのKA7300Dと比べると強烈だったのです。

2155Hにつながれているアンプは、LUXキットのA501というトランジスタアンプです。18歳のころ(1979年ごろ)作ったキットアンプで定価は確か5万5千円。シャーシは合板製です。こんな大金でキットを買って音が出なかったらどうしようかとずいぶん購入をためらいました。10年ぐらい前、入力ボリュームがガリュームになったときに渋谷の東急ハンズで新しいのを買って付け替えた以外、20年以上元気に動作しつづけています。たしかA級動作で20w+20w、AB級動作で100w+100w。A級の方が、音が良いらしいのですが、A級にするとヒートパイプの中の水が煮えている音が聞こえてきて不安になるので熱くならないAB級動作でしか使いません。

手持ちのFETアンプとは、SONYのTA-F222ESJ(定価5万ぐらい)というFETシングルプッシュプルアンプです。FMファン誌だったように思うのですが、長岡鉄男氏が誉めていた記事を立ち読みし、その記事が印象に残っていてずいぶん後になって購入しました。もっともこのアンプは自分の仕事場のBGM用として使っていました。今まで2155Hと何故つながなかったのかといえば、こういうマスプロアンプをプロ用のJBLユニットとつなぐことに抵抗感があったからです。そして、長岡鉄男氏がほめていたものの、このアンプに2155Hに見合うだけの実力があるとは夢にも思わなかったからです。



2004/02/11

幸せの黄色いホーン 05話 鳴らしこみ(2)



2155Hの高音の方は、エージングを進めても、メガホンのような音はほとんど変りませんでした。音の性質はJBLらしく細身なのですが、こんなにホーン臭い音は聞いたことがないというぐらい臭かった。バイラジアルホーンはホーン臭くないという話を聞いたことがあるのですが。

SONYのCDチェンジャーにはお遊び用のDSPイコライザがついているので、それを使って低音をブーストすると結構な迫力がでます。しかし、これを使っても、何故か音量を上げ気味にしてしまいます。人間の耳の性質だと思うのですが、音量が上がるとチョットしか出ていない最低域のレベルもその音量分だけ上昇するため、小音量では聞き取れなかった最低域が聴取可能になるのかもしれません。

しかし、音量を上げるとホーン臭い高音も目立ちますので、全然ダメです。かといって、音量を下げると低音が萎んでしまい面白くありません。これには弱りました。ちなみに、いつも聴いている音量は、ジャズ喫茶のような大音量ではありません。しかし小音量というわけでもありません。この音量をアパートやマンションで出す勇気はないからです。中音量というところでしょうか。

このホーン臭い高音とは2年程度付き合うことになりました。いつものようにスピーカー台の高さを調整したり、配置やらをやり直したりして低音側はそれなりに追い込むことができたのですが、ホーン臭さのほうは解決できません。

2155Hのテクニカルマニュアルに記載されていたネットワークの回路図をベースに良質のパーツを使ってネットワークを作りなおしたら、とか、ホーンの鳴き止めをしてみようかと考えましたが、そうしたこととこのホーン臭さとは、なんとなく原因が違うのではないかと感じたため、手が出ません。

その昔、ホーンシステムを使っていた新宿の地下に階段を降りていくジャズ喫茶に何回か行ったことがあります。これは、4ウェイか5ウェイ(忘れてしまいました)の大掛かりなシステムで朝顔型のホーンが地下室の壁からニョキニョキと生えていました。それらのホーンは、デッドニングされていましたが、かなりホーン臭かったのです。

結局、ドライバ側にフォステクスのアッテネータを接続して絞ったりもしてみたのですが、抜本的な解決にはなりませんでした。絞ったところで音質は変らないからです。そういえば10F-60のジュラルミンセンターキャップの強烈な鳴きにもずいぶん泣かされました。








2004/02/10

幸せの黄色いホーン 04話 鳴らしこみ(1)



初めて音を出した時には予期していたとはいえ、相当落胆しました。期待していた低音がほとんど出ず、箱が作りたてのせいかボンついていました。高音はメガホンをつけたような音で、特にボーカルなどカーカーした感じで聴けたものではありません。これは酷かったです。

とはいえ、中学生のころオーディオ店で聴いた4320(フォーティスリー、トウェンティーと読むの?)と似た細身のシャープな音の傾向は感じ取れました。

鳴らしこみは家族が外出しているときに大き目の音で行いました。SONYの5枚のCDチェンジャー(定価5万円)を使用しているため、適当なCDを載せて、無責任にも散歩に出てしまうのです。

エージングが進んでくると、少しだけ低音が出るようになってきました。広い面で前方にある空気を押し出すような低音が出てきます。38cmはこういう鳴り方をするのか、と初めて知りました。

高校生のころ、最初の自分のスピーカーとして25cmフルレンジのコーラル10F-60を片チャンあたり2発使ったスピーカーを自作して使っていました。150リットル程度の箱と組み合わせたダブルウーハーです。コーン紙の総面積は38cmとほぼ対等だったのですが、こういう鳴り方ではなかった。

大学生になると、この10F-60一発を、やはりコーラルの10DU-60Bというドロンコーン(JBL風にいうとパッシブラジエター)と組み合わせ、オーディオユニオンの55リットルのキット箱に収めたものを長く使用しました。ツィーターはオンキョーのTW40A。これが2作目です。

10DU-60Bのセンターキャップには円盤状の金属板を何枚かボルトで装着できるようになっており、これでコーン紙の実効質量を調整できるようになっていました。このドロンコーンのシステムの低音は、ダブルウーハーの前作よりもずっとオーディオ的な低音を聴かせてくれました。それから、この2番目のシステムは長年あれこれ調整を続けたため、最終的にはなかなか良く仕上がりました。

今になって考えてみると、10F-60は、強力な磁気回路(38cmクラスの規模)と軽くて強靭なコーン紙を備えていたため、使いこなしが難しいユニットだったと思います。






2004/02/09

幸せの黄色いホーン 03話 箱を作ろう



2155Hをヒノオーディオに買いにいきました。電話すると一本5万5千円、在庫もあるとのこと。気持ちが変わらないうちに買ってしまおうと、すぐに出かけました。1996年の春雨が降ったりやんだりの週末のことでした。

オーディオ店にはもう何年も行ったことがありませんでした。苦手なのです。店に入るなり「こんにちは、先ほど電話した者です。2155Hを2本下さい。もしあれば連番でお願いします。」と早口でお願いしました。店長さんは、すぐに店員の若い人に「連番を探しなさい。」と言ってくれました。店員さんが探しにいっている間、店長さんが昔使っていたA7(A5だったかもしれません)の話をしてくれました。音がすっ飛んでくるので大変でしたと楽しそうに笑っておられました。また、2155Hは604の代わりに米軍の空母に搭載されるようになったようですよ、と教えてくれました。

「一組だけ連番がありました。」と店員さんが倉庫からユニットを持ってくると、店長さんは「素晴らしい」と一言。連番かどうかなんて品質管理の発達した現在においてどうでもいいことなのでしょうが、こんな風に言われるとうれしいものです。

2155Hを車のトランクに積み込み帰路につくと、ついにJBLを買ってしまったといううれしさと同時に、分不相応なものを買ってしまったのではないか?と少し不安な気持ちになったことを憶えています。

ユニットを入手してから、さっそく箱作りにとりかかりました。箱作りは、自分の手で設計し形にしてゆくプロセスが面白いです。これで3作目、工作技術はおそろしく低いです。

設計は、雑誌等に掲載されている意味不明の計算式から容積を割り出し、それが実効容積で160リットルぐらい(JBLの推奨容積は133リットル)。好きな4320のプロポーションを参考にし、外寸78×64.2×45cmにしました。そして、いつものように、最終的にボール紙で模型を作ってみて、板取りにまちがいがないかを確認し、渋谷の東急ハンズで板を切ってもらいました。21mm厚シナ合板のサブロク板と120×240cm板を各1枚、使いました。

低音が不足すると思ったので補強は少なめ、吸音材(グラスウールはガラス繊維を吸い込むと肺に悪そうなのでいつもフトン屋さんで売っている化繊を使っています)も少なめ。ダクトは、内径3インチ×4個で紙厚1cm弱の強靭な紙管です。これは紙の巨大なロールの芯に使うためのもので、そういう倉庫の外に捨ててあったのを断ってもらってきました。箱の仕上げは水性のウレタンクリア。小さな子供の攻撃からユニットを保護するため、PA用の安価な金網状のカバーを装着しました。

片方の箱は大変うまく組み上がったのですが、もう一方の箱は組みつけ方が悪く一部にほんのわずかズレができてしまいました(ちなみに東急ハンズのカットの精度は極めて高かった)。高校2年生の夏休み、おっかなびっくりしながら最初に作った箱にもズレができてずいぶん気にしましたが、今は、自作ならそういうことは当たり前、とあきらめられます。仕上がってみると、なつかしいビクターSX3のような印象を持つスピーカーになりました。






2004/02/08

幸せの黄色いホーン 02話 不人気ユニット



JBLの人気ユニットやシステムには愛用者というかパトロンがついているようです。537-500(蜂の巣)なら菅野沖彦氏、D130や2397なら岩崎千明氏、4341なら瀬川冬樹氏、2220Bと537-512なら菅原正二氏という具合。それから、パトロンは人間でない場合もあります。例えば、537-509(ゴールドウイング)のパトロンはハーツフィールドだし、375や150-4Cならパラゴンとハーツフィールドがパトロンということになります。そういう意味で2155Hにはパトロンが出現しませんでした。

JBLの38cm同軸スピーカーユニットとして、2150というユニットがありました。これもあまり人気がなかった、というか話題にもならなかったような。ツィーターが中途半端な口径のコーン型というのが良くなかったと思います。ALTECの604等の人気にくらべると、JBLの他の同軸型(LE14C等)も今一つ人気が出ませんでした。

604Eは、スタジオモニターとしての実績がありました。2150や2155Hにはそういう実績がありません。それに、同軸型ユニットは興味深い歴史やマニアックな世界を持っているものの、その手軽さから入門用という側面も結構強いのです。しかし、オーディオブームが去ってしまい、JBL自作派の入門者がほとんどいなくなってしまったので、2155Hが注目されにくいのは仕方のないことなのでしょう。

2155Hのウーハー部のボイスコイル径は3インチです。これは604系と同口径。高域を伸ばしたかったからだと思います。タンノイも2インチぐらいです。JBLの38cmウーハーのボイスコイル径は4インチが主流ですが、そのほかに3インチ、2.5インチ、2.25インチ、2インチといろいろあります。

おそらくJBLの技術者は604やUREIのユニットを参考にしつつ、高域特性の兼ね合いや磁気回路の重量等からハイパワー用の4インチボイスコイルではなく、3インチボイスコイルを選んだのでしょう。そして、2155Hのウーハー部に手持ちのユニットの中から3インチボイスコイルのM151―8のフレームや磁気回路を流用したのだと思っています(この点については未確認です)。

定指向性ホーンとして同種であるマンタレイホーンを搭載した604-8Kと見比べると、2155Hのホーン開口部はほとんどコーン紙を覆うぐらい大きいです。これは素直にクロスオーバー周波数に影響しています。604系が1.5kHzまでしか落とせなかったのに2155Hは1.2kHz。

また、これだけ大きなホーンがついていると、ホーンスピーカーらしい音がするのではないかという期待も生じます。なお、30cm口径で弟分の2152Hのホーンは、ちょっと小さく作ってあり、ウーハー部の口径ごとに適正な大きさを選んでいるようです。ただ、2155Hにせよ2152Hにせよ、このホーンのデザインがいまいち。もう少し立体感というか、JBLらしい華のあるデザインにできなかったのでしょうか。

2155Hは、ステレオサウンド誌のフルレンジユニット特集の別冊等で取り上げられたことがありますが、好意的ではあったものの客観的な評価はあまり良くなかったような。しかし、乗りかかった船ですから、不安を抱えつつも正体不明の2155Hを買ってしまうことに決めました。



2150



2004/02/07

幸せの黄色いホーン 01話 2つの候補



中学生のころキットのラジオを作りました。ドキドキしながら音を出してみると、これがシャラシャラした音。その5cm口径程度のスピーカーユニットが小さすぎるのでは、と思ったので、卓上ステレオに接続してみました。すると堂々と鳴るではありませんか。この経験で自分の場合「オーディオ、イコール、スピーカー」ということになってしまいました。

90年代、円高が進んだため、高値の華だったJBLユニットの値段が急に身近になりました。分不相応とあきらめていたのですが、とうとう1996年の春、購入に踏み切りました。もっとも、予算はペアで10万円ちょっと。

JBLなら38cmウーハー、という安直な考えで、2つの候補を考えました。第1候補は38cmフルレンジのE130と2402Hの組み合わせ。ネットワークも2~3Khzぐらいでクロスさせればいいので作れそうです。このE130と2402HはJBLの製品群の中でもデザインが気に入っていました。

第2候補は2155Hという38cm同軸スピーカー。3インチボイスコイル径のウーハー部と2416Hドライバとバイラジアルホーンの組み合わせ。お粗末なネットワークもくっついてきます。オーディオブームが去ったあとの比較的新しい世代のユニットなので、人気は無いようですが、フルレンジユニットや同軸ユニットが好きなので気になっていました。

E130と2402Hの組み合わせは、D130と075の組み合わせの現代版で、期待に答えてくれそうです。中域に本格的なホーン+ドライバを加えるという発展性もあります。

しかし、長い間、フルレンジ+ツィーターという組み合わせの自作スピーカーを使ってきたので、E130と2402Hの組み合わせは新鮮味に欠けることも確かです。E130はフルレンジスピーカーというよりは、高域がすこし伸びたウーハーと考えた方がいいことも分かっているのですが、このあたりで別の方向のシステムに進んだほうがいいかもしれないと考え始めました。



2155H





2004/02/06

幸せの黄色いホーン



JBL Professional社の2155H、2360A、2446H、2402H-05、2392、2490H、2332、2451H、PEAVEY社のLo Max 18、1808-8SPS、1808-8HPS、1508-8ALCP、1008-8HE、CH-1、RX22、B&C社のME15、DE500、Precision Devices社のPD2450という業務用スピーカーユニットを使用した自作スピーカーのお話です。お楽しみいただけましたら幸いです。2004/2/6




01話 2つの候補
02話 不人気ユニット
03話 箱を作ろう
04話 鳴らしこみ(1)
05話 鳴らしこみ(2)
06話 餅のねばり(1)
07話 餅のねばり(2)
08話 サブウーハー(1)
09話 サブウーハー(2)
10話 終着兵器(1)
11話 終着兵器(2)
12話 構想を練ろう(1)
13話 構想を練ろう(2)
14話 ヨーロッパドライブ(1)
15話 ヨーロッパドライブ(2)
16話 騒音計
17話 2402H-05(1)
18話 2402H-05(2)
19話 聴いている音楽のこと
20話 2系統のシステム
21話 朝沼氏のこと
22話 準備(1)
23話 準備(2)   
24話 音出し
25話 第1系統の調整(1)
26話 第1系統の調整(2)
27話 新しいパワーアンプ(1)
28話 新しいパワーアンプ(2)
29話 リコーダー
30話 MP9500
31話 BLACK WIDOW(1)
32話 BLACK WIDOW(2)
33話 BLACK WIDOW(3)
34話 ピアノモニター
35話 棚上げになっていた計画
36話 LOW RIDER 18
37話 箱を作ろう
38話 新しいウーハー部の音出し
39話 初期調整
40話 ケーブルのこと
41話 音像の高さ
42話 2155Hふたたび
43話 ミキサーの2系統の出力
44話 新しいFETアンプ
45話 ピアノシステムの音出し
46話 イコライザの導入
47話 DCX2496
48話 クロスオーバー周波数の調整(1)
49話 クロスオーバー周波数の調整(2)
50話 クロスオーバー周波数の調整(3)
51話 AVアンプ
52話 CH-1
53話 RX22
54話 ダブルホーン
55話 V字型バッフル
56話 ユニットを比べてみよう
57話 2色ホーン
58話 ヨハネスさんのシステム
59話 かまじいさんのシステム
60話 挟み角の決定
61話 低音を叩きつけろ!
62話 箱を作ろう
63話 2色ホーンシステムの音出し(1)
64話 2色ホーンシステムの音出し(2)
65話 初期調整?
66話 かまじいさんのパラゴン
67話 ごんた先生のシステム
68話 帝国の逆襲
69話 2192上陸
70話 38cm2ウェイのルーツ
71話 2490H
72話 2392
73話 モノラル4ウェイでの音出し
74話 モノラル4ウェイの調整
75話 2332+2451H
76話 ME15+DE500
77話 キール氏の論文
78話 ダースベーダー卿!
79話 ごさ丸さんのシステム
80話 ARISAさんのシステム
81話 ミッドベースの形式を考えよう
82話 ミッドベースユニット
83話 モノラル6ウェイの音出し
84話 LEDライト
85話 多連フェーダー
86話 PD.2450(1)
87話 PD.2450(2)
88話 PD.2450(3)
89話 TOWER OF POWER
90話 システム構成
91話 工作完了
92話 新しいシステムの音出し
93話 初期調整
94話 ダークサイド巡礼記
95話 大阪夏の陣
96話 降伏文書
97話 VOTT(1)
98話 VOTT(2)
99話 お月見の会 
100話 2つの選択肢 
101話 白ホーンシステムの音出し
102話 LoMax18
103話 ヨハネスさんと白ホーンシステム
104話 AVC-3890
105話 V字型バッフル独立制御
106話 黄色いホーンシステムの引越し
107話 アナログプレーヤー
108話 リニアトラッキングアーム
109話 レコードとCD
110話 PS3001
111話 ヨハネスさんと黄色いホーン(1)
112話 ヨハネスさんと黄色いホーン(2)
113話 コンサートホールの音
114話 スピーカーを走らせろ!
115話 ダークサイド留学
116話 GUSTAV MAHLER SYMPHONY No. 6



カタログ散策
01話 ウーハーのお話
02話 2446H
03話 5000番シリーズ
04話 2360A
05話 SH-D1000
06話 2155H
07話 大型ホーンのお話
08話 BLACK WIDOW BWX
09話 46cmウーハーを搭載したシステム
10話 ローライダー18
11話 プレシジョンデバイシズ社の大型ウーハー
12話 JRX100シリーズ



セブンのお話
01話 緑色かどうかが重要なのだ
02話 みんなでお店に行こう!
03話 ファーストインプレッション
04話 大当たりの車
05話 車検
06話 BMW V12エンジンの血統
07話 君のこと忘れない
08話 緑色かどうかは重要なのか?
09話 ファーストインプレッション(1)
10話 ファーストインプレッション(2)
11話 ファーストインプレッション(3)



製作者:おとがでるだけ